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とある日の日記のようなお手紙Ⅲ

また会える、という確信を携えた“さよなら”は、まるで胎内にいるかのような安心感を覚える。

あなたにはそんな安心感がある。年齢も住む場所もバッググラウンドも交わらなかった私たちが出会ったのは、つい7ヶ月程前のこと。目線が交わって会話が生まれ、私たちの魂は近しいところにいるねって。

大都会から瀬戸内海の小さな島へ移住したあなたは、海で泳ぐイルカのように軽やかで生き生きとしていた。キラキラと水面が光る穏やかな瀬戸内海に囲まれた島は、あなたにぴったり。一層あなたを綺麗にさせた。その姿を見るために来たのだと思えるほどだった。あなたは前回会ったときよりもちょっぴり大人びていて、安らぎと危うさを兼ね備えているように感じる。そのバランスが人を惹きつけているのかもしれないね。

また行きたいと思える場所がある
また見たいと思える景色がある
また会いたいと思える人がいる


あなたのお陰でそう思えることがまた一つ二つと増えた。大袈裟かもしれない。けれども、そのことが私という存在に未来を与えてくれているような気がして。だから、ありがとう。

さよなら、またね。

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