見出し画像

薬膳茶の飲み方など

亘lab.でも薬膳茶ティーバッグを作って販売しようかとなりまして。
そうなると、飲み方を詳しく書いたページがあったら便利かな、と思いまして、このページを書いております。

薬膳をやるとなると、料理をするというハードルがある。
料理自体がハードルになる人もいれば、家族と同じごはんを食べるのに自分のための薬膳を作ると家族が嫌がるというハードルになる人もいる。
他にもパターンはあるかもしれませんが、料理、ご飯のハードルは多かれ少なかれ発生し、薬膳を折角習ったのに実践できずにフェイドアウト……というかたもちらほら。
そこで便利なのが、薬膳茶とコンビニ薬膳だと思います。

※コンビニ薬膳は、知識習得の一環として初期の頃にやるのはいいと思いますが、最終的にはコンビニで買えるものは、食材の力以前の問題があるので、長期ではお勧めしません。

で、薬膳茶で試していこうとなるわけです。
ただ、こちらもすんなりとはいきません。

薬膳茶を自分で作ってみるハードル

薬膳茶ということは、
何かしら、お湯を注ぐと成分が出てきて、
いわゆるお茶(緑茶や紅茶)のように飲めるもの、
となります。
ご飯の薬膳は、スーパーで買える食材でもやれる範囲があるので、この素材を入手する段階のハードルが低いというメリットがあります。
しかし、緑茶や紅茶にもそれぞれの力がある、という話は一旦おいておいて、薬膳茶の素材はちょっと変わったものがほとんど。
スーパーのスパイスコーナーで手に入る、桂皮・肉桂(シナモン)、草果(カルダモン)、丁子(クローブ)などもありますが、玫瑰花(ハマナス)、桂花(キンモクセイ)、蓮心(ハスの実の芯)などは中々売っているところが見つからない。
これが薬膳を薬膳茶でする最大のハードルかと思います。
しかし、このハードルは近年、通販サイトのおかげで簡単に乗り越えられるようになりました。
大体のものはネットで買えます。なので、大丈夫です。
他には、特に大きなハードルはないと思います。やる気の問題のみ。

薬膳茶の淹れ方

薬膳茶と表示されて売っているものは、大体が、お湯をさせば飲めるものになっています。煮出さないといけないものもたまにありますが、それは味も中々に漢方に近づく可能性が高い。
ですので、気軽に楽しめるかどうかの目安として、お湯をさすだけ、というのがキーワードになるかもしれません。
カップやポットに入れて熱湯を注ぐだけ、というかんたんな薬膳です。

基本的には、軽いもの(花や葉)と重いもの(実や樹皮片など)が混ぜてあります。
ですから、お湯を一回差しただけでは、重いものの成分が出てきていない可能性もあります。そこで、一度飲み切ったらまたお湯をさす、いわゆる「差し湯」をして再度いただきます。すると、1煎目とはまた違った味わいになる。
つまり、違う力を発揮してくるわけです。
ものによっては、4煎目まで飲んでほしい場合もあります。
(※ただし、既に完成された薬膳茶として売っているものを買った場合、その製造者さんの指示に従ってください。1煎のみのつもりで作られているものもあります)
気を付けるポイントはこれだけですので、気軽に楽しんでもらえたらいいなと思います。
では、自分で配合するにはどうしたらいいでしょうか。

薬膳茶の配合

基本的には、薬膳茶の素材っぽいものを1〜5種類程度混ぜ合わせます。
これを超えると方剤に近くなってくるのと、味が訳わからなくなって、美味しいお茶ができにくいです。また、1種類の分量が減るため、欲しい効果も下がっていきます。
大体、2〜4種類を混ぜることが多いです。

1回量としては、6〜10g程度になるようにします。
が、重たい素材ばかり組み合わせることもあれば、軽い素材ばかりになることもあるので、絶対この範囲ともかぎりません。
例えば、烏龍茶と桂花を合わせる時は、両方とも軽めで2種類なので、6gに届かなくてもいいかも、ということもあります。

問題の、何と何とを組み合わせれば良いのか、という部分は、欲しい効果を出せるように組み合わせる訳ですから、その時々で違ってきます。
季節のための組み合わせ、その人の体質のための組み合わせ、更年期の対応の組み合わせなど、薬膳ですからバリエーションは無限です。
(この辺りは講座を受けていただく方がいいと思います。)

ちなみに、今回作った薬膳茶は、【爽】と名付けました。
春に販売するので、新しい環境でのストレスから気詰まりしやすい人や、風邪にやられやすい人のための配合になっています。
玫瑰花で気の巡りをアップ、菊花で気のポンプのオーバーヒートを緩和しつつ風邪対策、桑の葉も似た感じです。肝が昂り過ぎないように、腎陰・肝陰を補うための女貞子をプラスアルファとしていれました。
この配合をよく理解していただくためには、肝の話、春の話を読んでいただくといいかと思います。

まずは、既製品を楽しみつつ、じぶんでも配合できるようになるといいですね。

色んな形で薬膳を身近に取り入れてみてください!


ほとんどの記事を無料公開しています。 なので、「新しい記事待ってるよ!」「頑張れ!」「おもしろかったよ」など思っていただけたら、ご支援いただけますと嬉しいです。 100円から可能です。お気軽にどうぞ。