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白銀

作詞・作曲:ウタドリ
2019-12-15

哀しいことが起きるたびに
夕空が 街の灯が 輝いて見えた
雪をかぶった   ばらの花
美しさは 煌きは ふとした場所に咲く

流れ星が夜を貫いても
祈らずにただ、見送ろう

歩いていく   当たり前の日々を
信じるために  疑いながら
歩いていく   今日だけの音
踏み鳴らして

ぼんやり 凍った太陽が
不確かに 不可思議に 宇宙を照らす
逃げるために 縋った嘘なのに
人知れず 我知らず それも愛していく

先を行く 小さな笑顔に手を引かれて
足跡のない道を

歩いていく  在り来たりな悲喜と
抱えた夢の  重さによろけて
歩いていく  ふたり分の音
踏み鳴らして

本当の愛情の実在は
振り絞った時に実感るもの
変わり続ける『当たり前』を前に
強く 確かに 誓いを立てて

歩いてきた  見慣れない景色と
逆光の中   眩しさを笑って
歩いていく  柔らかな故郷
胸に灯して

歩いていけ  当たり前の日々へ
信じるために 疑いながら
歩いていく  今日だけの音
踏み鳴らして

気まぐれ   笑ってフェイク
白銀の道の上 星のまにまに 


<かんたん/かいせつ>

雪国の冬は、朝になると道が雪で覆われて
何度も通った道でも足跡が消えて真っ白になる
馴染みの道なのに最初の一歩を、今日から刻むことができる

お餅(子供)が生まれる前、30代半ば、なんとなく、もう子供っぽいことは出来ないなと僕は思っていた。しかし、生まれてからは【かくれんぼ】【じゃんけん】【鬼ごっこ】【逆上がり】……と、もう一度生まれ変わったかのように、子供の遊びを味わうことが出来たりしたりで。
分からないモンだなぁと、僕は苦笑いした。

そのことに感謝しつつ、この子の笑顔が曇らないように頑張らなくてはと気を引き締めたり。そんな日々をこの頃送っています。
この詩は息子に出会うまでの自分と、出会ってからの自分を一つに続けて描写しています。あくまで僕の詩です。
当時は二歳だった息子も、今年で五歳。
気を抜くと手を引かれるどころか置いて行かれそうです。鍛えます。

それにしても、この詩を作った数日後にEVEが『白銀』を発表し、そろそろいいかなと思ったら今度はLISAが『白銀』を出して、なんだか『むぅ……』という感じです。どうでもいいけれど。

※フェイク:ジャズで、メロディーをくずして即興演奏すること。
      お餅の音はまったく先の展開が読めません。
※星のまにまに:星の隨に:運命や時間の流れに身を任せ、の意。


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