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【実例公開】課題解決[論述型]の昇進試験における課題・施策の設定方法(小論文対応)

[お知らせ] 2024年1月7日
 この記事の内容も含めた完全版の記事を作成しました
 https://note.com/yerobu/n/n58a80c39518a



自己紹介

昇進試験における自分の実体験をnoteやココナラでまとめて提供している者です。
次のような記事・サービスを提供しています

それでは、以下本編です。


1. はじめに

昇進試験で小論文を書かされることになる人も多いかと思います。私がこれまで見てきた限り、多くの試験では要約すると次のような出題が大半かと思います、

「あなたの組織における課題とそれに対してあなたがやるべき施策について論じなさい」

しかし、この出題に対して次のように悩むことになるケースが多いと思います。

  • 悩み1: どんな課題が昇進試験としてふさわしいのかわからない。

  • 悩み2: そもそもどんな課題があるのか見つけられない。

  • 悩み3: 自分にできることは何も無いように感じる。

  • 悩み4: 自分のすること(施策)をどうやって具体化すれば良いかわからない。

こういった悩みについて、本記事では取り上げます。


2. 課題の選び方

「あなたの組織における課題とそれに対してあなたがやるべき施策について論じなさい」

まずは課題の選び方について解説していきます。
課題を選ぶ際には次の3 点の注意点があります。

【注意点】
・会社/組織の方針に合致しているか
・あなたの組織で対応できる内容か
・昇進後のポジションを意識できているか

それぞれについて解説していきます。


注意1:会社/組織の方針に合致しているか

昇進試験ではあなたがその会社・組織において、その方針・ルールに則り求める成果を出せる人材かどうかを判断されます。

あなたがどんなに優秀な社員であっても、会社の方針と関係無いものを課題に選定すると審査対象外です。
会社・組織で働く以上、会社・組織の方針には則りましょう。


注意2:昇進後のポジションを意識できているか

これもよくあるのですが、プレイヤー視点ばかりでマネージャー視点がない回答が見られます。何でも自分でタスクを実行してしまうパターンです。

昇進試験は、あなたが昇進後に管理職(マネージャー)として働けるかどうかを見る試験であります。したがって、試験の回答もマネージャー視点である必要があります。

一般的にマネージャーはチームを組織する/チームを運営する/ルールを変える/他部門へ働きかけるなどといった権限があります。
課題に対して動くために部下を集め、外部との協力が必要であればその環境を作り、会社のルールが時代遅れであればそれを変えるように働きかける。それが管理職(マネージャー)です。

プレイヤー視点でなんでもかんでも自分で実施するのはNGです。


注意3:あなたの組織で対応できる内容か

自分の役職・部署をしっかり確認しましょう。例えば営業部の部長ポジションであるのならばそのポジションでできることを課題として設定しましょう。課題の例としては「営業方法を変更する」「利益率の高い取引先の絞る」などです。間違っても「製品の不具合を下げる(製造部門の課題)」「新商品を開発する(企画部門の課題)」など他部署の課題や「海外に販売拠点を設ける」と言った経営層レベルの課題を掲げない様にしましょう。


2-1. 課題選定の悩みについて

それでは、最初にあげた課題選定の悩みについて記載していきます


悩み1: どんな課題が昇進試験としてふさわしいのかわからない

先に取り上げた注意点の3点を意識しましょう。

・会社/組織の方針に合致しているか
・あなたの組織で対応できる内容か
・昇進後のポジションを意識できているか

会社の向かう方針を理解し、それを自部門の課題に落とし込み、管理職として周囲を巻き込むようなものを選びましょう。

間違っても、"会社の方針からズレてて他部門の下っ端のしょうもない雑務"なんかを課題に選ばないように気をつけましょう。

具体例は以下リンクの6章で取り上げてます


悩み2: そもそもどんな課題があるのか見つからない

そもそも課題について考えたことがない場合、重要な課題を探すことに苦労するかもしれません。

ただ、課題とはわかりやすく目に見えるものもあれば、潜在的で見えにくいものも多数あります。
そういったものは、日常の業務を見直しながら次の視点で考えて探していくよよいでしょう。

