昇進面接試験の本質から考える準備と対策 〜不合格になるのは面接のウラ側を知らないから〜
2024/7/16 追記
本記事の内容も含めた完全版の記事を公開しました
https://note.com/yerobu/n/nab6077140990
はじめに
昇進試験の面接試験は、多くの社会人にとって大きな挑戦です。
多くの候補者は以下のような点が気になるかと思います。
・自分の経験や能力をどのように効果的に伝えるか
・どのようにして自分自身を他の候補者と差別化するか
・圧倒的な緊張…
などなど。
また、そもそも昇進面接なんて人生でそう何度も経験するものでは無いと思いますので、
「何を理解してどんな対策をすれば良いのだろう・・・」
と悩まれるかと思います。
本記事では、これらの悩みに答えます。
・昇進面接とは何を評価されるのか?
・面接の質問の構成とは?
・面接官の質問を誘導する悪魔的手法がある?
・ありがちな失敗について
などなど、解説していきます。
筆者の経歴
私自身、ココナラでさまざまな企業の昇進試験のサポートを60回以上行っています。
自分自身も大企業の会社員として昇進試験を受けてきました。受験の際に全力で対策した経験をベースにしています。
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第1部:昇進面接試験の本質とよくある失敗例
まず第1部では、そもそも昇進面接試験とはどういったものなのか、面接官の裏側まで説明します。
また、よくある失敗例についてもまとめていきます。
1. 昇進面接とは
まずは昇進面接がどんなものなのか、何を前提として昇進面接に臨まなければならないのかを説明していきます。
1.1 そもそも昇進試験とは?
まず大前提として昇進試験とは一体何なのか?受験者に何が求められているのか理解しておく必要があります。
昇進試験とは、受験者が昇格に値するかどうかを見極める試験のことです。
また、受験者には"昇進するに相応しい人材であること"が求められています。
「いやいや、そんなの当たり前じゃないか」と思われる方も多いでしょう。たしかに言葉にしてしまえば当たり前なのですが、この"昇進するに相応しい"が何なのかしっかり腹に落として理解できていない人もいます。
"昇進するに相応しい人材"が何なのか深掘りすると、昇進後に期待される仕事をしてくれる人材です。
より具体的すると次のような人材です。
マネージャー視点を持って行動できる人材
自組織の役割を理解し主体的に動ける人材
重要度の高い課題を選定して実際に解決に導ける人材
逆に次のような人はいくら論理的な文章をかけても、昇進からは遠いことでしょう。
マネージャー視点を持てず、いつまでもプレイヤー視点の人材
自組織の役割を理解できず他人任せの要望ばかりの人
優先度の低い課題ばかりを並べて重要なものを選べない人
この前提を踏まえた上で、以下では小論文について深掘りしていきます。
1.2 昇進後の権限(部長/課長/係長)
昇進試験の小論文では、昇進後の役職での権限をイメージして課題解決の施策を書くことが重要となります。
部長、課長、係長は、組織内での階層的な管理職であり、それぞれ異なる権限と責任を持っています。以下に、一般的な部長、課長、係長の権限の範囲を説明します。なお、これらの役職の具体的な権限は組織や業界によって異なる場合があります。
①部長(Department Manager)
部門全体の戦略的計画や目標の策定と実行を担います。
部門の予算を管理しリソースの割り当てを行います。
部門のパフォーマンスと成果を監視し、必要に応じて改善策を導入します。
部門内のスタッフを指導・育成し、業務の効率性と効果性を向上させます。
上級管理職として、組織の意思決定プロセスに参加し、上司との連携を強化します。
②課長(Section/Division Manager)
部門内の特定のセクションやディビジョンを管理し、その業務に責任を持ちます。
セクションまたはディビジョンの業績を追跡し、上司に報告します。
部門の方針や目標を実行するために、部門内のスタッフを統括し、業務プロセスを管理します。
セクションまたはディビジョンの予算を管理し、リソースの適切な配分を行います。
部門の方針を実行するために、部門内での業務プロセスやプロジェクトに関する意思決定を行います。
③係長(Team Leader/Supervisor)
チームまたはグループの日常業務の指導と管理を行います。
