小学低学年の最大の課題⁈夏休みの読書感想文を乗り切る方法
小学生くらいまでの子を持つ親なら誰もが思う、
「今年の夏休みはどれくらい宿題があるかな」
「早めに宿題やらせないとな」
ということ。
様々ある宿題の中でも、特に“読書感想文”は、とんでもない大仕事と感じるのではないでしょうか。
私も同様のことを思うようになって、今年で2回目です。
小学2年になる息子本人は、まだ計画的に物事を進めることが難しく、かくいう私も子供が自発的に物事に取り組みたくなるような関わり方がわからずにいます。
そんな私たち親子ですが、先日無事、読書感想文を書き終えることができました。
未熟な小学2年の息子と、未熟な母親の私が、最大の課題“読書感想文”を乗り切った方法と、来年に向けて思ったことについてnoteしたいと思います。
どなたかの参考になると嬉しいです!
「読書感想文」とは?
まずはじめに、読書感想文ってそもそも何をかけばいいのだろう?ということから。
公式サイト「青少年読書感想文全国コンクール」を見てみると、テーマは、“読んで世界を広げる、書いて世界をつくる”とのことです。
取り組みの目的をざっくりまとめると、このような内容です。
これから我が子が社会で生きていくことにおいて、自分の考えや想いを、人に伝えることや発信していくことは不可欠なことでしょう。
“書いて思考を深める”練習は、必要な事であると考えます。
自分が子供だった頃も“読書感想文”という課題はありましたが、ただ本の内容をつらつらと綴り、いかに文字数を稼ぐかと苦戦するだけのものだったと記憶しています。
しかしこの課題が、何を目的としているかを改めて知り、この課題を通じて、ぜひ我が子にも思考を深める機会にしてもらいたいと思いました。
では、読書感想文という課題の本質がわかったところで、次にどのような手順で進めて行ったのかをご紹介します。
低学年編|読書感想文の進め方
手順は、以下の8つです。
順にご説明します!
1.題材に好きな本を選ぶ
当たり前ですが、低学年の読書感想文を書くために、読む本を決めます。
本人が好きな“お気に入りの本”の中を選ぶとよいでしょう。
読書感想文に推奨すら課題図書がありますが、本を読むことが苦手であったり、慣れない課題への取り組みに抵抗があったりするのなら、お気に入りの本を選ぶことで読書感想文の難易度はぐっと下がります。
初めのうちは、小さい頃から馴染みのある絵本や、誰もが知っているような名作の物語がおすすめです。
我が家の場合は、お気に入りの「ごんぎつね」の本を選定しましました。
(作者は地元出身で、私自身も小学生の頃からよく知るお話です。)
2.本の読み聞かせをする
本を選んだら、まず読み聞かせをします。
最初は本人は読むのではなく、親が読み聞かせるのです。
小学1年生や2年生にとって、本を読むことは“字を追う作業”でしかありません。
読みながら内容を理解したり、思考を巡らせたりするのはまだ難しいようです。
しかし聞くことでなら、思考が働き内容に関心が持つ事ができます。
興味や関心何持てれば、自分の気持ちの表現にもつながります。
少し本題から逸れますが、親子の読み聞かせにはスキンシップが増すことで分泌される、愛情ホルモン“オキシトシン”の効果で、リラックス効果もあるとのことです。
赤ちゃんの頃によくしてあげていた絵本の読み聞かせも、今では随分減ってきた人も多いのではないでしょうか。
この機会に、読み聞かせを久しぶりにしてみるのもいいですね。
3.本人も読んでみる
読み聞かせで本の内容が理解できたら、次は本人に読んでもらいましょう。
出来れば「読書感想文のため」と気負わせる事なく、「本を読んだら、お話を聞かせてね。」といった感じで。
この時にやっておいてよかったと思えるのが、最初の項の、“好きな本を選ぶ”ということです。
自分で読むのに、“本人の好きな本かどうか”によって随分とやる気の度合いが変わると考えられます。
想像力をさらに湧かすためにも、本人の好きな本を選び読んでもらうようにしましょう。
4.あらすじをまとめる
本のページをいくつかに分けて、本の内容をまとめましょう。
これを行う理由は、本のあらすじを書き出す時に、本を何度も見返す必要をなくすためです。(後ほど活用方法をご紹介します。)
子供と、「ここは○○が△△していたね」や「ここがびっくりして面白かったよね」といったように、会話をしながら本のあらすじをまとめます。
小学2年の息子の場合は、自分でノートに書きました。ほぼ本の内容を書き写していただけですが、それでも充分役に立ちます。
小学1年なら、親が代筆してもいいですね。
5.感想文の骨組みをつくる
ここからは、読書感想文の作成に向けて、本格的に準備をしていきます。
感想文の、始まりから終わりまでの構成を作る作業です。
おすすめしたい構成はこちら。
この本を選んだ理由
本のあらすじ
印象的なシーンやページのこと
上記についてなんでそう思ったのか
この本を読んで、わかったこと
本を選んだ理由については、“選んだ本が好きな理由”や“この本にした経緯”などです。
息子の場合は、「ひょうしのきつねのえが、かわいくておきに入りだからです。」と書いていました。
あらすじについては、前項のあらすじの記録をざっくりと書きましょう。
主人公のことやストーリー、どんな終わり方をするのかなどでよいでしょう。
印象的なシーンについては、この本の中で、本人が「おや?」と疑問に思ったところや「おもしろい!」と思ったところなどをピックアップしましょう。
続いて、そのシーンが“なんで印象に残ったのか?”について深掘りしましょう。
大人の視点とは違う、意外性のある答えや発見が聞けて、面白いですよ。
最後に、本を読んで全体の感想や気付き、新しく知ったことなどを書き出します。
文中でいうところの「ぼくはこの本を読んで、~~と思いました。」の書き出しが一般的な、最後のまとめのところですね。
また、この作業でぜひ役立ててほしいのがテンプレート用紙です。
アンケート用紙のように、書き出しやすくなります。
ネット上でも、読書感想文に役立つテンプレートがいくつか見つかりましたので、活用してみるのもよいですね。
6.下書きをする
ここまでこれば、実際に形として前進しているなと実感できます。
あと少しです!
