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専門性とは何か?

(6,584文字/個人差はありますが、約10分~16分程で読めると思います)


こんにちは。よこはま発達グループの佐々木です。

先日、個人で書いているnoteに下記のようなことを書きました。

発達障害はその人の特徴の一つであり、その人そのものではありません。発達上の特性もあるけど、人としての特性だってあるわけです。

発達の多様性を読むnote「指示よりも作戦会議を」より

つまり、発達障害を支援しているわけじゃなくて、人をサポートしているということです。

▼noteの記事はこちら↓

これってあたりまえのように感じると思うのですが、もしかするとその基準は人によって違うのかもしれません。ぼくは、自分が講師として登壇するセミナーでは「大事な専門性」ということで、「我々の倫理観が問われる」と話すことが多いです。抽象的なことですが、それを示すいくつかの言葉として、色々な先生方の言葉を紹介しています。

(ASDの方々にとって)恐ろしい世界を少しでも変えること。それは私たちの仕事です

故ローナ·ウイング先生

その子らしい生き方を子どもが花開かせるためには、その子に応じた「肥料」 がいります。ここで問われるのは、子どもにとって必要な肥料を「必要」と見抜くことのできる、支援者の側の特性理解の力です。

藤岡宏先生(つばさ発達クリニック院長、よこはま発達クリニック顧問)

人に親切にすることを選択すること。これは自分のコントロール範囲内です。人に優しく、寛大にすること。 思い込みを避け、よく考えること。 これらを自分の意志で選択し、よい習慣をはぐくむこと。焦点をあてるのは、スタッフの資質、倫理規範、考え方、信念、そしてふるまいです。そうすることで、他のことを変えるために何かできるのです。

リチャード・ミルズ先生(英国バース大学)

これらの考えに対して「それは違う!」と反論されることはそう多くなく、むしろ「そりゃ、そうだよね」と共感される方がほとんどではないでしょうか。   

だけれども、これらが具体的にはどういうことなのか、どういう行動や振る舞いになるのか、それについてはきっと人によって基準は違います。   

よく話をするのは、「いつ、誰が、同席したり、見学にきたりしても、いくらでも見てもらって構わないようにすること」です。

それって、どういうことなのか、具体例を交えながら書いていきたいと思います(この後は、結構踏み込んだ内容にしたので、無料版は今回はここまにします)。    

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