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自己理解の始め方② おすすめのパーソナルライティング2種

書くことは自分のメタ認知を高める

最も手軽な自己理解方法は、「書くこと」です。
自分のために、しっくりくる言葉で、脳内を整理するつもりで書くことで、思考の断捨離がすすみ、脳の中に余白ができます。


自己理解におすすめのパーソナルライティング2種

今回はわたしのおすすめの2種を紹介しますが、パーソナルライティング方法は他にもたくさんあります。ご自身で試して向いてるものを選んでくださいね。

何人ものモヤモヤに立ち会ってきてわかったのですが、万人に最適な方法はありません。いくつものメソッドを自分で実践して、ご自身に適して続けられるものを選び取ることが大切です。


1)ジャーナリング

書く瞑想といわれる「ただ思いのままに書く」やりかたです。
頭の中でマインドトーク(セルフトーク・頭の中の独り言)が止まらなくて、感情や理性や思考がコントロールしにくいときは、ジャーナリングがおすすめです。

【進め方】
①心を落ち着ける。
②新しいノートの見開きなどに、ある一定の時間(5分など)集中して、手で書き続ける
 ・頭で考えず、ただ書き続ける
 ・手がおもむくままに書く
 ・推敲や間違いは気にしない
③書いた後、振り返る。


昼休みのカフェや会社の会議室などでもできるので、とにかく手軽な方法です。とりとめのない思考を言語化し外在化し、メタ認知することで頭の中に余白ができる感覚を味わえると思います。
手で書くことはα波が増し、予想以上のリラックス効果を味わえます。イライラクサクサして落ち着きたいときに、おすすめです。


例1)
今日私はこどもが熱を出したので在宅勤務ができるように〇〇部長におねがいした。部長は許可してくれたけど最初嫌がっていたように感じたし、しぶしぶOKしたように感じた。申し訳ない思いもあったけど、こっちだって休みたいわけではないのに、あんな対応をとられると私も嫌な気持ちになるし、あやまるしかできない!でもコロナもあってこどもは保育園にはいけない。働きながら子育てするのって本当に考えることが多くて嫌になる。でもいまこれを書いていたら、当たり前のように起こりうることに対して心構えがなかっただけのような気もしてきた。最初から対応策を想定すれば上司の態度は織り込み済みで気にならなかったかもしれないと思えてきた........
※なるべく手書きで!

といったように、とりとめのないものになります。
推敲もしないで、ただただ書くだけなので、文字のミスなども起きますが自分のための文章。気にしないで書いてください。

そして③の振り返りです。
終了後は感情が落ち着いてきて、自分の怒りポイントやネガティブポイント、大切にしたいことなどがうっすら見えてきたのではないでしょうか。そして、ほんの少し自分の考えがメタ認知できて、「わたしは心構えを持てば嫌な気持ちになっても飼いならすことができそうだ」といった対応策が見えたりしてくると思います。

このジャーナリングを続けることで、思考の癖やいらだちポイント、マイナスシチュエーションなど、自分が繰り返すパターンが見えてきます。

また、同様にポジティブなパターンが続けば、自分が喜びや嬉しさを感じるポイントや状況などの一貫性も見えてきます。

それがわかればしめたもの。
「このパターンは私にとって苦手/大切なんだな」そういったメタ認知をたくさん持つことが、自己理解の一歩目です。


2)感情日記

さて、つぎは感情日記です。これはいろんなやり方がありますが、今回は私のオススメフレームワークでご紹介します。

ある感情が高ぶった出来事に対して、
<①事実・出来事>
<②心のつぶやき・意見>
<③感情(%)>
<④根拠・経験>

を切り分けて言語化するフレームワークです。

更に可能であれば、
<⑤再定義>
として事象をとらえ直すと対応策まで見えてきます。
これは認知行動療法で使われている手法にも近いものです。

例2)
「育休中なのに転職に役立ちそうな資格の勉強もできなかった。今日も家事育児が大変で疲労困憊だ。育休中でさえこの状況で、仕事にちゃんと復帰できるととても思えなくて憂鬱で焦る」

この状況は、下記のように切り分けられます。

<①事実・出来事>
・家事育児が大変で、資格の勉強が進められなかった
・育休中のいつもの一日が終わった
・疲れた

<②つぶやき>
働いていないのに資格の勉強も進められなかった。家事育児で精一杯。いつもわたしは疲れたといって決めたことをやらない。家族にもこんな心持ちで向き合うから憂鬱さや焦りばかりが出てくる。このまま仕事に復帰してちゃんとパフォーマンスを出せるとは思えない...

<③感情(%)>
憂鬱80% 焦り70% 不安 80%

<④根拠・経験>
・育休中の育児と家事はわたしがやるのが当たり前になっている
・育休中は働いてないんだから家事育児以外にパワーを注げるはずだ
・私は以前もダイエットすると決めたのにやらなかったから今回も守れない
・仕事は「ちゃんと」やらなければいけない
・すぐ転職したいわけではないけど、この資格があるほうが転職に良い気がする...

この様子を見ると、認知の歪みとして『一般化のしすぎ』や『結論の飛躍』『完璧思考』『マイナス化思考』、また具体性のなさなどの様子が見て取れます。

例えば
「今日できなかっただけ」
「家事や育児をアウトソースして休もう」
「育休中は育児をする時期なんだから資格勉強はできるときにすればいい」
「わたしの思う”ちゃんと”仕事をするって具体的になに?」
「資格は必要だと理解してから取ればいい」
などと思えれば意見や感情が変わりそうですね。

さらに、上記の流れの最後に<⑤メタ認知・再定義>を加えると、

<⑤再定義>
・今日疲れていただけで明日は元気かもしれない。よく寝よう。
・育休中は育児と家事を一人でやらなければいけないと思っていたようだが、夫や外部に託して復帰後の負担を減らす方法を見つけるチャンスかも
・わたしの思う”ちゃんとした”仕事を具体的に言語化してみよう
・うまく両立している人に会って話を聞いてたら仕事の心構えが変わるかも
・正直、この資格の勉強はやっていて心が踊らない。必要かわからない資格を取ることではなく、いまは進みたい方向を探すチャンスかも...

といったメタ認知、再解釈、対応策の想定が可能になります。

なお、このメタ認知・再定義・対応策のは日記を書いた直後に全てできるとは限りません。
日記ですから、数日後や数週間後などに振り返って、メタ認知が進み見えてくることが増える事が多いでしょう。

こういった自分の日々の感情がアップダウンする悩みを分解し、思い込みや認知を丁寧に見ていくと、自分の思考の癖や感情のパターン、大切にしている価値観や思い込みなどのマインドセットが明確になってきます。

また、感情が高ぶったときだけでなく、今の悩みや課題をメタ認知して見ることも可能です。


自己理解は一朝一夕にはできません。
日記のようなスタイルで毎日少しずつ書いて、俯瞰して見直すことをおすすめします。

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文章で読んでみたけど、やっぱりできないよ!という方へ。
ライフシフトチャレンジではこのパーソナルライティングをしっかりやりこみます。よかったらぜひ。


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