見出し画像

村上健志の俳句実況(2022/05/07)《+Rx自作10句》

【はじめに】
この記事では、2022年5月7日に配信された「村上健志の俳句実況」を振り返り、チャットで披露したものを含めた「自作句」をご紹介します。

過去の自作句や振り返りは上のリストからどうぞ(↑)

0.オープニングトーク

ゴールデンウィーク、2週連続、土曜日に「俳句実況」が開催されました。
村上さんも、地方ロケに観劇に充実したゴールデンウィークを過ごされたようです。

1.席題「母の日」

最初の席題を募集しますが、その前に『あ、今日「母の日」か。第2日曜日』と語っていた流れもあって、最初の席題は「母の日」と決定しました。

na na さんのコメントにあって思い出しましたが、そうですよね、

2回目の生配信(2021/06/20配信分)では、『父の日』をテーマにされていたことを思い出しました。素晴らしい情報の引き出し力だなと関心します。

しかし、「母の日」という季語が先に決まってしまうと、『エピソード』を自分で引っ張り出さないといけなくなるので、その点で作句に相当苦労します。村上さんは20分近く悩んで、まず1句目を作ります。

『母の日の似顔絵若き母の顔』

村上健志

大型ショッピングモールの「似顔絵コーナー」などにある『似顔絵』の母親の顔が、皆んな若いという内容です。確かにありますよね~

個人的には、最初『自分の母親』の『若い頃の母の顔の似顔絵』だったのかと思ったので、そちらで添削案を考えていました。→『若き日の母の似顔絵カーネーション』(添削例)というものです。

更に、母の日に普段家事をしない人が皿洗いなどをして、『母の日のコップの破片光る夜』という句も口から出ていました。これも着眼点良いなって思いました。仮に私が整えるなら『母の日に光るコップの欠片かな』とか?

そうして、母の日の家事・キッチンという発想から、最終的に生まれたのがこちらの句でした。

『母の日や厨に空のジャムの瓶』

村上健志

こういう日常生活の中の小物にスポットライトを当てたら、本当に村上さんの右に出る者は居ないな! と頗る感心しました。類想感は多少あるかと思いますが、手堅く良い句です。

個人的には、定型の基本形に則った作品ではありましたが、添削案として、『母の日【の】厨【や】空のジャムの瓶』を提示させてもらい、村上さんにも『そっちの方が良い』と褒めていただきました。
形式的には句またがりとして、「母の日の厨」と「空のジャムの瓶」という物を取り合わせる作戦です。ぜひ皆さんも作句時の参考になさって下さい。

《 Rx自作5句 》

  • 『プレゼント苦手な吾子と母の日を』

  • 『母の日に曇る爪切り七回忌』

  • 『母の日コンクールぼくは先生描きました』

  • 『古書並ぶワゴンや母の日のリボン』

  • 『母の日のシンクを磨く子と甥と』

2.席題「表情」

「やっぱり『季語が兼題』を1個目は難しいね。ここ最近、毎回それで20分以上使ってる」とコメントさせていただきましたが、1つ目の席題でかなり時間を要してからの2つめの席題。

かいこ:表情(喜びとか怒りとか悲しみのとかのどれか)

というコメントが採用され、新たな席題は「表情」となりました。いやこれも、季語じゃないとはいえ、相当幅広くて難しい気がするけど!(^^;

そして、村上さんが苦しみながら作ったのが、こちらの句でした。

『クイズ出す子のとぼけ顔ソーダ水』

村上健志

「とぼけ顔」が正しいのかはニュアンスが難しいところですが、「クイズ出す子」の表情に注目する着眼点、やはり村上さんのセンスには感服です。

私も多くのクイズを毎週末に出題していますが、ひょっとすると、表情……とぼけ顔かしたり顔か分かりませんが、相互に楽しみたいと切望する表情は大人も子供も大差ないのかななんて思ったりしていました。

《 Rx自作5句 》

  • 『マーガレット君の無表情てふ魅力』

  • 『「表情の発達過程」昼寝覚』

  • 『表情を隠せぬ監督員 立夏』

  • 『柏餅 諭吉を折つて笑わせる』

  • 『まばたきをぢつと見ている姫女菀ひめじょおん

と、4句目を「にしのみや」さんに褒めて頂いたのが特に嬉しかったです。

3.席題「粉もん」

そして、3つ目の席題に……私のコメントが結果的に採用されることとなりました。

私、今回「21時10分」ぐらいからの途中参加だったのですが、どうやら日付由来のお題案ということで、1つ目の席題発表時などに既にアイディア投稿されていた方がいらっしゃった様で、ネタを横取りする形になってしまい、この場を借りて謝ります(^^;

季語の上でも「夏」となりましたし、村上さんは『ビールは何とでも合う』と語ってましたが、その通りだと思います。もう季語も決まりましたねwwここはポンポンと2句ほど作って終了となりました。

『割り箸のたこ焼きソース舐めビール』
『ハイボール片手にもんじゃのヘラ配る』

村上健志

2句目は中八になっていたのを気にしていて、それに対して、noteでもお馴染みの「梶間和歌」さんが、『右手(めて)』という言葉を使うことを提案されていました。

好き嫌いは人によって分かれるかも知れませんが、こうして「音数の違う表現」のボキャブラリーを増やしておくことは、色んな場面でプラスになるかと思いますので、ぜひ共に学んでいきましょう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?