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インターネットが大好き

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最近の記事

しみずジャブジャブ

 ところは大阪ミナミエリアの心斎橋。昼下がりに買い物の用事を終えて、一杯ひっかけて帰るかと時計を見ると、目当ての店のオープン時間は1時間くらい先。このままブラブラするのも疲れたし、喫茶店といっても、さっき行ったしなぁと考えあぐねる。見回せば商店は星の数ほど立ち並んでいて、こんなにも賑やかなのに、暇を潰せそうな所なんてひとつもない。いっそ図書館でも作ってくれた方がまだゆっくりできそうなもんで、繁華街なんて空虚なもんよとため息をつく。  飲み物を買おうと思って最寄りのコンビニに

    • ホワイト・シルバー・ダイブ(2)

      これまでのあらすじ  「サウナ部メンバーで集まって、北の聖地こと『白銀荘』へ行こう!」ということで、北の地に集まったおれ(大阪)とヤスミ(東京)とA吉(愛媛)の3人。定番のすすきのニコーリフレでととのい三昧の夜を過ごし、夢うつつの間を揺れ動きながら白銀荘へのモチベーションを高めていた。ニコーリフレをさしおいて「北の聖地」とまで言われる場所とは一体なんなのだろうか? 朝10時にダラダラ起きてレンタカー屋の前に集合したおれたちは、さっそうと車に乗り込み富良野を目指した。 遥か

      • ホワイト・シルバー・ダイブ

         さかのぼること2か月前の秋、世は空前の行楽シーズンとなっておりGOTOキャンペーンで人々がまだウォウォウしていた。SNSに盛んにアップロードされる旅行先でのグルメ、フォトジェニックを眺めながら、「俺もウォウォウしたいぜ」という気持ちは日々高まっていた。  そんな折、LINEのサウナ部グループから、「今度北海道に用事があって、せっかくだから1週間北海道でテレワークしようと思うので、みんなで集まって白銀荘に行かないか?」という声がかかった。北海道でテレワークってお前...無法

        • オゴトトノイ(2)

          前回の振り返り お盆休みにふらっと京都サウナ遠征に向かったおれは、京都の有名サウナカプセルことルーマプラザで「天下人サウナ」(じっさいはそんなに天下人ではない)を満喫した。翌日の予定をさあ立てようという時、たまには奇をてらって滋賀県に行ってみることを決めるのだった。 愛が滅びた町、雄琴温泉 サウナ検索サイトで人気順にソートして、次の目的地と定めた滋賀県のサウナは「雄琴温泉」と言われるエリアにあった。雄琴温泉というのは日本3大ソープ街に数えられる有名な土地で、その名を口にすれ

        しみずジャブジャブ

          オゴトトノイ

           生活もまたぼちぼちバタついてきていて夏の小旅行の記録が書けていなかったので、完全に忘れないうちに書いておこう。2020年夏、GOTOで沖縄に行こうと仲間内で話をしていたのが沖縄緊急事態宣言であえなくパー。「しょうもないことになってしまったなあ」。仕事を終えたおれはインド料理屋でマトンクミン焼き飯をインドビールで流し込みながら、翌日からはじまる連休に何をしようか考えていた。  時期的には猛暑の真っただ中であり、あまり外をウロウロするのも得策ではないものの、4日ほどある休みを

          オゴトトノイ

          センシティブなサウナ

           今年の夏にめでたくサウナ部(大学のサークルOBが集まって作ったサウナ愛好会)への仮入部を認められ、サウナ部のグループLINEに招かれた俺は、奇怪なサウナが都内某所にあるという話を知った。 「屋上でサウナを借し切り! 都会の空の下でサウナとバーベキューが楽しめます」というコンセプトのサウナで、ブームとはいえそんなパリピな、おやじのナイトプールみたいなものが出てきたなと苦笑いしてしまった。とはいえ、普通のサウナとはまた違って趣向で楽しんでみたいという欲が出てきた昨今、この試み

          センシティブなサウナ

          ととのいの爆弾(5)

           その土地は名古屋。時刻は23:30、おれはやっぱりサウナ室にいた。ごくごく狭いスペースではあるものの客が殆どいなかったので、実質のプライベートサウナという感じである。珍しくテレビやBGMを流さない無音の環境で、また温度が物足りないと感じた時は桶の水をサウナストーンにかければ体感温度を上げる事が可能というセルフロウリュウ方式。今この瞬間までの、かしましい旅行を思い出しながら猫背になり、じっ...と目を閉じる。  誰もいないサウナ室で静かに蒸されていく夜。なんだか今日は気持ち

          ととのいの爆弾(5)

          ととのいの爆弾(4)

          これまでのあらすじ 静岡旅行2日目の行先はサウナ愛好家の聖地こと「しきじ」であった。伝説の水風呂を全身に浴びて極限のリラックスに到達し、その後のサウナプレゼンで若干口から出まかせ気味にサウナ愛を語った俺はめでたくサウナ部の仮入部を認められたのであった。 しきじの水、その神性 正午にサウナ、その後にすぐ酒盛りとあって、昼過ぎくらいに一度休憩ということで、サウナ部メンバーは各々仮眠タイムに入った。サウナのととのいに加えての酩酊で、休憩室のリクライニングチェアに沈没するように腰か

          ととのいの爆弾(4)

