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yenta がつくりだす偶発的な出会い 〜作品に作用する気づきが得られるきっかけ~

yenta を利用して、多くの人との出会い、つながりを持たれた CAT の加納 佑樹さん。加納さんの出会いがどのようなものだったのか、お聞きするなかで見えてきたのは、yenta がつくりだす偶発的な人の出会いでした。

独立したら、週 1 回は新しい人と出会え

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イェンタさん:
加納さんの自己紹介をお願いします。

加納さん:
建築家の加納です。建築設計事務所で働いた後、2019 年に独立しました。事務所へ勤務していた時は、海外巨大リゾート開発の設計統括などを経験しました。プライベートで結婚や子供が生まれるなどのライフスタイルの変化があり、日本へ帰国した後、2019 年に CAT という名前の設計事務所を立ち上げました。今は東京と東南アジアの仕事を受けています。

イェンタさん:
ありがとうございます。yenta はいつから使い始めましたか?

加納さん:
2019 年 5 月に使い始めました。ずっと海外で仕事をしていたので、日本に帰国した時にビジネス上のつながりがリセットされ、また日本経済で起きていることも詳しく知りませんでした。つながりや情報を得られたり、自分の活動を社会とすり合わせする中で、おもしろいことやビジネスの拡大を期待して使い始めました。
またフランス人で経営者の友人に「自分でビジネスを始めたら、週に 1 回は新しい人と出会うべきだ」と言われ、それも実行しようと思いました。

イェンタさん:
 yenta での出会いで、印象的な出来事はありましたか?

加納さん:
スタートアップとして始める新しい会社の共同創業者と出会うことができました。Social Living という、住を通じて社会の問題を解決するサービスを作ろうとしています。まったく違うスキルセットを持った共同創業者 3 人と立ち上げた会社で、僕はクリエイティブ全般と建築の開発に関わるプロダクトを担当しています。建築家の職能を活かし、新たなビジネスを作り上げることが出来ました。

イェンタさん:
ビジネスにつながる出会いがあったのですね。加納さんご自身の発見や成長を感じる出来事はありましたか?

加納さん:
建築の仕事はクライアントが経営者であることが多いです。yenta では短期的な視点でお会いしていないので、マッチングした経営者の方へ課題感を気軽に聞くことができます。経営者目線で課題を知ることで、建築の仕事にどのように影響しているかが理解でき、自分のビジネスの幅や視野が広がる気がします。

イェンタさん:
ご友人から言われた “週 1 回は新しい人と出会う” については、どのようにお考えですか?

加納さん:
yenta を始めた時は、言われた通りに続けたら何かいいことがあると淡い期待をしていました。僕にとって継続できることは、すごくポジティブに捉えられることなんです。建築の仕事も作り続けていたら、死ぬまでに素晴らしいものができるかもしれないと思っています。その作品に、人との関係の中で得られた発見が作用していると思うので、その発見を得られる活動のきっかけを貰えたと考えています。効率性や生産性という括りで物事を決めちゃいけないと思うんですよね。

イェンタさん:
効率性や生産性だけで意思決定することについて、どのような印象をお持ちですか?

加納さん:
クリエイティビティがどこから来るのか分かったら、苦労しないですよね。付加価値づくりはそんな単純なものだけでは語れず、生産性や効率性の尺度で測るといいものは絶対できないと考えています。
例えば住宅などの不動産商品は、効率的に作られています。その領域で活躍してる方もいらっしゃいますが、僕がその流れに沿って建築をしてもいいものができません。効率性や生産性とはまた違う観点をもっているクライアントとお仕事をしたいと思っているので、自分もその気概でいないと認めてもらえません。

イェンタさん:
加納さんは建築家として、どのような価値感でお仕事をされているのですか?

加納さん:
建築家はヨーロッパで生まれた職業で、市民のために設計する職業として広く定義しています。クライアントのためだけに設計すると、市民のためにならないことが多々あります。僕は建築家が市民の方を向いて設計することが大切だと考えています。

イェンタさん:
三方良しの概念みたいですね。そのように設計するためには、具体的にどうしたらいいのでしょうか?

