見出し画像

最推しだった人が燃え、推すのを終わりにした話

推しが燃えた。
ただの推しではなく、”最”推し。最も、推し。
結論から言うと、許せないのでファンを辞める気持ちになっている。これはそういう文章なので、苦手な人は読まないことをすすめる。

ある昼下がり、オンラインMTGが終わり、ふと見たニュースサイトのトップに躍り出る推しの写真があった。推しはスポーツ選手で、誰しもが知る有名選手ではなく、チームのファン視点で言うと、頼りになるベテラン選手の扱いだと思う。そんな推しがニュースサイトの表面に出ているなんて珍しい。なんていい笑顔だろうか。
しかしその笑顔の横に添えられていた文章は ”不倫!DV!離婚調停!” という、笑顔とは相反する文字だった。読みたくなかったけれど、推している以上目を逸らすわけにはいかなかった。

過程を話すと長くなるが、推しを応援し始めたのは2011年頃のことだから、もう10年近くになっていた。なかなか結果が出ず、戦力外通告の時期は名前がないように、祈るようにリストを見ていた。そんな推しはいわゆるポジションチェンジをきっかけに、少しずつ結果を残せるようになっていった。そして、チームの中では若造だったのが、気が付けばベテランの領域になるくらい、若手に頼られる存在になっていた。ルーキーイヤーからしっかり応援していたわけではないが、正直、後方彼氏ヅラ状態になっていた。そう、わしが育てた(お前は育てていない)

ところで推しのグッズは、結果を残せるようになっていた時期でも、いわゆる球団の顔である選手と比べると数が少ない方だった。一般販売しても数が少なかったり、受注生産などが多かった。もちろん買った。買わないとチームにはグッズが売れるほど需要があることは伝わらないので、微額ながらも買わねばならなかった。意地になると、義務感のようなものが生まれてしまうのは、オタクあるあるで非常に厄介だ。

でもそれももうおしまい。

そういえば推しは、彼のスポーツ人生の中でも大きい「怪我からの奇跡の復活!」というイベントが、昨年あった。
そのとき私はテレビから復活を見守っていた。
テレビでは観客席を映していて、推しのタオルを持った人たちが泣いていた。男女問わず。いろんな人が君の復活を待っていた。中継の人もそんなニュアンスのことを言っていた。

そして今年出てきたのがこのクソ報道。
これらの報道で、引き続き応援するかしないのかは、本当に人それぞれだと思う。

私の場合、感情を抑えずに剥き出しのまま書くと、とてもネットの海には書き出せない、感嘆符つけまくりの気狂い文章になる。どのツラして試合に出ているのかと思っている。大事な仕事道具を使って、人を傷つけたその神経がわからない。理解不能。

スマホケース、ICカードのカバー、ありとあらゆるアカウント、いろんなネーミングの由来、何から何まで推しがベースで出来ていた。それくらい好きだった。
それが、今は憎悪対象になっている。10年近く応援していたものが、たった1日の報道で終わる恐ろしさよ。

それはもう、推しだったもの。
と。ポエマーみたいに終わりにします……。

推していた日々は本当に楽しかったので、思い出を大事にするよ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?