変形性膝関節症の疼痛の原因を考える
変形性膝関節症(以下:膝OA)で膝関節に疼痛が出現する方と出現しない方がいます。
膝関節に疼痛が出現している方でも、膝関節の変形がかなり酷い方もいれば、全然関節の変形が認められない人もいます。
つまり、関節が変形しているから疼痛が生じているわけではないのです。
ここで、面白い報告をご紹介します。(文献は忘れちゃいました💦)
「膝OA患者をKL分類1~4のグレードにそれぞれ分けて、膝関節内にヒアルロン酸を投与し、疼痛の改善具合を調査した」という報告です。
K-L分類については、以前の記事で説明しているので、ご覧ください。
結果はどうなったと思いますか?
KL分類1~2ではヒアルロン酸の投与後の改善率は70~80%であったと報告されていますが、KL分類3~4ではヒアルロン酸の投与後の改善率は40~50%程度と報告されています。
KL分類3~4は(膝OAの中等度~重度)関節の変形が著しいです。関節変形が疼痛の原因であれば、ヒアルロン酸が著効である可能性が高いです。しかし、結論は逆で、関節の変形が少ない方(KL分類1~2)がヒアルロン酸の効果は高いという結果でした。
以上の報告からも、「膝OAの疼痛は関節の変形が寄与している場合もあるし、寄与していない場合もある」ということがわかります。
なので、我々セラピストがしっかりと膝OAの疼痛の原因を評価する必要があります。
今回の記事では、膝OAの疼痛に関与すると考えられる組織をピックアップして考えていきたいと思います!
1.関節軟骨
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