【考え方・探し方】
・現場視点のボトムアップ
・世の中の動きから見比べる
・経営方針と自部門の現状を見比べる


悩み3: 自分にできることは何も無いように感じる

「自部門の課題は見つかるし、昇進後の立場としても適切なものと思うけど、いざ自分がやるとなると(専門的スキル的に)できる気がしないです」

そう思う方もいると思います。そういった悩みには次の考え方を適用することをオススメします。

  • 管理職は自分で直接やらなくて良い。部下と外注を利用する。

  • 新しいことは皆できない。逆にだからこそ課題となっている。

  • 検証期間を設けることで、できないかもしれないリスクを軽減する

それでも、本当に何もできる気がしなければ、昇進を諦めるのも手かもしれません。


悩み4: 自分のすること(施策)をどうやって具体化すれば良いかわからない

この悩みについてはより深く解説したいので、続く3章で解説します。



3. あなたがやること(施策)の選び方・書き方

これまでは課題の探し方・選定方法について、説明してきました。この章ではその課題を解決する施策について説明していきます。


3-1. 自部門が主体で他部門を巻き込むようなものを選ぶ

まず、昇進試験の専門家の日本経営協会総合研究所によると、評価項目は以下の表の様なものらしいです。

表3-1 昇進試験評価基準


【評論家ではなく主体的に回答する】
ここで注目したいのが「主体性」です。
これは「〜すべきである」というように、べき論だけ述べて満足する評論家では終わらずに、「自分ならXXXで〇〇◯をする!」というような書き方をするということです。

【昇進後は他部門にも影響を与えられる】
また、関連して次に、自部門で完結せずに他部門を巻き込むような施策を選びましょう。あなたは昇進した後は管理職やそれに準ずる職位につくことになるかと思います。
なので、あなたは自部門に止まらず他部門にも影響を与えて会社を改革できるようなことが期待されるでしょう。


3-2. 具体的・現実的に書ける施策を選ぶ

小論文をいざ書いてみて、上司や同僚にフィードバックをもらってみると、「施策をもっと具体的に書いた方がいい」と言われて悩むことがあるかと思います。
また、「落とされない小論文」という小論文試験では神バイブルのような書籍でも具体的にかけと言われています。

「そう言われても、どう具体的に書けばいいのかわからない」
と頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。


具体的に書く方法

あなたの施策を具体的に書くために、次の3つのポイントを上げます。

  • 自身の所属や過去の経験が生きるような施策を選ぶ

  • あれもこれも欲張らない

  • 広い概念のもの・一般論になりがちなものを避ける


自身の所属や過去の経験が生きるような施策を選ぶ

当然と言えば当然ですが、極力あなたの所属だからこそできるようなものや過去の経験が活きるような施策を選びましょう。
その方がより具体的に現実的な回答がかけます。

逆に、そうではなくて、誰でもできそうな一般論に終わるようなもので、しかも自身や所属にその経験や強みがなければ、具体的・現実的に書くことが困難になります、

あれもこれもと欲張らない

具体性を失ってしまうよくある失敗として、あれもこれもと施策を書こうとする故に文字数制限があり、深掘りできなくなるパターンです

色々書こうと欲張ると一つ一つが薄くなって抽象的な回答になりがち。逆に少ないことを深堀して書けば具体的になります。

広い概念のもの・一般論になりがちなものを避ける

その言葉が示す範囲が広かったり、抽象的なものを選ぶ場合、具体的なイメージがし辛くなります。
例えば、次のようなものがそれにあたります。

  • コミュニケーション活性化

  • 業務標準化・ドキュメント化

  • 業務フロー見直し

  • デジタルトランスフォーメーション(DX)

【コミュニケーション活性化】
コミュニケーションといっても、会議の方法・情報共有ツール・認識の合わせ方など、さまざまな手法があります。
コミュニケーションという言葉自体がやや広い意味を持つので、具体性から遠いです。
「言うは易く行うは難し」

【業務標準化・ドキュメント化】
標準化という言葉も、実は意味が複数あります。
・ルール的な意味合い、参考としての意味合いなどなど
  安易に使うと読む人によって認識が違い、焦点がぼやけたものになりがちです。

【業務フロー見直し】
よくある話題であるが故に、多くの人が細かいところまで記載していないと「どうやるの?」と疑問を持ちやすい話題です。

【デジタルトランスフォーメーション(DX)】
DXが使われる文脈では、IT/ICTを使っての業務改善・改革を示すことが多いです。しかし、この手法をとるには、①リモート会議ツール、②AI(画像認識・統計分析・自然言語解析)、③RPA、④メタバース などなど複数の技術が発生します。
また、上記①〜④の各手法についても、その単語を出すだけでは抽象的でイメージがし難いです。

