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読書メモ #3『愛の夢とか』川上未映子

表紙に惹かれて図書館で借りた。
よく見たら川上未映子さんで、なるほどとなった。

全体的に切ない話の短編集。
日曜日はどこへ、がお気に入り。
昔付き合っていた人との約束をふと思い出して、というのは割とよくあるかもしれないが、すごくロマンチックだった。
約束していた植物園に向かう途中の、当時にタイムスリップしたような描写がきれいで、微笑ましい。
例えば適当な公園とか、たまたま入った住宅街とか、デートじゃないと行かないような場所は、再訪したときにふわふわした気持ちになる。

いちご畑が永遠につづいてゆくのだから、のこのワードが気になって何度か読み返した。
「最小と最少がおなじもの。」
「最大と最多が笑うもの。」
文脈をみても正直ピンと来なくて、でもやけに心に残った。から携帯のメモにも残した。

短編は、その短さゆえに感情移入する前に終わってしまうから、私は長編の方が好きだ。
でも、いい意味で冷めた目で物語を見ることができるからこれはこれでありだな、とも思った。

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