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これを知ってから子育てしてみたかった 『内臓とこころ』



「もう一回子育てしてみたいなぁ…」
ほんのちょっとだけ反省のような後悔のような気持ち。
あの貴重な時間は、今となっては返ってきませんが、もう一度子育てしたら楽しくできそうと思える一冊でした。

表紙がインパクトありすぎて…

40年程前に、三木先生が保育園で講演された内容を書籍化したものです。話口調で書かれた文章なので、とても読みやすい本でした。

特に印象に残っている部分 



1.「唇は腸管がめくれているもの」


とはあまりにも衝撃的な事でしたが、科学的生物学的にお話しされていた。腑に落ちる。しかも、面白おかしく説明してくれていてわかりやすい。


2.胎児の32日目から3歳の進化=太古の生物の進化


胎児の32日目から3歳までの子どもの成長全てが、太古の生物の進化と同じような進み方をしているという部分。

三木先生のお子さんの幼少期のお話も織り交ぜながら話されています。
時折、我が子の幼少期も思い出したりもしました。


振り返ってみる。



我が子の1歳までの時代を思い返すと、「なんでも舐めてしまって…ばっちいからダメよー」あの時はそう言って片付けていたように思います。
今なら、おもちゃを取り上げる事はせず「おっ!確認してるんだね。」とおおらかな気持ちでいられそうです。

2歳から3歳にかけての「コレナニ?」「どうして?」にもっともっと付き合ってあげれられたのではないか?
意味がわからなくても良いから、言葉のシャワーを浴びるとどんどん語彙が増えていく時期だそう。
親である自分がもっとたくさんの語句を知っている事が必要で親の(自分の)勉強にもなりそう。


就寝前に絵本を読んでいたが、私の方が先に寝てしまって最後まで読めたのは何回あったのか?
今なら、頑張ってお話の最後までちゃんと読んであげたいと思う。


妊娠がわかった頃の「つわり」は、あって当然かも。

ちょうど妊娠32日目から38日目の胎児の顔の様子がイラスト付きで説明されています。
32日が約4億年前、35日が2億年前、36日が1億5千万年前、38日が5千年前だという。
32日では魚のような顔なのに、たった6日後の38日の顔は動物の顔に近くなっている。
コレだけの進化をこんな短期間で遂げるのだから、母体に「つわり」があることも妙に納得。

何億年もかけて進化した歴史。それが子宮の中で行われているなんて神秘的極まりない。

何億年もの生物の進化の時間が凝集されいるんだとわかれば、ものすごい勢いで進化している豆粒ほどの大きさの我が子に対して、「急な成長でも心配ない、耐えるのだよ」と応援したくなる。

妊娠初期は大事にしないといけない理由もよくわかりますね!


自分の言葉は、2.3歳をウロウロしているのでは?


言葉の獲得のお話で、3歳頃に象徴思考から概念思考になっていくらしい。

雨が降る様子を3歳位の子が言う「お空が泣いているね」というような概念思考。
この部分を読んで、ハッとしました。
言語化するとはこういう事なのか!と。

noteを書くに当たって、心で感じたことを言葉にする事がなかなか難しいと感じています。

感じたこと思うことを的確に言語化するには、この概念的思考をする事がきっと必要で。


自分の思考の未熟さがあらわになり、お恥ずかしい…。

とにかく、面白い本


文庫版解説として、養老孟司さんの解説も最後に掲載されています。ウンウンと頷きながら、読ませていただきました。

良かったら、皆さんもどうぞ、読んでみてくださいませ。


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