3-3. 時間的広がりを意識して書く

つぎに、上記の表を改めて、見てみると

「論理的思考力:論理的思考と柔軟な思考の幅と深み、時間的・空間的な分析を踏まえて論理展開をしているか」

とあります。
そのため、時系列を意識した視点があるかどうかも評価基準であることが分かります。

あなたの実施する施策が、直近1ヶ月では、次の3ヶ月では、そして1年後、2年後はどうしていくのか、 といったようなことまで見据えて記載していく必要があります。


4. 課題と施策両方の観点で


4-1. 数よりも質を重視しよう

重要度は
 具体性(質) > 課題・施策の数
です。
薄っぺらい課題と施策を並べても具体性がなければNGです。文字制限が厳しい場合、課題と施策の数は1〜3個に絞りましょう。

また、あれもこれもと書きすぎると、結局あなたはどんなことができるのかが分かりにくくなります。
優秀で万能な人ほどなんでもできるかと思いますが、ここは試験と割り切ってポイントを絞って回答を記載しましょう

図 色々できてなんなのかよくわからない人


4-2. 課題に対して施策が根本的すぎる

課題に対する施策を書きますが、課題に対する原因がかなり根本的なところまで落とし込まれていて、論理が積み重なるような場合、読み手は理解しにくくなります。

頭のいい人にとっては簡単なことでも、世の中の多くの人はその他段階の理論展開についていけないものです。

そのために、あまりに根本的な施策は避けた方が良いです。
いか、身近な例として"歯磨き"で見てみたいと思います。


<わかりやすい例>
【問題】歯が痛い
【原因】虫歯になってしまった
【施策】歯医者にいって治療する

<根本的すぎてわかりにく例>
【問題】歯が痛い
【原因】虫歯になってしまった
【さらに深い原因】歯磨きの習慣があっても歯ブラシや歯磨き粉がよくなかった 
【もっと深い原因】オーラルケア製品にかける予算があまり無かった
【もっと深い原因】食費が家計を圧迫していた
【施策】食費を抑えてオーラルケア製品にかける予算を捻出する。


わかりやすい例はシンプルすぎますが、一方で根本的すぎる方も3段階に深掘りされているので直感的(一般的)でなくわかりにくく見えます。

身近な歯磨きですらこれだけ直感的(一般的)でなくわかりにくくなるので、専門分野であればなおさらわかりにくいものになってしまいます。

図:深く入りすぎている人


5. 具体的な課題と施策の実際例

さて、4章までは課題の選定基準と施策の書き方について説明していきました。
しかし、具体例がないといまいち分かりにくいかと思いますので、5章では実際に私が見てきた本当の小論文(一部私の方で改変)を取り上げ課題と施策の例を挙げたいと思います。

実際の小論文の概要・見るべきポイントは次のようなものです。

ポイント1:5つの昇進試験に向けた論文を紹介
・サービス部門(お客様との接点部門)
・経理部門(直接的な付加価値を出しにくい部門)
・公務員事務
・新規事業企画部門(
・新規業務フロー設計部門(経営統合により発生した部門)


ポイント2:抽象的で一般論になりがちな施策をより具体的・現実的な形にしている例もあり
・DXやRPAでの業務効率化
  DXという抽象的な言葉の扱い/RPA導入の具体例
・業務フローの作成/マニュアル化
  業務フローの作成主体と見直し主体の切り分け
・コミュニケーションの活性化/仕組み化
  具体的な連絡方法と関係者の巻き込み方


すみませんがこれ以降は有料とさせていただきます。
4章までは、正直インターネットで探せば無料で手に入る情報を組み合わせたものでしたが、これ以降は私の実体験であり探しても出てこない情報となります。

昇進試験に合格すれば年収100万円ほど変わる可能性もあり、また転職活動をするとしても給料は大きな交渉カードとなります。仮にこの記事の実践経験を参考にして合格率が10%上がれば、その期待値は10万円です(?)。
それを思えば相対的に安い投資では無いでしょうか。


※これ以降は有料とさせていただきます。
なお、この内容に加えてさらに有益な情報(過去の添削事例やそれをベースにしたチェックリストも含む)をまとめた記事(以下URL)もありますので、そちらもご覧ください
 https://note.com/yerobu/n/n58a80c39518a

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