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【Q&A】心理検査をどう支援に活かせばいいのか?他

(6,211文字/個人差はありますが、約10分~15分程で読めると思います)
こんにちは。よこはま発達相談室の佐々木です。

今月は、門下祐子先生(東洋大学福祉社会開発研究センター客員研究員)とのトークイベントを配信します。オンラインゼミのメンバーは無料でご参加頂けます。それ以外の方は有料になりますが、障害児者の「性」について一緒に考える機会にできればと思います。詳細とお申込は下記よりご確認ください。

▼オンラインゼミとは?

ぼくらはコンサルテーションにも力を入れさせて頂いています。現在も、全国エリアや事業形態問わずにご一緒させて頂いています。来年度に向けて、すでにご依頼・ご検討いただいている事業所さんもあり(どこも県外です)、とても有難いです。コンサルテーションは支援と同じで、それぞれの事業所さんに合わせてオーダーメイドで行っていますが、どのような目的で、どのようなことを行っているのかをお伝えできる資料があった方がいいと思い、資料を作成しました。宜しければご覧いただき、ご興味あればご連絡ください。

▼よこはま発達グループのコンサルテーション

https://drive.google.com/file/d/1bDbbILgOgXGgjAeQIxO2e6_y6t5105A4/view?usp=sharing   

さて、今回はグループの皆さんから頂いたご質問に対してお返事をしていければと思っています。

心理検査の結果をどう活かせばいいか?

<質問>
支援現場ではよく他機関でもらった心理検査の結果を見せて頂きます。数字などを見て、おおよその知的水準はわかるのですが、それをどう支援に活かせばわかりません。佐々木先生は「アセスメントは支援に活かすことが大事」と仰るので、それはよくわかりますが、実際には心理検査の結果をどう活かしていけばよいでしょうか。

数値だけではわからない

ご質問ありがとうございます。確かに、検査結果だけもらって支援を考えていくことは難しいですよね。ぼくも他機関で実施した検査結果を見せて頂き、親御さんに「こういう結果だと、どんな風な解釈になるんでしょうか?」とご質問をいただくことがあります。そうした時には、正直に「数字だけだとわからない」とお伝えをしています。もちろん、自分の知識や経験、そして現在の生活の状況をお伺いすると、「おそらく〇〇ではないか。なので、支援プランとしては~」みたいな説明はできなくはないかもしれませんが、それは推測の域を出ないのでちょっと危ういなと思います。ですから、「わからない」ことを前提として、実際に検査をとった方に詳しくお尋ねするのが良いだろうと思います。

検査者を育てることにもつながる

検査で得られた情報の細かいところは、検査をとった人にしかわかりません。ですから、可能であれば結果だけではなくて、どんな取り組みの様子だったのか、そこから考えられる支援プランと根拠をお尋ねするしかないようにも思います。もし自分が親御さんに質問されたら説明しますし、他機関の方からのお問合せでも、ご本人や親御さんの了解があればきちんと共有します。

中には、そうした質問をされてもうまく答えが返ってこないこともあるかもしれませんが、そうした視点が必要なんですよということを心理士側へのメッセージになります。そうすることで、心理側も「勉強しなければ」となりますので(ならない人もいるかもしれませんが…)、検査を実施する側を育てるつもりで質問してみても良いかなと思います。

また、あんまり答えが返ってこない場合には、その検査結果でわかるのは数字だけですから、それだけで支援プランは立ちませんので、検査結果を盲信しないことも大切です。

HSC/HSPと発達障害

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