見出し画像

iPadで原稿を執筆しているやり方について

どうもシナリオだったり動画の台本制作なんかもお仕事でやらせて頂いている八神です。
今回は、シナリオなどを執筆する時にどういうツールを使っているか?
という事をお話しさせて頂けたらと。

その為には、ちょっと八神という人間がどういう人間かを知っていると、
ツールを探す上で「いわば同じような人間だから」という部分で
ヒントになればと思っているので、そういう観点で色々と書いていけたらと思っています。

お仕事は基本的に、iPadとMacbookProで。

はい、私はAppleの奴隷です。
どうしてもエコシステムから抜けることが出来ずに涎を垂らしながら有無を言わさず、
Apple製品を使っているタイプの人間です。

どうしても欠かせないアイテムとして「iPad」が存在します。
コイツが居るだけで正直仕事が捗りすぎるんです…。
iPadは、現状iPadPro13インチを使っています。
ちなみにMacbookProはM114インチProMaxモデル。
棲み分けがちゃんと出来ていないように見えるかも知れませんがライティングをする上では、どうしてもこれぐらいの画面サイズは欲しいと思ってしまうのは致し方ないと考えています。
後述しますが、iPadを選んでいる理由の一つとして、「Apple Pencil」の存在が欠かせません。プロットなどを構成する場合はどうしても手書きの方が優れているという事は往々として存在してしまうので「キーボードとマウスがあればなんとかなる」ということにはなかなかなりません。そのような際に、iPadとApple Pencil。
そしてMagic Keyboardの存在が必要なんですよね。

ただしここは拘りの部分なので、マストとは考えていません。
ある種、ライティングに必要な事の一つとして「モチベーション」があると思っているのですが、Apple製品を使っているという事実自体が自分の場合はモチベーションとして繋がっているという点が非常に大きいです。
実際問題、デスクトップでガッツリと仕事をする時はHHKBStudio(キーボード)でライティングしているので、ずっとMagic Keyboardを使っているわけでもないです。
ただ、なんでiPadで執筆するのか。という点においては次のポイントが非常に高いと思っています。

iPadはマルチタスクが向いていない。だから良い。

一番の魅力として、iPadは分割画面であったり、ステージマネージャーなどどんどんとPCライクな使い方が提案されていますが、所詮は「タブレット」であり、MacBookの仕事が奪えるか?といえば、そんな事は全くありません。
だからこそ、「余計なノイズが入らない」というメリットが有ります。
ライティングというのは「インプット」も大切だと思いますが求められるのは「アウトプット」です。
そう考えた時に、「あれもこれも出来るPC」というのは時としてライティングの邪魔になってしまいます。
あくまで持論ですが、MacBookで仕事をしていると「Spotifyで音楽は〜」なんて言いながら、下手すると何を流すかで数十分消費をしているなんて事が十分に有り得ます。
本末転倒なんですよね、その状況そのものが。
例えば、何かしらの記事をスクラップして、纏めていく。なんて作業を調べ物をしているときに行わなければならないとして、MacBookだったらコピペしてどんどん貼り付けていけば良いわけですが。
貼り付けている作業をしている時の精度の低さに気付きます。
「集めることに集中していて」そのアウトプットの事は考えていないというか…。

しかしながら、iPadだとマルチ画面にしても限界があるので「どの情報をどのように取り扱うか」という事を考えなければならず、尚且つ画面を切り替えて諸々を対応しなければならない為、情報の精査が非常に安定するというメリットがあると思っています。

尚且つですが、その上でタッチパネルですから、情報整理も楽ちんですし。
指でスーッとやればいいんだもん。スーッて。

あれをしてこれをして…という事を利用者である、人間はしっかりと整理しなければならないが、その補助はすごい向いている訳ではないのがiPad。
だからこそ、扱う人間側にしっかりと情報が蓄積される。
そんな気がしているので、敢えてiPadで仕事をするシーンも大量に存在します。

情報整理に意外に役にたつフリーボード

これまたApple純正アプリですが、フリーボード。使ってます?
まぁ簡単にいえば、ホワイトボードアプリで無限にあれこれ書けますよってアプリです。
ホワイトボードアプリは世界的にも有用性が認められていて、様々な企業から提供されています。
実際問題、チームでアイディアを出す時とか優秀なんですよね。

サービスごとにデザインが使える。共有性が高い。
などあるんですが、ライティングの仕事って複数人というか、チームで対応をする事は少ないと思います。
もちろんアイディアを出して、先方からOKをもらわなきゃいけない。みたいなこともありますが。

しかしながら、単独で行う事が多いのであれば。
「自分さえ見れればそれで良い」のです。
共有性とかそういうのは二の次で良い訳ですよね。
そうなると「同じAppleIDでどの端末でも見られれば」それだけで目標は達成できる。
尚且つ手書きで描きやすいデバイスが使えるアプリ。

