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終末期を迎えた疾患犬との日々のリアル

我が家の15歳2か月を迎えた
トイプードルの話です。



現在、終末期(ターミナル期)です。


終末期は老衰や疾病、障害などの
進行によって

あらゆる医療がすでに効果的ではなく。

余命が数ヶ月以内

と判断された後の時期を指します。


終末期医療(ターミナルケア)

基本的に身体的・精神苦痛を除去し

生活の質(QOL)の維持または
向上を目指した処置がされます。




我が家の犬が「僧帽弁閉鎖不全症」
という心不全の病気。

肺に水が溜まり溺れたような状態で
命の危機となる「肺水腫」を発症し、
最初に入院したのが1年半前。

2021年の7月です。

犬の疾患がわかってからの経緯


心不全が起因し、肺水腫は
9〜10回ほど発症。


1週間の入院も7〜8回しました。

心臓の鼓動の音、おかしな脈をうち
いつとまるかわからない崩れた心臓の音が
1メートル離れていても耳に聞こえます。


今、現在、その心臓は機能
しなくなってきている。

それでも

小さな身体の
小さな心臓は

頑張って頑張って
動いてくれています。


また、もともと
片目の白内障があったのですが


昨年1月には外傷性で
視力を失ってしまう事件がありました。


他の兄弟犬と小競り合いをしたのでしょう。

兄弟犬の手が目に
入ってしまったのです。


白内障だったため、見えなくて
避けられなかったのでしょう。

その外傷で、両目の視力を失ってしまいました。

網膜剥離。

傷口から雑菌が入り
目は腐食していき
今にも目はこぼれ落ちて取れそうなほど
膨れ上がっていました。


目は心臓に近いため
菌が心臓にも巡って入ると
すぐに命に命に関わる状態。

なんとか炎症がおさまり
傷がふさがるようにと
医療ケアと看護ケアは
本当に大変でした。


内服・点眼・目を擦らないように
そして、急な失明で、混乱している犬を
安心させていくように。


目の傷口が塞がるまで2ヶ月半。


心臓の主治医、眼科の主治医と
専門としている先生がいたからこそ
救ってもらったのだと心から感謝しています。


この子は夕方に体調を崩すことが多く
病院には何度受診したか。

何度、緊急入院になったことかわかりません。

その後も季節の移り変わりのときには
体調を崩し、肺水腫に。

入院を繰り返しました。

もともと、4.5年前に椅子から落ちて
ヘルニアになってしまっていました。

腰の痛みがあるときもあり
下半身に力が入らず
背中が丸まっていきました。

また、心臓の負担を軽減し、
肺水腫を予防するには
利尿剤の内服が必須。


利尿剤の継続的内服は
腎臓に負担がかかります。


慢性腎不全となり、
腎不全としても
ステージが上がります。


腎不全の子は食事が細くなっていきます。


今、すでに食事を食べない、という
状況が出てきました。


また悪天候や気圧の低下
気温の低下にも影響も受けます。


外気の温度変化、室内の温湿度変化でも
一気に体調を崩します。



寒さ、熱さに自律神経が
対応できない状況です。


また視力を失ったことにより、
部屋中ぶつかって歩く日常。

見えないため
動きも少なくなってしまいました。


家族として行ってきたケア


入院中は安静が必要であり
犬としては筋力は著しく低下します。

入院するたびに下半身の筋力が低下して
足の動きが弱くなります。

そこでリハビリ用として坂を
手作りで準備しました。


題して、リハビリ坂。

そこにおやつを置きました。


「この坂にいくとおやつがもらえる」

というご褒美を与えると、
見えないなりに場所を探して、
登って踏ん張って耐えるように。



下肢の筋力維持に働きかけました。


入院をすると、人間と同じように
筋力・体力がガクッと落ちてしまいます。

このリハビリの坂は今生きてることに
とても必要だったと思います。


また、自分のこころを律するために、と
アニマルトークというセッションも
受けました。


犬と会話をして、犬の言葉を
聞いてくれるというセッションです。

「この子は現状を悲観してないよ

病気になったから、得たものも
あるからね」

と、セッションしてくれた方が
この子の口調で教えてくれたことに
私の心も励まされました


アロマでのケアも行っています。


漢方アロマを毎日耳の内側に塗布して
マッサージをしてきました。


ターミナル期に入ってからは
粘度が高くベタついてしまう性質の
漢方アロマは控えています。


入浴が困難になるので

不衛生になることは
できるだけ控えたい、
と思ったからです。

漢方アロマを使ってきたときは
