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【結婚式に対する僕なりの『覚悟』と『敬意』】


結婚式についての想いの丈。
僕は幾度となくこのnoteに綴ってきた。

だけどやっぱりまだまだ書き足りない、
伝え足りないと、最近改めて思う。



もう、『新型コロナウイルス』が
猛威を振るい始めた頃から。
もう1年半という時間が経った。


当時、そのウイルスの脅威を知った時。
僕は一度『結婚式のチカラ』を疑ったのかもしれない。

・密集、密接、密閉(三密)の中で感染率が急増してしまうこと
・正体がハッキリと掴めていないことでそこに対する価値観が全く違うこと
・薬、ワクチンが何も存在しないこと(当時)

ここの脅威に対して、
結婚式のチカラは太刀打ちできないと
思ってしまった日があった。

2020年4月〜8月まで
僕が携わるはずの結婚式のそのほとんどが
延期、もしくはキャンセルとなっていった。


僕の中心にあった『結婚式』

パタっと数ヶ月。
結婚式を見なくなってしまって
ぽっかりと大きな穴が空いたようだった。

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そして、2020年9月頃。
少しずつ結婚式が帰ってきたのだけど、
そこで見える結婚式の景色は一変していた。


お客様とお客様の間には
クリアパーテーションが立ちはだかり。
全スタッフがマスクを着用し、
僕たちサービスマンの『笑顔』も届かない。
式場の中を移動する度に、
両手をかざして消毒するお客様。
当日手にした結婚式の資料には
何人ものゲスト様の欠席が記されている。
「おめでとう」と言われた新郎新婦やご両親が返す言葉も「ありがとう」ではなく「ごめんね」


この全ての景色を見ていて、
正直とても心が苦しかった。


人間も結婚式のチカラも、
目にも見えない小さなウイルスを前に、
為す術もないのかと。
自分の無力さに、とても腹立たしかった。


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しかし、よく目を凝らして結婚式を見ていると、そんな僕の考えなんて『とんでもない』事だった。


新婦にそっと手を当てて
「今日まで大変だったね、長かったね。おめでとう」と優しく言葉をかけるご親族。
マスク越しでもわかるほど、
大きな口を空けて笑い、
手を叩いて祝福を送るご友人。
心から溢れ出る感情を前に、
思わず強く抱きしめ合う新郎新婦とご両親。
「ここまで長かった。やめようと思った。でも、今日皆様と同じ時間を過ごせたことで、諦めず結婚式やって良かったと思えました。」と
泣きながらパーティー最後の挨拶をする新郎。

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ソーシャルディスタンスなんてもので
どれだけ物理的距離が引き離されても、
結婚式という美しい世界の中では
分断できない確かなものがあると、
僕は結婚式当日の、ど真ん中で確信できた。

『結婚式のチカラ』は
世界を、人を脅かすウイルスの存在にも、
決して屈してないし、
鮮やかに乗り越えてみせた。


もちろん。
この新型コロナウイルスとの戦いは
まだまだ続くのだろう。

そして、新郎新婦様や御両家の苦しみは
とても深く、計り知れない。


それでも、『結婚式の創り手』である
僕たちも間違いなくこの一年で強くなった。


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ウェディングプランナーは
毎日毎日お客様の苦しみに寄り添い支え続けた。
一緒に泣いて、一緒に喜んで、
お客様の人生を諦めず創り続けてきた。

そしてそれ以外の
ウェディングのプロフェッショナルも。
結婚式の仕事が少なくなって、
自身の生活も苦しくなり、
先の見えない不安が続いていた中。

お客様のために、
僕達に何かできることはないか?と
来る日も来る日も頭を悩ませ、
フォトプランや、オンラインウェディング、
少人数、家族婚のプランを提案し、
そのクリエイティブでお客様の想いを
救い守り続けてきた。


こうしてお客様も、結婚式の創り手も、
苦しみの渦の中で必死にもがきながら、
なんとか毎日を生きて結婚式に向き合っている。



僕自身も紛れもなくその1人で。
この結婚式のチカラと価値を
改めて知ることができたから。

僕のこれまでの経験と、スキルと感度。
その全てでお客様の結婚式を、人生を、
創り続けていくつもりだし、
その価値を未だ見ぬお客様にも届けたい。

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今の結婚式。

オシャレで可愛いアイテムは山ほどある。

腕のあるプロフェッショナルは星の数ほどいる。

結婚式の業界も進化しているから
結婚式を創るシステムも以前より遥かに最適化している。


ここで『敢えて』言う。

今の時代。
ある程度の経験と、
システムやマニュアルが有れば
結婚式は、創れてしまう。


新郎新婦として体験する結婚式は
基本的に一回だけ。
その結婚式がどうなのかを
比べる対象なんて存在しない。


だから、お2人の好きなもの、
望むものを手配しカタチにできれば、
それで充分成立する。喜んで頂ける。
そしてその方が『失敗』の確率も減らせれる。


もちろん、
それがダメだと言うつもりは毛頭ない。

お客様の望むものをそのまま手配することも
楽をしているわけでは絶対ないし。
その中での葛藤や不安も沢山あるはず。

そして、心を砕いて、
お客様の心の奥にも、この先の未来にも、
想いを馳せて注ぎ続けることは、
苦しさも、怖さも、痛さも伴う。
決して、容易な事じゃない。


だからここからは、
誰かに向けてではなく、
僕のこととして記しておく。


僕はやっぱり結婚式という美しい文化に対して、
心からの『敬意』を持っている。

そして、あの日。
自分の気持ちと向き合いながら
誓った『覚悟』がある。


だから、どんなことがあっても
自分の命を燃やして、
頭と心と五感をフル動員して
結婚式を大切に創りたい。

無事に終わること、間違わないことだけを
目指したりは決してしない。


目の前で過ぎていく『刹那』を
未来でも思い出せるように。

1秒も1ミリも妥協せず、
美しい場創りを目指していく。

「そこまでやらなくても」
と周りから言われても、ここだけは譲れない。


僕は、キャプテンとして。
結婚式の創り手として。


最上の結婚式を届ける。
そして、その結婚式という1日が
何十年後も色褪せず鮮明に思い出せるほど
心に刻む瞬間を創る。


結婚式を創るというのは
誰かの人生に『触れる』ということだから。

その為に。
どこまでもクリエイティブを諦めない。


これは結婚式に携わって12年。
一度たりともブレたことはない。

僕の強さはここにあるし、
僕の価値はここだと思っている。


今日も誰かの結婚式に、誰かの人生に。
想いを馳せて僕は結婚式に向き合うつもりだ。



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