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酵素・酵母・発酵の違い

ファスティングが流行り、酵素という言葉をよく聞くようになりました。
パンの製造では酵母という言葉が用いられます。
またキムチやヨーグルトなどの発酵食品は体によいものだと聞いて育ってきました。

同じ「酵」という字を使った言葉ですがどう違うのでしょうか。


酵素とは

私たちの体の中では食べ物の消化・吸収、呼吸、血液循環、排泄など様々な反応が起きています。
この反応をスムーズに進めるために働きかけているのがが酵素です。

私たちの体には約3,700種類の酵素があるといわれています。
酵素にはそれぞれ受け持ちがあり、タンパク質を分解する酵素が、他の役割を代用する。なんてことはありません。

酵素のほとんどはタンパク質からできており、加熱などにより機能を失うこともあります。


酵素の中で最もメジャーなものは消化酵素でしょう。

デンプンを分解=アミラーゼ
タンパク質を分解する=プロテアーゼ
脂質を分解する=リパーゼ

これらに着目した健康食品なそのCMもよく見かけることかと思います。


消化酵素は食べた栄養分を効率よく取り込むためにも必要不可欠なものということです。

酵母とは


球形や楕円形をした単細胞の生物で、分裂で増え、果実の表面や酒蔵など自然界のあらゆるものに存在します。
また人の口の中にもいます。

酵母は生きるためのエネルギーを、ブドウ糖をエタノールと二酸化炭素に分解することで得ています。
この過程をアルコール発酵といい、酒づくりやパンづくりに利用されています。

発酵とは

食べ物が細菌・カビなど微生物に分解された状態を発酵と腐敗に分けています。

人間にとってよい場合=発酵
人間にとって悪い場合=腐敗

食べ物の中の糖類が分解されて、乳酸や酢酸、エタノールなど人間の役に立つものを生み出すことを指します。
発酵によって作った発酵食品には、味噌、醤油、酒、酢、チーズ、ヨーグルト、パン、漬けものなどがあります。


発酵の種類

⒈アルコール発酵
⒉乳酸発酵
⒊メタン発酵


発酵は食物のおいしさや栄養価、保存性を高めるだけでなく、腸内環境の改善や抗酸化作用など、健康効果をもたらします。
発酵食品は加熱調理するのと同様、食材の栄養価た品質を高める方法として、先人たちが培ってきた食文化の結晶ともいえるでしょう。

まとめ

酵素・酵母・発酵は私たちの生活に欠かせないものです。
自然界に存在する天然の菌を利用して人間の食生活や代謝において好影響を与えてくれています。

今ではサプリなどで酵素を摂ることを推奨している物も多くありますが、
人間が編み出してきた加熱調理や発酵食品などを駆使して自然のものを食べることを見直してもいいかもしれません。
ファスティングなどで利用される酵素ドリンクなどもしっかりと成分や品質に拘った方がいいかもしれませんね。


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