必要な支援を見極めるには
こんにちは。
よこはま発達相談室の北沢です。
口達者でよくしゃべるのに、怒り出すと大暴れ。
物を投げたり、ぷいっとそっぽを向いて話ができなくなってしまう。
こんな状態になったとき、どんな支援が必要だと考えますか?
行動だけに着目すると、アンガーマネジメント、感情のコントロールができるようにさせなくちゃと思われてしまうことが多いのではないかと思います。
でも実は、口達者に見えて、肝心なこと、自分の気持ちや感情を上手に
人に伝えることはできていないのかもしれません。
腹を立てているのではなくて、不安が強くてどうしていいかわからなくて会話ができない状態になっているのかもしれません。
実際に、こんな状態で困っている、自閉症スペクトラムの人にお会いすることがよくあります。本当に必要なことは、思っていることを伝えてもいいんだよという環境や具体的に伝えるための便利な表現を教えることかもしれません。
起きた結果や行動そのものにだけ注目するのではなく、自閉症スペクトラムの人の認知特性やコミュニケーションの特徴を知っていることで、何が本当に必要な支援なのか、を見極めることができます。
怒りを抑えることよりも、自分の感情をちゃんと認識して表現するためのお手伝いが必要な方はとても多いんだということを意識して、改めて様子をとらえ直してみること。
本人の能力障害に合わない、無理な課題設定が求められすぎていないかを振り返ってみることは、具体的に何かを教える前にとても大切であると思います。
うまくいかないことがあった場合に、本当に必要な支援を受けられるよう、行動の背景にあるもの、本当に困っていることは何なのかを、一緒に探しあてられるよう、これからもアセスメントやカウンセリングを通して、お手伝いをしていきたいと思っています。
よこはま発達相談室では、こうした考えのもとこれまで多くの方とご相談をさせていただいております。ご関心のある方は、当相談室でのサービスや各種講座についてもご覧ください。
よこはま発達相談室 北沢香織
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