続いて、読書感想文を下書きしましょう。
用紙は、ノートでも原稿用紙でもなんでもよいと思います。
先に作った、構成を活用して文章を作成しましょう。
しかし単に書き写すだけでは、残念ながら400字の原稿用紙1枚も埋まりません。(原稿用紙800字以内とのことなので、なんとか2枚目には突入したいところ)
そこで、構成で書き出しした内容の“なんでだろう?”を沢山掘り下げていきましょう。
丁寧に書く必要はありませんので、誤字も脱字もそのままに、文章を膨らませて書き足すことをしていきます。
例えば「ごんぎつね」なら、冒頭シーンで、子狐の“ごん”が町の“兵十”という男にいたずらをして怒らせてしまうのですが、「ごんはなんでいたずらをしようと思ったんだろうね?」「兵十と遊びたかったからじゃない?」などと言った疑問と想像した答えを感想として加えていくのです。
そうすることで、どんどん思考が深まり、読書感想文の文章を深く書くことができます。
7.一旦、休憩!
お?清書しないの?!
はい、ここで一旦休憩です。
下書きを寝かしておいていいと思います。
ここまで来ると、もう子供の頭の中はいっぱいです。
字を書くのに、手も疲れてくるようです。
清書で集中できるように、夏休みの中盤か終盤くらいまでそっとしておいてもいいかもしれません。
毎年ある読書感想文の課題に、苦手意識ができてしまわないよう少し休憩する事をおすすめします。
8.原稿用紙に清書をする
休憩したら、最後の工程です。
原稿用紙に清書をしていきましょう。
タイトルは最後に、まずは本文から書き始めます。
下書きには、誤字脱字が沢山あるでしょうし、文脈に違和感を感じる部分もあるでしょう。
句点や読点、漢字の送り仮名にも気をつけて。
文脈のないところには、「なぜなら~~」を付け加えて、文章と文章を結びつけましょう。
低学年であれば、ここは大人の力で整えてあげても良いかもしれませんね。
読書感想文に使用する原稿用紙は、書店やコンビニでの販売もありますし、公式サイトでもPDFファイルがダウンロードできます。
最後にタイトルもお忘れなく。
シンプルに本のタイトルでも良いですし、少しひねりを聞かせて読み手を惹きつけるタイトルを考えるのも良いですね。
右上の端をホッチキスで留めたら、完成です。
お疲れ様でした!
全てを終えると感動すらします。
来年に向けて
読書感想文に取りかかるにあたり、本を選んでから原稿の清書を終えるまで、休憩を除けば工程は7つでした。
息子が読書感想文完成までに要した日数は、ざっと10日間。
長い長い道のりで、決して簡単とは言えない夏休みの課題です。
私が見ていて本人的に山場だったであろうと感じたのは、下書きのあたりでしょうか。
「早く終わりたい!」と言うばかりで、もううんざりといった感じであまり良い姿ではありませんでした。
来年の改善点は「読書感想文に取りかかろう!」と声がけをしないことです。
思い起こせば、本を選ぶ段階から、「今年の読書感想文どうしようね」や「そろそろ取りかかろうか!」と言ったように、“あなたは今から読書感想文という課題に取りかかりますよ”といった、声がけを知らずのうちにしていたように思います。
どうやら、誰より気負ってしまっていたのは、私であったようです。
この反省を活かして、来年は下書きあたりまで、"読書感想文のための作業だ”と敢えて触れずに取り掛かろうと思います。
まとめ
小学2年生の息子と私の、夏休みの課題“読書感想文”は、無事乗り切る事ができました。
最終的に、少々内容は薄いものの、選んだ本がどのような内容で、その本からなにを感じたかは、最小限伝わる読書感想文が完成したと思います。
また苦戦しながらも課題が終わった事に、本人も私も達成の喜びを一緒に感じる事ができました。
最後にここまで、書いた内容をまとめます。
なによりコツコツと取り組んで一つの事をやり終えたことは、息子にとって夏休みの良い経験になったと思います。
来年もまた、読書感想文という課題を乗り越えるためにここに記録します。
もし同じ状況に頭を抱えている親御さんがいらっしゃれば、少しでもお役に立てたら嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!