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「鬼滅の刃 絆の軌跡、そして柱稽古へ」:鬼との闘いも後半戦へ。総力戦へ挑む中で物語も急展開。

<あらすじ>
家族を鬼に殺された少年・竈門炭治郎(声:花江夏樹)は、鬼になった妹の禰豆子(鬼頭明里)を人間に戻すため、鬼殺隊へ入隊した。『刀鍛冶の里編』第十一話では刀鍛冶の里を舞台に、炭治郎と上弦の肆・半天狗との激闘の決着と禰豆子の太陽克服を、『柱稽古編』第一話では、鬼舞辻無惨との決戦に向けた柱稽古の開幕を描く。

KINENOTEより

評価:★★★
(五段階評価:★が星1つ、☆が星半分、★★★★★が最高、☆が最低)

2019年よりTVアニメ放送が始まった「鬼滅の刃」シリーズ。もう原作は23巻で完結しているので、このアニメシリーズもその終章へ向かって突き進むだけになっています。良くも悪くも、2020年のコロナ禍を乗り越えている作品なので、僕自身はコロナという1つの社会的なエポックと本シリーズの大ヒットが結びついて、今後思い出に残っていくのだろうなーとちょっと思っています。シリーズとしてはいつもの通りというか、前作を引き継いで(映画版として作られた「無限列車編」(2020年)と違い)、テレビシリーズの「刀鍛冶の里編」の最終話と、次シリーズとなる「柱稽古編」の第1話を次放送のプレビューとして映画として公開するという形になっています。

僕は本作の公開で前シリーズとなった「刀鍛冶の里編」より、その前の「遊郭編」のほうが好き。ジャンプアニメなので当然バトルシーンが中心となるのですが、「遊郭編」のバトル(まとめ映画としては、前作となる「上弦集結、そして刀鍛冶の里へ」)のほうが本作よりもダイナミックですし、スクリーン映えがしたんですよね。とはいいつつも、シリーズを観ているファンとしては観ていて次シリーズにどうつなぐのか、物語視点という意味で観ていて楽しい作品にはなっています。特に、僕は本作に関しては原作コミックのほうではなく、アニメのほうの絵づくりが好きなので、ワクワクさせてくれるのは事実。本作の場合は、古き城から鬼たちの根城となる無限城へつながっていくとこの描写なのはビジュアルとして面白いなと思います。

ただ、アクションとしては上記の理由のようにノレナかったので、評価としては少し低めですが、逆に物語として「刀鍛冶の里編」で主人公・竈門炭治郎の旅の理由となった、鬼に変わった妹・禰豆子の変化という1つのポイントを経て、(原作未読ですが)物語が終わりに向かっていくターニングポイントになる重要な作品になっていると思います。映画にて、こうした未公開のテレビシリーズをプレビューさせるというのは集客としてどうなのかという議論はあると思いますが、同時期に公開されている「ハイキュー」(これは別感想文として記載予定)の大ヒットを受け、映画館の集客工夫に組み込まれる作品ともいえるのかなと思います。

<鑑賞劇場>TOHOシネマズくずはモールにて


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