曇り空、灰色。でもどこにでも行ける色。
カーテンを開けると曇り空だった。
いや、ほんとは目を覚ました瞬間から気づいていた。
なんでだろ。
寝惚け眼を擦りながらコーヒーを飲む。
あったかいと感じる体感。
そっかぁ。と、ぼんやり思う。
気温や、カーテンの隙間から溢れる色。
例えばそんな風に
言葉にする前に身体はきっと気付くのかもしれない。
頭には、人生がインプットされていくけれど
身体は、もっとその前から
自然と一体になっているような気がする。
言葉になる前のそんな感覚に耳を澄ましていたい。なんてそんな事をぼんやりとした頭で考える。
マグカップを握る手があったかいと言う。
散歩をしながら
写真を撮ろうとカメラをぶら下げた。
曇りの日より
晴れの日や雨の日の方が、写真は撮りやすいと個人的には、思う。
だけど
本当は、晴れの日や雨の日よりも
曇り空の日ってわりとおおいよなぁ。
良くも悪くもないどっちつかずのその感じは、印象に残りにくい。
けれど
毎日ってなんだかそんな感じ。
曇り空、灰色。でもどこにでも行ける色。
そんな風に口遊みながら歩く。いつもの道。
晴れ模様や雨模様を知っている心。
だから
なんだかなぁって思うような曇り模様をキツく見詰めずにいたいと思う。
今日は、あんまりいい写真が撮れないかもなぁ。なんてちょっと諦めがちだった心に
そんなもんさ。と、声をかけて歩く。
いつもは、気に留めない景色に気付く。
知ってるつもりで知らない事ばかりだと思う。
曇り空は、心を委ねてた時にそっとヒントをくれる。
そんな風に信じてみる。
シャッターを切ると
そのままの美しさを日々は語りました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。