【不思議体験】キャンプ場での肝試し(追記有)
中学1年生の夏の終わり頃、子ども会のキャンプに誘われて参加をした時に体験した ちょっと怖かった出来事です。
そのキャンプ場は 地元では有名な山にあります。
緩やかな斜面の木々の間に、テントが張れるように水平に木で台が作られており、大きなテントが間隔を開けて張られていました。
テントは大人でもゆったり4人は横になれる広さです。
友達3人と自分達が泊まるテントを確認をして、カレーを作ったり、ご飯を炊いたりキャンプらしい体験をして、暗くなってきたら 参加者全員で肝試しをするよ と言われました。
ツクツボウシやひぐらしの鳴く声が響いていました。
肝試しの場所は、キャンプ場から少し離れた草木が生い茂る山の斜面
斜面に向かって左側方向へ道幅5mほどの緩やかで舗装されていない坂道があり30m程上がって行くと短い丈の草が生えている20坪程の広場
エスカレーターのように斜面をジグザグに登って行くと、また広場があり、そしてまた広場を背に折り返すように坂道を登っていくと道がなくなり行き止まり、そこが最終地点。
そこには小さな机が置いてあり、その先は木の柵があって行けないようになっいます。
柵の向こうは崖でした。
肝試しは二人一組。
ゴール地点の机の上に置いてある木の実を取ってくるというルールで中学生の男の子達数人が道端に隠れていて、上がってきた子達を驚かせるというものでした。
私は、何か得体のしれない恐怖を感じ半泣き状態。
自分でもこんなに怖いと思うのは変だ思う程に心が乱れています。
小学1年生の小さな子たちから順番に懐中電灯を持ってスタート
戻ってきたら次の人に懐中電灯を渡します。
半分ぐらい肝試しが終わった頃、驚かし役で道端に隠れていた男の子達が降りてきて「だーれも驚かんし 怖がらんけん面白くない、怖がりようの あいつだけやん→(私)」といってキャンプ場に戻って行きました。
確かに、私しか 怖がっていません。
小さい子たちは怖がってないのに中学生の私が怖がっていて恥ずかしいけれど、本当に怖かったんです。
私は親友のY子と手を繋いでいましたが前の二人組が戻ってくる前にY子が突然、私の右手首を握り大股で歩き始め坂道ではなく、真っ暗な草むらの斜面、崖を縦にゲラゲラ笑いながら私を引きずって登りはじめたのです。
笑い声はY子の声ですが、笑い方はいつものY子の笑い方ではなく
不気味に含み笑いとゲラゲラ笑いを交互に繰り返しています。
崖を登り続け坂道に出てもなお私を引きずるように縦に登って行くY子。
私はY子の名前を呼びながら顔にかかる草を左手で払い、倒れ込みそうになっては左手で体勢を整え引きずられることしか出来ず、彼女は道のない真っ暗な崖の草むらを高い声で笑いながら突き進んでいきます。
彼女はとても華奢で成績も優秀、何よりお嬢様で超潔癖症、草むらに自ら入って行くなんて普段の彼女からは絶対に考えられないのです。
ゴール近くになって ふらふらと歩く彼女は、机の上の木の実を手に取るのではなく、その辺の草を荒々しく手で千切りはじめました。
私は木の実に手を伸ばし机の先の木々の隙間から見える、きれいな夜景と遠くの山に小さくオレンジ色に光る「大」という字が浮き上がっているのが見えて
「大文字焼き?」とつぶやくと、Y子は正気に戻ったのか、突然 悲鳴を上げて、今度は私の左手を握り真っ暗な坂道を走って下りはじめました。
下に降りると肝試しは終わっていて友達二人が待ってくれていました。
豹変したY子が心配でしたが それ以降は普段の彼女に戻っていました。
私が怖かったのは肝試しルートの途中に2か所にあった広場が とにかく怖かったんです。
気になったので、友達4人で子供会の会長さんのテントに行き、肝試しをした あの場所について聞いてみました。
会長さんは「途中に広場があっただろ?広場には以前、墓石が沢山あって取り除いて整地された場所なんだよ。」と話してくれました。
墓地だったってこと?
とても綺麗に見えましたが絶対に立ち入りたくないと思う圧がありました。
友達4人でテントに戻り入り口を閉じました。
私は出入口側の端でシュラフに入って横になり荷物を枕にして、出入口に背を向け隣のY子の方を向きました。
上を向いて目をつぶってるY子
特に異常もなく安心して眠ることにしました。
私と出入口の間の足元には、洗った鍋や食器が置いてありましたが、あと一人ぐらい横になれる隙間があります。
皆で「おやすみなさい」と言ってテント内は静かになりました。
なかなか眠れず目を閉じていると足元の鍋や食器がカチャンカチャンと鳴り、私の背中側に誰かがドスンと座ったような感覚があります。
保護者の人が見廻りで来たのかな?と思い、でもテントの出入口が開けられたような気配はない
でも私の隣に座ってじっと見られている気がします。
しばらくするとパラパラとテントに雨が当たる音がしてきました。
誰かがテントにカバーを掛けてくれています。
私が、「会長さんですか?」と 声をかけると「雨が染み込むといかんけんなぁ」と聞こえました。
「会長さん、さっき来ましたか?」と聞くと「いいやぁ〜」と言って他のテントに移動されたようでした。
気が付くと友達3人も起きていて「私もさっき会長さんがテントに入ってきたのかと思った」と1人が言うと、他の2人も「私もそう思った。」と、言うのです。
誰かがテントに入ってきた気配を皆が感じていたようでした。
その後、特に何もありませんでしたが、怖くて眠れず朝を迎えました。
追記になります。
肝試しで見えた「大の文字」は、四王寺山の大文字祭りが見えたのでしょう。
昨年ですが その山から「大の文字」が見えるのか「大文字焼きまつり」の日にキャンプ場ではなく展望台に登って確認してきました。
見えました。
そのキャンプ場のある山の近くに住んでいる人はあの山は怖いから行かないよ。と言っていました。
先日、このキャンプでの事を 当時、一緒にキャンプ参加していた妹に聞くと、「あ〜Y子さんが憑かれたように変になった時ね。あのキャンプ場、怖かったよね〜 私、炊事場の近くで兵隊さんの姿が頭に入ってきて怖かったもん」というと、一緒にいた友人が、「あの山は捕虜の米兵さんが日本兵に虐殺されてるからね。」と言っていました。
山の名前を出すと風評被害になりそうなので伏せます。が、気になる方にはヒントです。
トップの画像は、その山の展望台から撮ったものです。(キャンプ場ではありません。)
ここからの夜景はとてもきれいです。
ニュースには なっていないけど、展望台の近くでは何人もの人が自ら命を絶たれていると 近くに住んでる人が言っていました。
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