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雑記 58 MAGA “Love it, thank you!” ーー DONALDO J. TRUMP

アメリカ大統領選挙を間近にして、出てきたオクトーバーサプライズは、通常の選挙年のサプライズを超える異常なもので、その成り行きをアメリカ国民だけでなく、世界の多くの人が固唾を呑んで見守っている。
公表される事柄はあまりのことであるし、知っている人は知っていることなので、詳細な内容は、説明しない。ジョー•バイデンの次男、ハンター•バイデンのラップトップ水没修理に始まる、胸糞が悪くなるような事実の曝露。

民主党に徹底嫌われているトランプを、アメリカのテレビ局は悪し様に報道、日本はそのまま受け売りするので、情報をテレビからしか得ない人々は、よく知らないかもしれない。

それはさておき、
10月初め、新型コロナに感染して入院したトランプ大統領は、2週間を待たず回復して、最後の選挙活動を精力的にこなしている。
スウィングステイト、と呼ばれる州の票をいかに自分のものにするかが、勝敗の決め手となるので、トランプは1日に何箇所も飛行場やヘリコプターであちこちを精力的に回っている。
どこに行っても、万を超えるサポーターが待ち受け、会場の飛行場では、星条旗がはためき、赤い帽子が会場を赤く染める。

YMCAの歌に乗って踊る。Make America Great Again! と約束。会場に集まった支持者の満場の喝采を受け、エアフォースワンから登場する姿も、しっかりとした足取りで戻る姿も、頼りになる大統領、という印象だ。
港や川ではたくさんのボートや船が幟を立てて集まり、港祭りのようになっていた。また道路では何百台もの車がそれぞれに飾って行進。

道路では、側面に「TRUMP2020」と描いた巨大トラックが、通り過ぎる時、パパパー、パパパー、パパパー、とクラクションを鳴らす。そのクラクションの音の高さが少しずつ違っている。
根っから陽気なアメリカ市民の遊び心。

諸君!有難う、
とトランプ。
ホワイトカラーではなく、高卒で労働者になるような人々からの支持があつい、と聞く。

街に立てられたトランプ応援の看板が盗まれる、という事件が何度か起きている。
反トランプ勢力の仕業か、または、あまりにトランプが好き過ぎて、記念にもらっておこう、という人の仕業か、分からない。
そこで、脚に覚えのある者が(普通は腕に覚えがある、というところだが)、考えて、

その結果がこれである。よくそんなこと考えついた。
彼らは植木屋なのか?
レスキュー隊なのか、
シルクドソレイユのメンバーなのか。
たいしたものだと思う。30もの木の上に旗を立てたと言う。
トランプは勿論
Love it, thank you!
と答えた。
心底明るいアメリカン。
だから、猫のアメリカンショートヘアも、そんな性格なのだろうか、と私の頭は猫のことに飛ぶ。
 
一方、対立候補のバイデンの演説会は、ドライブインでおこなわれているが、ソーシャルディスタンスを十分に取り、人々は車から降りない。参加者はまばらで、会場は閑散としており、合いの手はクラクション、パパ〜。
オバマ大統領の時、副大統領という身分を使って、あちこちから賄賂を貰い、アメリカの国家機密を他国に提供した、と言う。

いい爺さんと悪い爺さん、みたい。
誰の目にも明らかなこの2人の候補者の人気の差。
だが、新聞は、世論調査で圧倒的にバイデンリード、と書き立て、CNNは今日もバイデン勝利間違いなし、と報じている。
ハリウッドスターやセレブ、金持ちは共和党支持だと言う。
選挙システムの難しさや、不正が起きやすい郵便投票などの問題もあって、断言は出来ないが、初めから、当選間違いなしとは、どういうことだろう。
7月の東京都知事選で、投票が締め切られた午後8時に、即座に、小池当選がテレビで報じられた、その違和感にも似ている。

何が本当か。善悪とは何か。
世界中で、キリスト教徒は23億人。うちカトリックは12億人。
私は、子供の頃から、キリスト教徒は敬虔であると信じていた。
聖書の教えに、
右の頬を打たれたら左の頬を差し出せ、という教えがあるのに、
何故世界から戦争がなくならないのか、と思っていた。
大人になった今でも。

神は愛なり、
とも言う。
世界は、理想通り行かないもの、ということか。

今月のアメリカ副大統領同士の討論会の時、一般人からの質問を受け、男の子が、
どうしてそんなに人の悪いところを探して責めたり喧嘩したりするのか?
と言った。
カマラ•ハリスは、オバさん風に笑ってやり過ごし、ペンス副大統領が、決まるまでは議論し、決まったら力を合わせるのだよ、と回答して、なかなかよかった、など言われていたが、実際はどうだろう。
子供は難しいことは知らないが、直感は正しいことが多い。人間として正しく生きるために、やらなくてはならないこと、やってはいけないことがある、と子供に教えている大人の、言っていることとやっていることが違うのではないか、という素朴な疑問。
昔子供だった私の疑問も、未だ解決せず、実は最も大切な人間の在り方の矛盾を突いているように思う。

私は、知識人と言われる人、事業で成功した金持ちや政治家の「この世をば我が世と思う望月の欠けたることもなし」と思う傲慢、最も巧妙で陰湿な「いじめ」を今回のアメリカ大統領選挙で見る。絶大な権力や富を手にすると、人間力のない人間は更なる充足を求め、他者のことが視野に入りにくくなる。

ジョン•F•ケネディJr.の友達で、ビジネスマンとして苦労もしてきたトランプ大統領は、他の人よりは、人間の欲望から距離を置けるのではないか、と私は思っているのだが。

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