加納さん:
エクスペリエンスをきちんと設計することだと思います。考え方や行動の変容を想起させる体験づくりが重要になると思います。僕が物を作るときに心掛けてることは、思想や起こる体験を昇華させて見せることです。例えばリノベーションは、古い建物を新しくして住むことを提案した建築家がいて、先鋭的なライフスタイルを見せることで、それに影響された人々がビジネス化することにより一般化しました。僕がやることも同じで、住むという命題に対して仮説のライフスタイルを提示して、広く世界に発信し、インスパイアされる人、ビジネス、文化を育てていくことが必要だと考えています。

多様な人との出会いがもたらすもの

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加納さん:
最近は CxO という職業が企業に与える影響に、興味があります。CxO はユーザーのことを考えられて、マーケティングやクリエイティブの知識があり、既存組織に当てはまらないという立場がいいと思いました。自分もそういったことを勉強したいです。特にマーケティングや UX などの知識を深めると、建築空間へフィードバックができると思います。

イェンタさん:
昔は故障しないことや部屋を大きく使うことに価値がありましたが、だんだんエクスペリエンスがいいことに価値が移った気がします。

加納さん:
そうなっていくといいですね。エクスペリエンスを高めるには、ユーザーのことを理解すること以外に、全全体を俯瞰できるスキルが必要で、今はそのスキルを持つ人材が不足してると思います。

イェンタさん:
全体を俯瞰できる人材とは、どんな人材でしょうか?

加納さん:
色んなものを統合するスキルを持つ人です。大きな開発プロジェクトでは、組織の在り方やファイナンス、テクノロジー、コミュニケーションなど、全てを統合するリーダーシップと調整力が最終的に必要になります。その時に他分野の知識が必要です。細かいテクニカルな知識は必要な時に取りに行けばいいのですが、話せる程度の知識は勉強する必要があると思います。

イェンタさん:
yenta は人と会って話をする中で、自己変容とビジネス拡大が促されることをサービスコンセプトにしています。加納さんは yenta を始められた時におもしろいことやビジネスの拡大を期待されていらっしゃいましたが、加納さんの中でそのような変化はありましたか?

加納さん:
どちらも期待できますし、実感もあります。プロとアマチュアの視点を持つことが大事だと思います。例えば僕だと、建築家としてのスキルセットはプロで、始めたばかりの会社経営や異業種のビジネスに関してはアマチュアです。要は、謙虚な姿勢と専門性の両方を携えて人との関係性を構築し、繰り返すことで自分が磨かれると思います。専門性に固執してしまうと、自分の話に適合しない人とは話せなくなってしまいます。自分が教わりたい姿勢であれば教えてくれる人がいるかもしれない、壁打ちしたいって言ったら応えてくれる人がいるかもしれない。さらに相手も同様の姿勢で課題を持っていれば、何か与えられるかもしれません。

イェンタさん:
教わる姿勢と提供する姿勢を持って、多様な方と接することが大切ですね。

加納さん:
インプットとアウトプットはどんな方と話しても生じ、得られるものも人よって異なるはずです。yenta というツールを使って多様な方と会ってお話をすることにコミットすると、インプットとアウトプットの頻度が増えるので、様々な業界の人に通じる言葉や表現に改善することができます。 これからも yenta を使い続けたいですし、もっと使ってもいいですね。

イェンタさん:
最後にまだ使ってない人へメッセージをお願いします。

加納さん:
僕は建築家なので、建築家の人に使ってほしいですね。自分の同世代や若い人も、自分のあり方をどう作るかという問いを抱えていると思うので、そこを助けるツールになるんじゃないかと思います。世の中のビジネスがもっと分かるようになると思います。

加納さんの yenta の使い方

これまでのマッチング数、興味ありされている人数

加納さん

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yenta はどのような目的で使っていますか?

加納さん:
異業種の人の話を聞いたり、自分の考えや行動を伝える目的で使っています。yenta の利用者は人の輪を拡大したりつなげるリテラシーがすごく高いので、安心して正直に自分の経験や考えを話したり、お話を聞くこともできます。
また建築業界に限って言うと、同業者の方が全くいないので、建築家として発信することも必要だと思います。

どのような人を右スワイプ (マッチングしたい) しますか?どれくらいの確率で右スワイプしますか?

加納さん:
最初は、ちゃんとプロフィールを見て右スワイプを決めていました。最近は忙しいので、相手に悪いなと思いつつ、マッチングしてから考えています。それでも採用、就職目的の方はあんまり右スワイプしないですね。

多い時はどれくらいの人に yenta で会いますか?

加納さん:
最初は月 4 回お会いしていました。今は月 2 回くらいです。

マッチングした後はどのようなアクションをしてますか?

加納さん:
自分が絶対興味を持つ相手には、自分から連絡しますし、メッセージを頂いたら基本的にはお返事するようにしています。
場所は相手と自分の中間距離や、相手が忙しければ相手の方に寄せるなど、固定化せずに決めています。

加納さんのストーリーに関連するリンク

yenta について


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