淡々と続く毎日は、それぞれに違う模様。
「ここのお家は、猫屋敷って呼ばれててね。
亡くなったおばあちゃんがたくさん猫を飼ってたんよ。
こいつは、もう10年くらい生きてるおじいちゃんでね。もう目も、よう見えんとよ。」
そこに集う猫達のお世話を引き継いだおじいちゃんは、片手にチャオチュールを持ちながらそう話した。
今は、廃墟になったお家を、眺めて相槌を打つ。
ファインダーを覗くと人懐っこいその猫は、すりすりとすり寄ってくる。
愛され方を知ってるみたいに。愛される事に躊躇がないみたいに。
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