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西村賢太『芝公園六角堂跡』

本書には主人公の彼女・秋恵は登場せず、
表現者としての主人公が抱える葛藤が
ひたすら淡々と、しかし克明に描かれている。
当然、内省的で静かな文章が続くが、それが好き。
著者は、自己の主観を自ら客観視できる人だ。

落日堂主人・新川との対話がちょっとしアクセント。
西村作品の新川と貫多のやりとりだけ切り取って
映像作品にしても面白いんじゃねえかなあ、
新川は柄本明かな、でも年齢がなあ……
などと勝手に夢想している。

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