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「メンタル」と「技術」を深く考えると、中小企業経営が面白くなる

ゴルフには人生に大切なものが全て詰まっている。名言ではありません、私が今思いつきました。でも、その通りなのかなって思ってます。

今年はゴルフに26回行きました。過去最高です。テレビでも、ゴルフを見るようになりましたが、最近ハマっているのが、「ゴルフサバイバル」。

女子プロゴルファー10人が、9ホールを回ります。各ホール、スコアが一番低い人が脱落していき、最後に残った一人が優勝賞金を獲得する、まさにサバイバル番組です。なんて残酷な番組なんでしょう。

この前、2ホール目で脱落した選手がいました。敗因を聞かれて、

「メンタルが弱かったと思います・・・」

と答えたんですよね。それを聞いた、実績を持つベテラン女子プロ選手は、即座にこう返しました。

「2ホール目で脱落するのはメンタルじゃないです。技術が低いということです!」

ぼーっとテレビを見ていた私は、急にシャキっとしてしまいました。メンタルって言葉ほど便利なものは、最近ありません。これが冷静で客観的な事実認識をサボらせていないかな?と思ったのです。

その時感じたのは、主に2つのことです。

1つ目。技術が低いからメンタルに負担がかかる。自信がないことをするのは、スポーツに限らず、精神を削られますよね。要するに努力不足、準備不足なのです。

2つ目。ハインリッヒの法則ってご存知でしょうか?

「1件の重大事故の裏には、29件の軽微な事故、300件のヒヤリハット(事故にならなかったけどヒヤリとする出来事)が隠れている」

これがヒヤリハット、じゃなかったハインリッヒの法則です。

つまり、「あぶなかった〜」というだけで済んでしまったことから目を逸らさないこと。準備を怠ると、いつか大事故につながるということです。

私の仕事は、中小企業の「財務」を支援すること。財務とは、①会社がこれから何にどれだけおカネが使えるのかを考えること、②そのためにどうやってお金を用意するか、を考えることです。

表面上、何事もなく済んだことから目をそらさない。これが会社の財務でも重要です。今回はお金が足りたけど、で済ませてはいけないんですよね。

会社のおカネが尽きたとき、それは倒産するときです。どんなに赤字でも、会社は潰れません。お金さえあれば。

ソフトバンクグループは2兆円の赤字を計上したことがあります。でも、潰れません。お金があるからです。トヨタグループは12兆円の借入金があります。でも、つぶれません。お金が手元にあるからです。

財務の大切な機能のひとつ。それは、いざというときのお金を手元に持っておくことです。何にどれだけおカネが使えるか?ということを考えるとき、万が一の備えを考えなければ、使えるお金が増えます。しかし、本当にそれでいいのでしょうか?

ハインリッヒの法則に、もう一つ付け足しがあります。最悪の事態に備えて、最高の準備をすること。これができれば、楽観的に行動ができるようになるということです。

中小企業経営に例えれば、6ヶ月間売上ゼロでも潰れない財務体質を作れれば、積極的に投資ができるようになります。

何にどれだけお金が使えるか?を考えることは、実は奥が深いのです。

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