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1年前には想像していなかった場所へ。YELL FORの1年間とこれから

2021年4月から本格スタートした、企業の広報や事務などの業務をアウトソーシングできるサービス「YELL FOR」。2年目を迎え、少しずつ出来る範囲が広がってきました。

このnoteではこれまでの1年を振り返り、事業責任者の藤吉 航介と、導入企業である株式会社ナオミ・田中 成美さん、アドバイザーの石原 弘子さんの3人でこの1年間を振り返ります。(1年と言いつつ、9月時点で約1年半。支えてくださる方々のおかげで続けることができています!)

仕事のめぐりを整えて、一歩を踏み出すきっかけを

ーーYELL FORはどのような経緯で生まれましたか?

藤吉:「働くことで、人生やキャリアを前に進めることができる人が増えたら」という思いから始まりました。コロナの感染が拡大し、シフトが減ったり、仕事を失ってしまったりする方がいて、「個性や才能、いろんな経験を持っているのに、それを発揮できる機会が無いのは、もったいないな」と思っていたんです。

一方で、企業、経営者の方の話を聞いていると、忙しすぎて仕事を溜め込んだり、本来のやりたいこと、未来に向けての仕事に集中できない方々がいました。

この両者を、「働く」ということで結びつける仕組みがあれば、それぞれが前進できる機会が生まれると思ったのがきっかけです。

ーー導入企業である田中さん、YELL FORに仕事を依頼した背景を教えてください。

田中:私は充填機メーカーのナオミという会社で、デジタルマーケティングを担当しています。オウンドメディアの「充填機とことん研究所」を立ち上げ、記事を書いて、お客さんと自社の接点をつくる仕事をしているのですが、中小企業なので、コーポレートサイトの運用から、SNS、プレスリリース、メディア対応、採用までのすべてを、私一人でやっていました。そのため、記事を書くことに時間をなかなか割けなかったんです。

人を採用するにも教育が必要ですし、その時間もない中で、私たちの想いも理解してくれる外部のパートナーやライターに依頼をした方が、会社にとっても、私にとってもいいんじゃないかと、社内で相談していました。

その時、以前から知り合いだった藤吉さんのfacebookでYELL FORのことを知り、「これ、めっちゃ良さそう!」と思って、直接メッセージしたのがきっかけです。

ーーアドバイザーの石原さんはいかがですか?

石原:藤吉さんと同僚だった時期がありまして、その時のメンバーで集まったときに、藤吉さんからYELL FORのことを聞き、1on1のようなメンタリングを依頼されたのが始まりです。

私も起業して、DXの推進や社会課題解決をDX化するコンサルティングを始めたばかりだったんですよね。お話しを伺っているうちに、グイグイと引き込まれました。

鳥取で、リモートワークを活用して仕事のめぐりを良くすることは、働く側にも、企業側にもメリットがあるので、非常に面白くユニークなビジネスモデルだと思います。

女性であることや、子育て中であること、ご病気を抱えていらっしゃるなど、今までだったら働くことが難しいケースもあったと思います。そこを完全に乗り越えて、生き生きと活躍する場を作っていらっしゃるところに、感動しました。

「拡張チーム」のちから
ーYELL FORで生まれた変化と価値

ーー田中さん、YELL FORへ仕事を依頼して、よかったことや変化したと感じることがあればお聞かせください。

田中:よかったことしかないんです。例えば社内のやり取りでいえば、「今月は◯◯をテーマに記事を◯本書きます」、「じゃあ、お願い」と決まった内容をYELL FORさんに伝えると、当月中に記事を制作いただくことができます。

(記事制作をサポートしている、「充填機とことん研究所」)

すると翌月にはブログのアクセスを見て、「こういう結果になってます」と社内で報告をするルーティンができました。頭の片隅にあった「記事を書かなあかんけど、時間がない......」というモヤモヤ感がなくなって、本来の業務に集中できるのは、すごく良かったことです。ストレスもなくなりました。

結果が数字として出ていますし、社員を採用して全てを社内でやらなくてもいいという風土が出来つつあります。

藤吉:余力が生まれることで、より深く戦略や未来のことを考えることができますよね。

田中:そうなんです。時間ができたことで、社員同士でミーティングをする余裕が生まれ、コミュニケーションを取れるようになった点も良かったことです。

ナオミでは「作業をするために時間を使うのではなく、戦略を考えて実行することにもっと時間を使ってほしい」という、会長、社長の思いもあるので、社員が戦略を考える時間を増やすために、専門性が高いものは専門家にやってもらうなど、仕事を分散させ、考える時間を作ることが非常に大事だと思っています。

ーー藤吉さんから見ると、YELL FORで働き始めた人や、導入いただいた企業に生まれた変化はありますか?