フリーボードが優勝って事なんです。

あんまり利用者が居ないのか、他のホワイトボードアプリに比べると情報が手薄なのは事実なのですが、あんなもん。

描いて、もっとページが欲しけりゃピンチアウトして、寄せたきゃピンチインする。

これさえ理解できてれば100点満点だと思います。
そもそもですが、アイディアなどをまとめて記載したいからホワイトボードアプリを使っているわけで、そこに学習工数がたくさんありますよ。とかだとコストが掛かるわけです。
AIを使って、要約ができますよ。とか色々とあるんですが、ライターが一番わかっていると思いますが、「AIに奪われかねない仕事」の筆頭である訳で、そこにクリエイティブをぶち込んで、我々は「アイデンティティ」を担保しているわけですから、要約された内容をうまいことまとめて〜とかだと、独自性が削がれると思っています。

念のためではありますが、アイディア出しとかはめちゃくちゃAI使ってます。
AI否定派ではないですからね、Siriとも仲良くしてますし。
何が言いたいかって「ホワイトボードアプリを使うという点においては高性能である必要性よりも閲覧性と同期性だけで十分」って事です。
画像も貼り付けられますし、アイディアを共有したけりゃPDFにして先方に送っておしまいでも良いワケです。
フリーボード。伏兵ですが、良い仕事。しますよ。

ライティングソフトはUlyssesを利用

うりゅっせす。ごめんなさい。
正しくはユリシーズと読むらしいです。
先に言うと、年間で6000円ぐらいのサブスクに入らないと使えないソフトです。
たっか。

なんでコイツを使っているのかと言われると、以下の点が挙げられます。
・タイプライターモード
・タイプライターモード
・タイプライターモード
・タイプライターモード

以上です。
これ自体は他のツールでも使えると思うんですが、説明をするとですね…。
通常のメモ帳アプリなどだと、文字を記載していくとどんどんと下側に文字が伸びて行きますよね。
タイプライターモードにすると!!
「一定の高さの部分に文字が書き続けられて、ずっと目線を動かさないで執筆が出来るんです!」

以上です。
すっごいどうでも良いと思ったでしょ。
使ってみてください、思った以上に集中力が持続します。

いや、冗談で(タイプライターモードは最高だが)実際にはiPadで使う割には、
・文字の横長の幅を細かく調整できる
・というか、全体的にテキストエディタとしてのカスタマイズ性の高さ
・当たり前だけどiCloudを用いた同期性
・フォントなども調整可能
・文字カウンタなどの欲しい機能も一通り揃っている
・Markdownに対応しているので記載のルールが統一できる
・「声に出して読んだ時」のおおよその時間が表示される
・検索機能が優れている為、ファイルの横断性も良い
・ファイル管理がある程度、フォルダ構造がまとまっており管理もしやすい
・iPadのテキストエディタとしては非常に優秀

という理由がちゃんとあります。
前述している通りで、他のApple製品も使っているので「利用感が統一できる」と言う点において、MacBookでもiPadでも執筆が可能。
と言うのは、とても大きな利点であると考えます。
(MacBookでは、簡単なメモなどはMi、そして執筆作業に関してはUlyssesと使い分けをしています。

とっても言いたいことがあるので、それは次の段落で。

誰でも文字が書けるから舐められるけど、なんでもいいわけじゃない

ぶっちゃけ年間6000円も支払ってなんで、文字書けるツール入れるんだよ。
メモ帳でいいじゃねえか。
と言う声が聞こえてきそうですが。
そうなんです。誰でも文字なんて書けるし、最初からいくらでもツールなんて入ってます。

でも。
そのツール一つで明らかに変わる「環境」が存在します。
自分は場合によっては原稿を音声入力で対応したりすることもあります。
最近の音声入力は本当に安定していて95%ぐらいは満足して認識させる事が可能です。
これについても「Apple製品」だと同等の音声入力ツールが最初から入っているので、何も考えずに運用する事ができるメリットがあるんですよね。

これだって「音声入力なんていくらでもある」訳ですが「何を使うか」によっても環境が変わる訳です。
iPadで執筆をするもう一つの理由に「ライブ変換」があります。
人によっては嫌いそうですよね、ライブ変換。
簡単に言えばどんどん勝手に変換をしてくれて、スペースキーを押して変換をわざわざする必要がなくなり、ただただ人間は文字を打っていけば変換をしてくれる。という機能です。

ライブ変換はちょっとクセがあるので「ユーザー辞書をうまく活用しなければならない」などのちょっとした工夫は必要なのですが、音声入力のためにユーザー辞書を入れていくと必然的にライブ変換の精度が上がってくれるので文字を打っている上での不愉快さがどんどん軽減されます。
頭に浮かんでいる文字を入れる、ないしは音声入力をしていく。
と言う単純作業を行い続ければ必然的に、原稿が完成します。

