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【前編】 泉優志さん インタビュー

今年の夏に行われた「ビバホールチェロコンクール」で第1位を受賞した泉優志さん。
3月で東京藝術大学を卒業し、10月から、ドイツのザール音楽大学大学院で、グスタフ・リヴィニウス先生のもとで勉強されています。
インタビューの前半は、コンクールのお話、
普段の練習についてお聞きしました。          

 音楽でメッセージを伝える 

ビバホールチェロコンクール第1位の受賞、おめでとうございます。

泉:ありがとうございます。

今回が初挑戦だったとのことですね。

泉:ビバホールチェロコンクールは、若手登竜門とされているコンクールです。
ずっと挑戦しようと思っていましたが、コロナ禍もあり、なかなかタイミングが合わず、今回が初挑戦になりました。

コンクールに挑戦したきっかけは?

泉:半年後に、ドイツへの留学が控えており、それまでの期間を有効に生かそう思い、エントリーしました。
また、コンクールの課題曲に今まで勉強してきたレパートリーがあったことも大きかったです。

本番は緊張されましたか?

泉:本番はかなり緊張しました。
ステージではテクニックだけにこだわるのではなく、音楽をする覚悟をもって挑戦しました。
どのステージも、音楽に集中して楽しみながら、臨むことができました。

どのようにモチベーションを高めていきましたか?

泉:もちろん出るからには、いい結果を目指していました。
でもコンクールだからと言って、テクニックだけにこだわって、どんどん凝り固まってしまうのはすごく勿体無いと思っていたので、自分が音楽家としてコンクールを受ける理由を明確にしていくことが必要だと。
「音楽でメッセージを伝える」という目標を自分の中で立てて、それをモチベーションにして練習していました。

普段の練習で意識されていることはありますか?

泉:毎日の練習を振り返り、次の練習の目標を立てて記録する「練習ノート」を活用しています。

泉さんが使用している練習ノート 
練習メニューや演奏する際のポイントなどが書かれている

練習ノートはいつから始めたのですか?

泉:最初は、チェロを初めた頃に、母がつけてくれていました。
高校に入学後は、やめてしまっていたのですが、大学に進学してから、ある程度曲が仕上がった時に、何をやっていいのか分からないと思うことが増えて、再開しました。
このノートのおかげで、今自分にとってどんな練習が足りないなど、客観視できるようになりました。

留学したいと思ったきっかけは? 
後編につづく・・・【留学を決めたきっかけ、今後の目標について】

©︎2023 矢崎麦(東京藝術大学 器楽科 ヴァイオリン専攻)


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