藤吉:これまでに30人ほどの方がYELL FORで働き始め、約20社の企業さんが関わりを持ってくださいました。

YELL FORで働く人には、「自分はこうして行きたい」ということを見つけて、自分のキャリアや人生のオーナーになっていくという変化を感じています。ちゃんと自分でハンドルを握って、自分の人生を進める人が生まれてきていると思います。

例えば、ずっとパートタイムで仕事をしていた方が、「自分は何をしたいんだろう」、「どんな事が出来るんだろう」と考えて、今までは思いもしなかった、経営をやってみたいと思うようになったり、データ分析やプログラミングを学びはじめた方がいます。

「これを一緒にがんばろう」という一歩目の役割をYELL FORが提供することで、働く人が歩みたいキャリアに向けての二歩目・三歩目が生まれて行くと感じます。

導入いただいた企業さんからは、効率化によって「助かった!」という声だけではなく、「新しい活動をしようと思っている」、「本来のミッションに立ち返れた」という声を聞く機会が増えてきました。

企業は、かなり忙しい状態の中で仕事をせざるを得ない環境にあると思うんです。YELL FORがサポートに入ることで余力が生まれて、本来やるべきこと、やりたいことに集中できるので、「働くって、こういうことができるから、楽しいんだよね」と言ってもらえたりすると嬉しいですね。

ーー石原さん、アドバイザーとしての客観的な立場からYELL FORの変化や価値創出に関する評価をお聞かせください。

石原:働くことへの一歩目が踏み出せない人がたくさんいる中、踏み出す機会を生み出して、次のステップを見つけ自走できる人が増えているという面で、社会貢献性の高いすばらしい事業だと思っています。

一方で企業の方を見ると、人数が増えたり、やることが増えていくと、どうしても目の前の業務でいっぱいになってしまって、可処分時間をそこにほとんど取られてしまうという状態になることがあります。それが続くと、新しいものが生まれなくなっていくんですよね。

そのため、アウトソースを行い、出せる業務をどんどん出し、「拡張チーム」をつくることが大切になってくると思います。

(YELLFORのモデルをあらわすイラスト。会社の「外」に、業務推進をアシストするチームを持つことができます)

藤吉:「拡張チーム」という表現は面白いですね。

石原:コロナ禍以降、オープン化を世界中で推進したこともあって、社内・社外という境界線が曖昧になってきていますよね。在宅ワークをする場合は、社員であっても、ある程度は情報を可視化、オープン化しなければできません。環境的に非常にやりやすくなっているので、拡張したチームでやれることが増えると思っています。

藤吉:拡張という意味では、社内・社外に拡張していくということに加えて、一人ひとりの能力を拡張させるというのもあると思います。外部の機能や人をうまくチームの中に招き入れることで、時間をより生産性の高いところに注ぎ込めるので、自分の才能や出し得る能力を拡張させることができると思いました。

石原:「拡張チーム」という働き方が当たり前になってくるという予感がしますね。そこに早くから挑戦しているYELL FORというチームは、ニーズが高く、必要不可欠なものとして求められる存在だと思います。

何より、メンバーのマインドが素晴らしい。育成研修をさせていただいてるんですけれど、藤吉さんをはじめ、すごく前向きでいいメンバーばかりなんですよね。このチームだったら「きっとうまくいく」と思っています。

「ほっとできる」パートナー
ーYELL FORに期待すること

ーー田中さん、依頼をする企業の立場として、未来に向けて取り組んで行きたいことを教えてください。

田中:外部のパートナーや、YELL FORにお手伝いして頂けるところがあれば、どんどんお願いしていきたいと思っています。

次の戦略を考えたり、社内外の人とコミュニケーションを取ったり、社内での仕組みを作るということは、社内にいるからできることだなと思っています。「社内だからこそできること」に全力を注ぐために、信頼できる外部のパートナーさんに仕事をお願いして、垣根のない、チームナオミのような会社になったらいいなと思ってます。

ーー石原さん、客観的な立場から、YELL FORのサービスへのこれからの期待や、アドバイスをお願いします。

石原:これからは、システムやAIなど無機的な外部リソースを活用することが、当たり前になると思います。でも、人がやるべきこともたくさんあって、デジタルがすべてを代替するのは難しいなとも感じています。

人が介在する価値を見直すきっかけになったのが、コロナ禍です。自分自身もそうなのですが、人のぬくもり、ありがたみをすごく痛感したと思うんですよ。

その点、藤吉さんには、ほどよく遊び心があって、YELL RORには人の温かさを感じるんです。ここはすごく重要なところで、企業・ユーザーだけでなく、スタッフも含めて、助けられる人がたくさんいると思います。これから、もっと需要が増える、伸びる事業だと感じています。

田中:デジタルマーケティングのセミナーに出ると、マーケティングは一人で担当している方が多いので、「どうやって社内と連携してるんですか?」、「すごく孤独を感じます」などと、みなさん孤独や孤立感を感じているんです。

だから私は、「ほっとできる依存先」を外部に作ることが大事だなと思ってるんですよ。YELL FORはそこまで面倒を見てくれるんです。スキルだけでなく、受け入れて、一緒にやってくださるので、「こたつ」に入ってる感じがします。