チームのタスク割り当て、スケジュール管理、業務効率の維持を担当します。
チームメンバーのパフォーマンス評価を行い、フィードバックを提供します。
上司と連携し、チームの業績や進捗を報告し、必要な場合にはリソースの調整を行います。
チームの問題解決や効果的なコミュニケーションを促進し、協力を奨励します。
これらの役職の権限と責任は、組織内での役割や業界によって異なります。また、上記の役職の上にさらに上級の役職が存在する場合もあります。組織の階層構造や業務内容に応じて、役割と責任が調整されることが一般的です。
1.3 昇進面接の評価基準
昇進試験の面接における評価基準は、候補者が新しい役職の要求に応えるために必要な能力や資質に焦点を当てます。
一般的な昇進面接で評価されるポイントは以下の通りです。
※今回はあえて細かくすることで具体的なイメージを持ちやすくさせています。
①問題解決能力
複雑な状況を分析し、効果的な解決策を見出す能力。論理的思考と創造的アプローチを組み合わせ、課題に対処する。
②自己認識
自分の強みと弱みを正確に理解し、それらを客観的に評価する能力。自己改善の基礎となる重要なスキル。
③成長意欲
新しい知識やスキルを獲得しようとする積極的な姿勢。継続的な学習と自己開発に対するモチベーション。
④リーダーシップ
チームを導き、目標達成に向けて人々を鼓舞する能力。ビジョンの共有や効果的なコミュニケーションが含まれる。
⑤主体性
自発的に行動し、責任を持って意思決定を行う能力。指示を待つのではなく、積極的に機会を見出す。
⑥マネジメントスキル
リソースを効率的に管理し、プロジェクトや人員を効果的に統括する能力。計画立案や実行管理が含まれる。
⑦柔軟性と適応力
変化する環境や新しい状況に迅速に適応する能力。異なる視点を受け入れ、アプローチを調整する。
⑧時間管理と優先順位設定
限られた時間内で効率的に仕事を進め、重要タスクに適切に注力する能力。生産性向上に不可欠。
⑨ストレス耐性
高圧的な状況下でも冷静さを保ち、効果的に機能する能力。感情管理とレジリエンスが重要。
⑩創造性とイノベーション
新しいアイデアを生み出し、既存の概念を革新的に組み合わせる能力。問題に対する独創的な解決策を提案する。
これらの評価基準は、候補者が新しい役職で成功するために必要な総合的な能力を測るものです。面接では、これらの要素がどのように組み合わさっているかを評価することで、候補者のポテンシャルを総合的に判断します。
2. 昇進面接における質問の構成
次に、昇進面接における質問の構成について、面接官の立場も踏まえて解説していきます。
2.1 深掘りする質問で評価していく
面接は基本的に、相手の話を深掘りして評価していくものです。
受験者の発言に対して
「それはどういう意味?」「それはどういうこと?」「それは何で?」
というように質問を投げかけて深掘りしていき、評価項目を採点していくっていうのが面接のやり方です。
上記の評価方法を踏まえた上で、昇進面接における質問は次の2種類に分けることができます。
①深掘りする対象を把握する質問
②評価する質問
の2つです。
①は深掘り対象を把握するためのもので、だいたい質問は決まっていますが、②の方は深掘りしながら質問されるものなので、回答内容に応じて変化していきます。
面接は対話形式なので、いきなりあれもこれもと延々と詰め込んで話すのはNGです。
2.2 面接官の質問を誘導できる
上で述べた通り、昇進面接では決まった質問が最初にあり、その回答に対して深掘りをするっていうやり方をします。
それを解釈すると、自分が深掘りして突っ込まれたいワードを入れておくことで、面接官の質問を誘導することができる ということになります。
例えば「実はこういうことで失敗した経験があったので、昇進後にやりたいと思ってるんですよ」と回答した場合
面接官はどういう質問するか考えると
「ちょっと具体的にその時どいうことが起こってその時にどう思ったんですか」となるでしょう。
ということは、そう回答すれば自分が進めたい流れに誘導することができます。
2.3 面接官の質問を誘導する例
面接官に対しては自分のエピソードを入れた具体的な回答をすることで、その後の質疑を誘導しやすくなります。
一方で、自分のエピソードのない一般的な回答ではその後の質疑の誘導は難しいです。
例えば、以下の一般的な回答を見てみます。
これでもマイナスはないのですが、一般的でありあまり深掘りもしにくくため、面接官も評価しにくいです。