私が思っている事であり、すべてのライティングをされる方に共通しているわけではないと思うんですが…。
「気持ちが折れないようにしっかりと原稿を打つことにとにかく集中したい」のです。

文字は誰でも打てるけど。
メモ帳がありゃ誰でもできるかもしれないけど。
人に読んでもらう為の文字って。
誰でも書けるほど、簡単じゃないから。
だから、集中ができるようにする為にはある程度の環境を揃える必要がある。
んだと、私は思うのです。

集中したいから雑念を無くしたい。
雑念を無くしたいから、あまり誘惑がないデバイスで執筆がしたい。
だからiPad。

でも作業を行う上では、色々と取りまとめる上でPCの方が優位性が高い事がある。
なので、同期が取れるフリーボードと、Ulyssesを使う。
フリーボードで纏めるときはキーボードも使うけど、手書きで書くことで自分の中で浸透をさせる。

そして事項がまとまったら、とにかくUlyssesで集中して書く。
ひたすら書く。
環境を用意する事が執筆をする上でとても大切な事である。
と私は考えています。

人は喋られるし、字がかける。
だから誰でもできるように見える仕事。
だと思いますが。
思い出してください。
夏休みで読書感想文を原稿用紙3枚分書いてくださいと言われたあの悪夢を。
普通の人は1200文字埋めるのが大変なんです。

メモ帳で文字を書いてて「あとちょっとだ…」って認識するの大変ですよ?
文字数でないんですもん。
情報をまとめるときに、有用なサイトをコピペして、後で使おうってリンクだけ貼り付けて、「なんだったっけ…?」ってリンクをクリックして、また同じページを閲覧する。

「出来るんだろうけどなんか大変じゃありません?」
それらをまとめる上で、これらのツールが助けてくれるんだと思います。

好きなツール使えばいいよ

これだけ書いておいてなんですが、正解なんてないと思います。
私はこう言うふうにやってますよという例を書かせていただきましたが、実際問題例えばですが、UlyssesはiPadだとちょっと動作が重たいです。
ちょこちょこ引っかかることもあって、気にならないかと言えば嘘になります。
一方でメモ帳アプリの執筆作業ではそんなこと微塵も感じません。
simplenoteとか、動作が軽いメモアプリもありますし、文字数が表示できるみたいなものもあると思います。

もしかしたらですが、Ulyssesは年間課金しちゃってるから何も考えずにずっと使っている。なんて可能性すらあると思っています。
(タイプライターが使えて安定しているツールがあれば全然切り替える可能性もありますし…。でも文字数カウントと一緒に「読む時間の推測」「話す時間の推測」が出るのは、多分だけど、Ulyssesが唯一なんだよなぁ…)

私が言いたいのは「サンプル例を出したから皆さんも環境を整えてみてね!」ってことなんです。皆さんにとって良い環境なんて人それぞれです。
どれが正解だなんて言うつもりは全くありません。

良い原稿が集中して書ける環境が「正解」だと私は思います。
そして皆さんが気分が乗る「デバイス」を使って執筆ができていればそれが正解なんだと思います。

私自身最初はこのnoteは「Ulyssesとフリーボード良いよ」って言いたいだけのつもりでスタートしたのですが、思った以上に気持ちが乗って色々と書いてしまいました。
その間に執筆が面倒だなぁと思ったこともないですし、ここまで楽しく書けました。
それはしっかりと私の手元のデバイス、そしてソフトウェアが私の気持ちを折らずに執筆させてくれたからだと思うんです。

文字って意外と楽しくて。
書き手のなんて言うんでしょうか、表情が露骨に出る物だと思っています。
同じフォント、同じ設定で書けば。
それこそ履歴書なんかで言われてますが「温かみ?」なんてフォントからは伺えないわけですよ。
でも文字から「なんとなくその人の性格や表情」が浮かんで見えることが多々あって。
その「私自身」をアウトプットしてくれる為の、環境を今回はご紹介してみました。

こんな感じで一癖、二癖ある文書を書くのが好きな私ですが。
よかったらイイネなどしていただけると。
さらに楽しく、文字が書けるのかな、なんて思いますのでよろしくお願いします!

ちなみにですが。
このnoteというサービスもかれこれ10年になりますが。
noteのように文字をベースとして何かを発信するというサービスが当たり前になってくれた事も、一つの「環境」だと思ったりします。
こういう環境があってくれるから「文字を書きたい」と思わせてくれて、それがモチベーションになってくれる。
とても書き手にとって素敵な「環境」だなぁと。
ただただ思うばかりです。

お後がよろしいようで。

この記事が参加している募集

仕事のコツ

with 日本経済新聞

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?