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Wikipediaの記事「日本の年中行事・記念日の分類」を読む(№052)

【はじめに】
この記事では、日本語版ウィキペディアの記事で、「独自研究」などが付いているものの、結構役立ちそうな記事『日本の年中行事・記念日の分類』を見ていき、分類の基本についての理解を深めていきたいと思います。

1.記事の概要

この記事は、2015年4月2日に突如立てられ、疑問を呈されながらも、ほぼ無傷で6年以上保たれています。

日本の年中行事・記念日の分類では、日本で現在広く行われている年中行事および記念日の、日取りの基準による分類を示す。ここでは、
「新暦」は現行のグレゴリオ暦、
「旧暦」は伝統的な太陰太陽暦とする。

それでは早速、具体的に見ていきましょう。

2.旧暦日付に由来するが、現在では新暦・旧暦・月遅れで行われるもの

日本の伝統行事はここに属するものが多い。
新暦・旧暦・月遅れ(中暦)のいずれで行われるかは地域による。多くは特定日付だが、初午のように日の干支によるものもある。
ここでは、正月などのように月遅れのないものや、七五三などのように旧暦日付に由来するものの、現在では専ら新暦で祝われるものもふくむ。

・五節句
 ・人日の節句(七草の節句)…1月7日
 ・上巳の節句(桃の節句・雛祭り)…3月3日
 ・端午の節句(こいのぼり)…5月5日
 ・七夕の節句…7月7日
 ・重陽の節句(菊の節句)…9月9日

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その他
・正月…1月1日(旧暦の場合は特に旧正月と呼ばれる)
・初午…2月の最初の午の日
・涅槃会…2月15日
・灌仏会(花祭)…4月8日
・夏越の祓…6月末日
・お盆…7月15日
・八朔…8月1日
・七五三…11月15日
・大晦日…12月末日

これら本来は旧暦日付の行事は、現在ではそのままの日付で新暦で祝われることが多いが、これだと季節感のずれが生じる。
例えば七夕の場合は、新暦7月7日は梅雨の最中であり、季節や伝統をあまりに無視したものとして槍玉に挙がることも少なくない。
そこで、これらの行事の季節感をなるべく合わせるため、月遅れという方式が考案され、お盆では全国的な主流となり、他の行事でも一部地域で用いられている。

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次に、代表的な伝統行事が現在日本で地域によって新暦・旧暦・月遅れのいずれの方式で行われているかを示す。ちなみに日本以外の漢字文化圏では今でも旧暦(農暦)で行うのが一般的である。(以下略)

3.新暦のみ

春分の日と秋分の日以外の国民の祝日、欧米から来た行事および明治以降に作られた記念日の類がここに属する。これも多くは特定日付だが、一部「第何週の何曜日」という決め方をしているものもある。

特定日付
・国民の祝日の多くはここに属する。

 (略)
・欧米から来た行事
 ・バレンタインデー…2月14日
 ・エイプリルフール…4月1日
 ・メーデー…5月1日
 ・ハロウィン…10月31日
 ・クリスマス…12月25日
・明治以降に作られた記念日の類の多くはここに属する。
 ここでは代表的なもののみを示す。
 ・ホワイトデー…3月14日
 ・広島原爆忌…8月6日
 ・長崎原爆忌…8月9日
 ・終戦の日…8月15日
 ・防災の日…9月1日
 ・その他は日本の記念日一覧を参照。

第何週の何曜日
・国民の祝日のうち、ハッピーマンデー制度を適用しているもの
 ・成人の日…1月第2月曜日
 ・海の日…7月第3月曜日
 ・敬老の日…9月第3月曜日
 ・体育の日…10月第2月曜日
・一部の記念日
 ・母の日…5月第2日曜日
 ・父の日…6月第3日曜日

4.旧暦のみ

・月見は月相が必要なため、旧暦日付のみで祝われる。
 ・十五夜…旧暦8月15日
 ・十三夜…旧暦9月13日
 ・十日夜…旧暦10月10日

記事に掲載されているのはこれのみですが、他にもありそうな気がします。例えば、

・芭蕉忌…旧暦10月12日
・一茶忌…旧暦11月19日

5.二十四節気・太陽黄経基準

日本の年中行事・記念日の類の中には、二十四節気や太陽黄経を基準とするものもある。雑節と呼ばれるものは概ねここに属する。太陽黄経何度、あるいは立春から何日といった決め方の場合、新暦上では日付はほぼ一定だが、その年によって日がずれることがある。
例えば節分(立春の前日)は現在は毎年2月3日だが、過去には2月4日の年があったし、将来についても2月2日の年が現れると計算されている。

二十四節気
・立春…太陽黄経315度
・雨水…太陽黄経330度
・啓蟄…太陽黄経345度
・春分…太陽黄経0度
 ・春分の日(国民の祝日)
(以下略)
その他太陽黄経を基準とするもの
・土用

 ・春土用…太陽黄径27度~立夏
 ・夏土用…太陽黄径117度~立秋(一般に土用といえば夏土用を指す)
 ・秋土用…太陽黄径207度~立冬
 ・冬土用…太陽黄径297度~立春
・入梅…太陽黄経80度
・七十二候
 ・半夏生…太陽黄経100度

立春・春分・秋分からの日数を基準とするもの
・彼岸…春分・秋分を中日とし、前後各3日を合わせた各7日間
・節分…立春(本来は立夏・立秋・立冬も)の前日
・八十八夜…立春から88日目
・二百十日…立春から210日目
・二百二十日…立春から220日目
日取りの決定に太陽黄経基準のものと日の干支を用いるもの
・社日…春分または秋分に最も近い戊の日
・土用の丑の日…土用期間中の丑の日

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