この後に、「そう思うに至った具体的な経験はありますか?」と質問がくるかもしれないし、他の質問に移ってしまうかもしれないです。
次に、面接官が質問をしたくなる回答例を挙げます。
これだと
「具体的にどんな失敗をしたの?」
「コントロールできていれば成功したと思える具体的な場面は何?」
というような質問をしてくることが予想できます。
その質問を予想した上で回答を用意しておくのです。
など、失敗から学び、部下を自律的に動かせるように改善した とアピールすることができるのです。
3. 質問のパターン
ここでは良くある質問のパターンについて説明します。
3.1 よくある質問:過去の実績に対して
①過去の業務にどんなものがあったのかを確認する質問
「これまで直面した最も困難な挑戦は何でしたか、そしてそれをどのように克服しましたか?」
「これまでの業績で最も誇りに思うものは何ですか?」
②過去の失敗と学びにどんなものがあったのかを確認する質問
「過去に失敗した経験はありますか?その経験から何を学びましたか?」
「あなたの一番の失敗談を教えてください。」
「以前のプロジェクトで学んだ重要な教訓は何ですか?」
③深掘りする中での質問
「あなた主体的にやったこととを教えてください。」
「成果を達成する上で、一番のハードルは何でしたか?それをどう乗り越えましたか?」
「端的に」「中でも一番の●●」という質問は多いです。
これ、準備をしていないと焦ってしまいます。まとめの質問として多用されるので改めて整理しましょう。
3.2 よくある質問:昇進後についての質問
① 昇進後の具体的な問題解決へのアクションの質問
「昇格をしたらなにを成し遂げたいですか?」
「昇進した場合、どのような目標を達成したいですか?」
② 中長期的なビジョンへの質問
「5年後、10年後のキャリアプランを教えてください。」
「どんな管理職になりたいですか?どのように部下・組織のマネジメントをしていきたいですか?」
「組織のミッションとビジョンに対してどのように貢献できると考えていますか?」
3.3 よくある質問:その他能力や人間性に関する質問
①あなたの強み弱み
「あなたの強みは何ですか、そしてそれがどのように今回のポジションに貢献できると思いますか?」
「あなたの弱点は何ですか、そしてそれをどのように改善していますか?」
②人間性に関して
「自己開発のためにどのような取り組みをしていますか?」
「仕事をする上で大切にしていることは何ですか?」
③リーダー・マネージャーの適正への質問
「あなたのリーダーシップスタイルをどのように表現しますか?」
「チームで働く上で最も重要だと思う要素は何ですか?」
「過去に部下や同僚とのコンフリクトをどのように解決しましたか?」
「部下をモチベートするためにどのような手法を用いていますか?」
「あなたの管理下で部下のキャリア成長をどのようにサポートしていますか?」
「チームのパフォーマンスを向上させるためにこれまでに取り組んだ取り組みは何ですか?」
「他の部署やチームとの協力関係をどのように築いていますか?」
3.4 良くある質問:会社や事業における一般的な課題について
① 部署の課題
「あなたの部署の事業課題は何だと思いますか?」
② 自社の課題
「当社の経営方針についてどう思いますか?」
③ 市場や競合まで考慮した課題
「今後、どう市場は変化していくと思いますか?チャンス(機会)や脅威をどう捉えていますか?」
「担当製品で、競合他社に負けている部分はありますか?どうすれば勝てるようになると思いますか?」
4. 昇進面接で高評価をもらう上でのポイント
ここでは、昇進面接で高評価をもらう上での本質的なポイントについて説明します
※これ以降は有料とさせていただきます。
昇進試験に合格すると昇進して給料が年間100万円以上UPするケースもあります。逆に言えば、不合格になってしまうと年間100万円の損失をしていることになります。
それを考えると、この値段でその損失リスクを大きく低減できるならとてもコスパが良いものと考えます。
また、本記事の内容も含めた上に、さらに面接官の質疑応答を誘導するパターンや、その他のよくある質問への回答方法や質疑応答サンプルやなどを盛り込んだ記事もあります。
興味のある方はこちら↓もご覧ください。
https://note.com/yerobu/n/nab6077140990
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