直接塗布で効果を狙っていました。

今はよりソフトな刺激になる
芳香での対応をしています。

アロマは背中の毛があるところに
ふわっと塗るという
対応に変わりました。


この子にも好きな香りがありました。

ラベンダー。



ラベンダーには鎮静効果があるため
リラックスを感じていたのかもしれません。

また、獣医さんでもある
鍼灸師さんの犬の鍼灸にも
通うようになりました。

こちらは2週間毎に通っていました。

腰のヘルニアも起こしてしまったのですが
鍼灸行ったあとは

歩くのがスムーズになったり
リラックスしてよく寝れたり

目に見える変化があり
鍼灸するようになり
入院頻度は減りました。

私が中医学を学んできていたので

鍼灸の先生の「東洋医学」
からの見立て、判断で

西洋・東洋の医学をフル活用しながら

自然療法・緩和ケアといった
自宅でのケアも行ってきました。


自宅のケアとしての
東洋医学のアドバイスをもらいながら。


この知識を持っていて
積極的にケアできました。

意図やつながりを理解できていなかったら

「飼い主にできること」の視点が
今より少なかった気がします。


医療だけではなく
私は生活を支える。


この視点があったからこそ
幾度の入院や
命の危機からも何とか
脱することができたのだと思います。



この子のためにできることを
積極的に探してみる視点。

は常にありました。

ドッグフードを腎臓食に変え
夫婦であれこれ調べて
手作りフードもしました。

腎臓食を食べなくなってからは
市販の香りの強いスープのものを
与えています。

ポカリスエットは常に準備していました。

肺水腫と胃腸炎で炎症反応が強く
食事が取れなくなったときが
昨年の11月。

命の危機でした。

そのときはなんとか水分を与えたいと
ポカリスエットをシリンジで
与えることから
少しずつはじめました。

そこから総合栄養食のドリンクを与えて
好きなスイーツなどでなんとか
カロリーを補充し
胃腸のケアをしながら
なんとか命をつなぎました。

今年1月。

はじめての痙攣を起こしたときは
人間の看護師さんがうちに
遊びに来てくれていたとき。

慌てず抱っこしてもらえたおかげで
救われました。

ヨガの生徒さんが看護師さんだったため
人間の看護や医療についての
知識をもらえたこと、
相談できてアドバイスを頂いたことが
適切な判断に繋がりました。


母にはテルミー療法という
温熱療法の器具をかり
温めてリラックスさせてあげる
機会も持てました。


どうしても不在にするときは
実家の家族にきてもらい
犬の介護を事細かくお願いして
協力してもらいました。


夫にはたくさんの
治療費を負担してもらい

家計にもダメージは大きかったのが
リアルでもあります。

それでも、彼は家族として
一緒に犬の治療に向き合い
分担してくれています。


薬の投薬や寝かしつけなども
行ってくれて


夫婦で相談し
酸素室やリハビリ坂を
作ってくれたりしました。

私の思いをみてくれ、
尊重してくれています。


また生きる過程を残したいと思い
インスタのストーリーに綴ることで

見てくれた方や同じく犬を飼っている方に
犬のことを気にかけていただきました。


疾患犬の介護・看護に臨む心の内側


犬の介護、看護のリアルを
少しでも知ってもらえたらいい。


命を預かることの重たさを
知ってもらえたらいい。


これからの犬との関わりに
犬との時間に、生活に自分達が
いかせるものはいかしてほしい。


生きることを決して諦めない
ひたむきに生きる姿が

どこかの誰かの応援になったらいい。


私もお尻を叩かれるような
気持ちで、前向きに関わって
来れたと思います。   


ヨガアーサナの練習が
なかなかできないのと

毎晩、犬の発作や咳でとびおきる緊張で
身体中からも肩からも
力が抜けなくなっている。


だからこそ、自分で自分に
ガイドをするように
いつでもリラックスや
瞑想を心がけ。

穏やかさと心の安定を
保つようにしています。



犬の母でもありますが

私が仕事としてヨガやコーチングを
させて頂いています。


練習はできなくても
動画や音声で学びを得たり
瞑想を練習したり
イメージをする。

あれもやりたい。
これもやりたい。

と欲張らない。


(アパリグラハ、知足)

それはヨガの哲学。

八支則を深く解釈して
生活のヨガをすることが

私のヨガインストラクター
としての考え方、価値観に
とても大きく影響してるから
かもしれません。

大切な存在を
大切にできる先生で
在りたい。



そして、多くの喪失の経験が
あること。

だからこそ、

私が今、大切なものを
大切にできる

選択ができます。


今の課題に対し、

今、やるべきことは何か?