石原:「こたつ」って、しっくりくる、いい例えですね。YELL FORのように、依頼した業務をハイクオリティーに全うするプロフェッショナリズムを持ち、困った時に寄りそって伴走してくれるという両方を備えたサービスは、ありそうでなかったかもしれないですね。

田中:他のサービスでは、スキルという「武器」はいただけるんですけど、「こたつ感」がないんです。YELL FORは、スキルの提供はもちろんですが、シェルターのような存在でもあるので、社内で勇気を出してがんばることができます。その点にニーズを感じます。

石原:メンタリングやコーチングのみのサービスもありますが、YELL FORは、両方バランス良く持っているということですよね。

藤吉: やりとりをする企業の担当の方が、いきいきと楽しく働けるよう伴走して行きたいですね。忙しすぎて「お昼ご飯の時間も十分に取れない」という方がいらっしゃって、YELL FORのチームでは「この人のランチタイムを守ろう」ということを目標にしたりしています。

田中:そこまで考えてくださるアウトソーシング・パートナーは、なかなかいないと思います。

どんな変化球も、“楽しんで”打ち返したい
ーはたらく人を応援する、YELL FORの未来

ーー藤吉さんが、YELL FORを通じてこれから取り組みたいことは何ですか?

藤吉:仕事のめぐりと社内のコミュニケーションのめぐり、その両方が良くないと、成果も出ないし持続しないと思うので、今後は、社内の連携を良くすることにも関わって行きたいですね。

部署やチームごとに役割や業務内容が分断されている仕事を、いかに統合して会社として成果を出すかが大事だと思うんです。

業務が細分化されると一つ一つは効率的になる一方で、全体で見ると横のコミュニケーションが取りづらかったり、がんばっていても経営側に評価してもらえなかったりして、フラストレーションを抱えている方も多いですよね。お互いに「こういうことをやっているんだよ」ということを伝え合う場を作っていくことができれば、仕事のめぐり、情報や気持ちのめぐりも良くなって、いきいきと働けるのではと思います。

そして会社が元気になってほしいです。「これどうなのかな?」というようなボールも基本的には全部、アクロバットな格好をしてでも打ち返したいので、まずは気軽な気持ちでお話を聞かせてほしいです。

田中:「一回、言ってみても大丈夫」という空気感が、相談する側としてはうれしいですね。求めてる人はいっぱいいらっしゃると思います。

藤吉:田中さんをはじめご依頼くださった企業の方からすると、生まれたばかりのYELL FORに仕事を託すのは勇気がいることだったと思うんです。それでも大切な仕事を任せてくれて、こうして一年を振り返ることができていることは、本当にありがたいことだなと思います。きちんと期待に応えて行きたいですね。

石原:今だからこそ、このサービスが光ると思いますよ。YELL FORと仕事を進めていくと、企業側は業務を可視化して要件定義する第一歩を踏み出すことになります。するとノンコア業務に人が張り付いてしまう属人化を減らせるんです。

何度も褒めてしまうのですが、企業にとっても、働くスタッフにとっても世界が広がる素晴らしい事業だなと感じています。

藤吉:「変わって行きたい」という会社さんは、多いですよね。同時に、「働く」ということ自体が、揺らぎやすい時期でもありますよね。

コロナ禍で、自分の仕事が無くなるという直接的な影響もあれば、「私って、何のためにがんばっているんだろう」と、意味を見失いがちになったり、「目的・目標を持ったほうがいいよ」と言われるけれど、目的がない自分に対して焦りを感じてしまったり……。

自分自身もYELL FORを始めて、1年前には想像も計画もしていなかった場所に今、立つことができています。石原さんに「きっとうまくいく」と言っていただいて、「やってみるか、何とかなるやろ」と踏ん切りがついて励まされたんです。誰かにとって、そういう存在になっていけたらいいなと思います。

新しいことに挑戦する時は、不安や怖さ、恥ずかしさで、一歩目を踏み出しづらいと思うんです。隣で伴走することで、ひとりひとりが一歩目を踏み出すところを応援して行きたいですね。

(目の前の仕事のやり取りを通じ企業の余白や地方における働き手の仕事・機会を生み出し、相互が一歩前進する機会を届けたいーーというサービスコンセプトを表したモデル図)

石原:楽しんでいきましょう!

藤吉:本当に、そうですね!そして一歩目を前に出せたら、二歩目、三歩目とその人にとっての歩みが見えてくるはずです。働くことが楽しくなったり、自分を好きになったり、どんどん人生を前に進めていく人や企業が増えていったらいいなと思っています。

石原さん、田中さん、お話を聞かせてくださりありがとうございました!

YELL FORについて

YELL FORは、「仕事がめぐる、前へ進む」をサービスコンセプトに、企業の広報・事務などの業務をアウトソーシング出来るサービスです。子育て中の女性をはじめ鳥取県を中心としたメンバーで「リモートチーム」を組み、離れていても近くにいるかのような絶妙な距離感で、お客様の事業・組織の前進をサポートしています。代行業務の99%をリモートで対応することで、仕事のやり取りを通して社内のデジタル化が着実に進んでいきます。


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