自然の中で飄々と。(2020年5月18日(月))
「休みのとり方、遊び方も武術と同じ。パーツをたくさん集めて、いいものを状況に応じていろいろに組み合わせてみること」。
武術の稽古に早速バテた私に、リダは言う。
「あなたは大きな病気を持っているわけでもないし、筋肉だってちゃんとある。疲れやすいというのは、じっとしていることが多くて心肺機能が少し落ちているのと、脳を休ませるべき時に休ませず、身体を適度に動かすという遊びを持たせられていないから。
ま、自分でもよくわかってることだろうけどね。さ、今日は宿に帰って少し休んで、あとは気ままに遊んでらっしゃい。
あぁ!食に走るのはダメよ。消化器官がオーバーワークになって、それこそ疲れちゃうから!」
リダは私とほとんど歳が変わらないのに、お母さんのようなことを言うなぁと私は笑い、手を振って外に出た。
私は武人という類の人が好きなのだと思う。学者は閉じた世界の中で、辞書的に定義された、現世を生きていない言葉を平気で使い、その言葉をそんな定義や文脈で使っていない人たちを平気で置き去りにするが、武人は現世を身体で生きながら、言葉の世界にもきちんとアクセスしている。