薔薇
そういえば、今日「薔薇」という漢字を書けるようになりました。
人生の何の役にも立たないであろう知識を一つ獲得し、私は今日もささやかな喜びを感じています。
薔薇をバラと書くより薔薇と書けた方がどこか大人というものに近づけた心地がして、昨日よりもほんの少し私という人間を誇りに思えるのです。
その小さな誇りを一つ一つ蓄えて、私たちは立派になっていくのかもしれません。
立派というのは、多くの資産を築き、周りから羨望されるのとは異なる気がします。
立派というのは、私として生きる覚悟が備わることなのではないか、と思うのです。
私という人生の責任を私が背負っていく、その様が私を立派にしていくのでしょう。
薔薇をしたためた日記を閉じて、また明日も新たな誇りを集めることにします。
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