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心を確かめる事が言葉には、出来るみたい。


ほんとは、君に伝えたかった事。

たけど
伝わらなかった事。

いつの間にか
すれ違ってしまう人々。

ほんとは
歩いているんじゃなく
可愛い舟に乗っているのかもしれない。


時間という波が、気持ちという波が、ここにあったものを静かに、どんどんと違う形に変えてゆく。

どんどんと違う方に流してゆく。
だから繋ぎ合う事が意思なんだよなぁ。

昨日の君と僕は、昨日の君と僕だったんだ。

そう気付く時には
随分と遠くの岸辺に流れ着いている。

今ここにあるものが
いつまでもここにあるものじゃないって、ほんとは、わかっているんだけどなぁ。

簡単に思える事ほど難しい。

そういう事に何度でも気付く。

ふと空想する。

ほんとは、あの時こう思ってたんだよ。って、
あの世に行った時に、伝えられるんじゃないかって。
舞台裏で、振り返るように。
ほんとは、あの時さ。って。

いつかの失敗や後悔を思い出しながらそんな事を空想する。

今しかないのにね。

「ほんとはさ」って言う時は、いつもひとりごとみたい。

自分自身のほんとの気持ちもほんとは、よくわかってないんだろうなぁ。

だから素直でいたいなぁと思う。

簡単に思える事ほど難しい。
そういう事に何度でも気付く。

だからこそ

今簡単に出来ている事は、ほんとは、難しいのかもしれない。

簡単にそこにあるものは、ほんとは、複雑な道筋を経てそこにあるのかもしれない。

そうかぁ。

きっと
簡単って容易い事では、ないんだね。

優しさは、易しさじゃないんだね。

そういうものを見る時に
人は心の瞳を育むのかもしれない。

瞳なのに育むって不思議だなぁ。

心は、なんて自在なんだ。

見えないものを
確かめる為にも言葉があるのなら。

心を確かめる事が言葉には、出来るみたい。

そういう
まなざしを知っていたいなと思うのです。

ほんとは、君に伝えたかった事。

それらが君を忘れられない人に変えてゆく。
そうしてまた伝えたい事が増えてゆく。

人は人の中に
そんな風にしてでも生きていくのかもしれない。

そんな風に
何度も語りかけるのかもしれない。


君に伝えたい事が増えてゆきますよ。



最後まで読んでいただきありがとうございます。