この今に。


この世でたった1人
私にしか、できないことは何か?


他の誰にも
変わりがないものは何か?


この子の親は私なのだ、
と。

このこと出会ったときから
この子が犬としての生を全うするまで

私が親として責任を持つのだと。

常に後悔のない選択を
していくようにしています。


そして、やりたいこと、と。

今、やるべきことを
常に見極めています。


家族で共に過ごす時間は
今、限られているもの。

家で私がみている間の出来事も
夫には共有して夫婦で話して
ベストなことを選択できることを
何より大切にしています。

疾患犬を抱える介護・看護のリアル


そうはいっても


私は弱い人間です。

お風呂に入っては
1人で涙する。

洗濯をしながら涙する。


入院中、獣医さんのかけてくれた
一言に本当にありがたくて

帰る道にぐしゃぐしゃに泣きながら
運転して帰る。


肌もあれ
ニキビができて

皮膚炎が足にできて
もう一年近く治らず。


ご飯はしっかり食べているものの
顔は疲れた顔。

髪の毛も元気がなく
爪も欠けてくる。

頭には円形脱毛。

顎関節症を発症して
病院通いに。

大好きなネイルも今は
諦めて。

外部レッスン以外は
そばにいて、ケアをしている。

夜は発作を起こすため、
落ち着けるため眠れなくて
疲れが常に残ってしまう。


こんな日々でもあります。


繊細すぎる自分だから
気づきすぎて、こんなに苦しいのか。

自分の繊細さに自責し。

やりたいことがどうしても
頓挫してしまうごとに。


自分への自信を失い
殻にこもるパターンもある。


それでも、この子への愛情は
溢れ出てきて


自分が今、一番やりたいことは
なんだろうか?

やりたくても
今じゃなくても
何とかなることは何か?


自分が今、一番するべきことは
なんだろうか?

と、セルフコーチングする。


この子が少しでも穏やかで
心地よく安心して過ごせること。

そして、私も少しでもこのこと
長く居られることだと。


湧き出る自分の願いを
再確認する。


夫婦で交代しながら
介護、看護をする。

自分の時間とエネルギーは
この子との時間に注ぐ。


その自分に

私はおかしいのだろうか?と

自問自答することもある。



それでも、このこと今はいたい。

このこが苦しかったら
どうにかしてあげたい。

できることは何か?
を探したい。


目が見えない。

鼻の匂いの機能や
口の中も鈍くなっている。


不安で寂しい想いをする条件が
整っているこの子に
少しでも安心を与えること。


15年以上連れ添ってきたこの子は
人生の危機に何度もたったときも

ずっと連れ添ってきてくれた。

情けない姿も
グチャグチャになる姿も
環境が何度も変わってしまったときも
ずっとそばにいた。


だからこそ、私は私にできることを
精一杯、この子にしてあげるのだ。


あと、何日
一緒に朝を迎えられるだろう?



あと、何回、
膝の上で寝かせられるだろう?



リハビリ坂にのぼれる姿をあと
何回見られるだろう?


この思いで、毎日毎日


大好きだよ
かわいいね
ありがとうね
頑張ってるね
諦めないもんね


と、惜しむように
見守り、過ごしています。


発作の回数が増え
呼吸苦
咳が止まらない

などの症状が増えてきて
食欲も低下しています。


だからこそ、今の気持ちを忘れないように
綴っておこうと思い

長々と記録のように書きました。


私のしてきたことが
誰かの励みやケアのヒントに
なるときが来たら

介護のリアルを共有できたら

それは私とこの子の闘病が
誰かの役に立てたということ。


とても嬉しいことです。


とても長い文章を
最後まで読んでくださり
ありがとうございました!


今日もこの子との時間を
大切に愛しい時間を
過ごします。



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