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「社会の変化と統計データ」エッセイのサンプル②(ビールのCMに出てくる男女)

この記事は短大生活創造学科で開講している「日本語表現法(文章表現法)」の課題のサンプルです。とにかく結びつけて考えてみることがねらいのためこじつけが強いです,と言い訳しておきます。

その他の注意書きはサンプル①をご覧ください。


ビールのCMに出てくる男女

変化の紹介

以前の記事ではビールのCMに出てくる人の性別を調べました。

そして,2000年頃は男性中心だったのが,2023年は男女ほぼ同数になったことを報告しました。

ビールCMの比較

変化の説明

この変化の理由として考えられるのは,男女の飲酒習慣の変化です。10年間のデータしか比較できませんが,厚生労働省「国民健康・栄養調査」にある飲酒習慣の状況が「有り」の人の割合を見ると,30〜50代の男性が減少し,女性は50代以上で増加,他は大きな変化がありませんでした。

e-statにて作成(国民健康・栄養調査)

もうひとつ考えられるのは,女性の働き方の変化です。ビールは「仕事で疲れて帰ってきて飲むもの」というイメージが強くあります。20年前はそのイメージに合うのが男性だったけど,それが男女両方になったということです。

総務省統計局「労働力調査」から「就業状態別労働力人口」を見ると,労働力人口比率(=(労働力人口÷15歳以上人口)×100)は2005年が48.4%だったのに対し,2023年は53.5%に増加しています。労働力人口には完全失業者も含むものの,これは2005年から2023年にかけて減少していることから,労働者の割合が増えていることになります。また,年齢層別に見てもどの階層でも共通して増加していることから,女性の労働者が増えたことは裏付けられます。


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