Vtuberと炎上による拡散、その可能性と限度-えま☆おうがすとについて‐

　御伽原江良が小規模炎上を上手く扱う天才であるという文章を、私は八か月前に書いた。この記事だ。童話組コラボについての色々も二本ほど書いた。昔の話だ。

　かのシンデレラはその元ネタに違わぬ努力とハプニング（とんでもない配信の数々やトラブル）を重ね、伸びに伸びて人気を博している。勿論本人の努力、生来の魅力あってのことだ。しかし、その成長速度に小火が関係しているのではないだろうか、という考えが私にはある。遅かれ早かれ彼女の芽は出たであろうが、その生育速度を加速させたのはしょうもないところから始まる熱ではないだろうか？

　さて、今回するのは炎上と拡散の話だ。キャラRPというシンデレラの一歩から更にもう一歩二歩踏み込み、金と新規の話をしたスク水魔王えま☆おうがすとの話だ。

　伸びるにはコラボが一番ではないだろうか、そしてコラボ先で小火を起こすことが大事ではないだろうか、と私は過去に書いた。後者はさておき、前者の条件を魔王は満たしている。俗にいうえまかざてぇてぇというやつだ。過去に色々あったりなかったりした同棲というやつだ。既に知名度を有する、二期生とのコラボだ。非常に良い選択だ。様々な外野からの言及はあるだろうが、まずは見てもらわねば始まらない。見てもらうための選択をするのは、当然である。さて、そんな戦略の甲斐あって、えま☆おうがすとは伸びた。同じ時期にデビューしたライバーと比して十分な戦果を得た。

　そんなときに迎えた炎上、いや小火である。小火であるが、火元は結構危なく、センシティブな場所に近い。金の話だ。新人とファンの話だ。信頼バーの追加は、にじさんじの核である。

　バーチャルライバーという魂ありきの危ういコンテンツを、人数増加によるリスク低下でなんとかしようとしているのがにじさんじだ。人数を増やすことでそれぞれの関係を複雑化させ、重厚にし、一層魅力的に――エモくしてきたのも、にじさんじだ。

　そんなハコに身を置く中で、自己利益を中心に置いて金と新人の話題を広げるのは結構な火種になり得る。ここで筆者の興味の中心となるのは、これが拡散効果を有する小火になるのか、だ。

　ちょっとヘラるのは熱心なファンを生むのか、今までのコラボや積み重ねが燃料になりうるのか、舞った火の粉はスク水魔王を拡散してくれるのか、小火に炙られた新人ははてさてすくすく伸びるのかどうか。

　気になるところが盛りだくさんであり、今後も引き続き注目していきたい（ダメ大学生のレポート風）。

　この文章を読んでくれた方がいたとすれば、感謝する。拡散してくれると助かる。また、読了後思ったこと、話したいことがあれば是非とも書き込んでほしい。vのオタクはそういうの好きだろう？