          ととのいの爆弾(3)

          これまでのあらすじ 思想が強めの巨大温浴施設こと駿河健康ランド(通称:するけん)でオーシャンビュー外気浴の洗礼を浴びた俺は、未だ知らぬサウナ世界の奥深さに心を打たれた。サウナの後に待ち受けるは麻雀部屋や中華料理屋、焼肉屋というこの世の全てを内包したするけんの深い懐であった。  機嫌よくビールを飲んでいた所で今回の旅行の本旨がネタばらしされる。これは大学のサークルOBが立ち上げた「サウナ部」の遠征活動で、さらにおれの入部テストを兼ねての企画だった。俺の感じたするけんの全てを審

          ととのいの爆弾(3)

          ととのいの爆弾(2)

          前回までのあらすじ 大学時代のサークルメンバーたちに、目的も告げられずに静岡県清水市に呼び出された俺。謎のシャトルバスに乗せられて連れてこられた場所は「駿河健康ランド」(通称"するけん")と呼ばれる巨大温浴施設だった。単なる健康ランドと思っていたらやや強めの思想を持った施設であるという事が判明し、俺はあわや改宗かとおそれ、わななくのだった。 オーシャンビューサウナ良き哉 「するけん♪ するけん♪ ここは駿河の健康ランド~」と、駿河健康ランドのテーマソングを口ずさみながら、ヨ

          ととのいの爆弾(2)

          ととのいの爆弾(1)

           前月ごろ、「7月23日と24日、空いてたら空けておいてください」とだけサークルの先輩から連絡があった。「4連休だし、みんなでどっか旅行にでも行くのかな」と思って特に詳細は質問せずに「空けときます」とだけ返事をした。この先輩はボードゲーム会のホストをやっていたりサウナ巡りが趣味だったりするから、「サウナかボドゲかどっちかかなー」とぼんやり考えていた。  約束の日の数日前になって、サークルの後輩のA吉から「23日は静岡県の清水市集合でお願いします」という連絡がきた。A吉はハロ

          ととのいの爆弾(1)

          私とサウナ

           サウナが娯楽ではなく手段となったのはいつからだったろうか。サ室と水風呂の交互浴からの外気浴に向かう事によってもたらされる快感は、かつて「娯楽」という箱の中で語るものだった。頭が冴えるとか寝つきが良くなるなんていうものは副次的なメリットであって、あの頃のおれは「ととのい」と呼ばれるトリップ現象ばかり追い求めていたように感じられる。  今となっては定期的な心身のメンテナンス方法としてもはや生活の一部となったサウナだが、自律神経をオモチャにして遊んでいた頃からどういうタイミング

          私とサウナ

          晩酌の終わり

           胃腸の調子が悪くて食事の度に吐きそうになるというのにいよいよ耐えられなくなり、禁煙してから4か月くらい経った。20歳の頃から吸っていて、友達とバカ話に花を咲かせながらフカした一本、寂しい夜にベランダでぼんやりと吸った一本など色々愛着のある嗜好品ではあったものの、流石に吸い続けていたら死ぬなという感覚と、趣味の食事が楽しめなくなるというデメリットが愛着を上回ったため、やむなく禁煙に至っている。  禁煙してからというもの身体の調子はすこぶる良くなって、食欲不振の改善であるとか

          晩酌の終わり

          ユニークTシャツたちよ

          夏だ! 海だ! UTだ! これはUTとは全然関係ない、同人誌のオマケについてきたTシャツ  気が付けば初夏とも言えない時期に足を突っ込んでいて、Tシャツで外を出歩く日がぐっと増えた。衣装棚をがさがさ漁って、今日は何のTシャツにしようかなとか考える時間は、休日の楽しいひと時だろう。  「選択」という行為は非常に知的なコストを要する行為だとして、スティーブ・ジョブズが同じセットの服を何枚も用意してなんも考えずに毎日着ていたというのは有名なエピソードだが、Tシャツを選ぶ時間の

          ユニークTシャツたちよ

          サウナ、サウナー、サウニスト

           自粛が明けて半月くらい経ち、仕事の量もすっかり元通りになって、ヒーヒー言いながら働く毎日が戻ってきた。気が付けば電車は混んでるし、繁華街では人々が大いに談笑して酒を飲んでいる。「新しい生活様式」なんてのは爆笑ポエムだぜと言わんばかりの光景だ。  俺自身も通常営業のリズムが戻るにつれて、友達と連れ立って飲みに行ったりするようになってきた。ストレスフルな毎日には憂さ晴らしというのがセットで必要になるもんだなとしみじみ思う。個人的には自粛期間の生活リズムでミニマムに暮らすのが性

          サウナ、サウナー、サウニスト

          HGバーザムを組んだよ

           特段やることがなくてヒマだったので、久々にガンプラでも組んでみようかと思い立った。特にこう深い理由は無いが、人生には何度かガンプラを組まなければ前にも後ろにも進めなくなってしまうような気持ちになる日というのが何度か訪れるものなのだ。  今回組むのはHGバーザム。カタログスペックはガンダムMkⅡ同等の量産機という、量産機愛好家としてグッとくる感じのやつだ。理由は忘れたが発売当初プラモデル愛好家の間で評判がよく、一時期Twitter上でみんなバーザム作ってたような記憶がある。

          HGバーザムを組んだよ