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小説という形なきものを作る際に必要になる”高度な合意形成”について

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 どうも、商業作家です。
 今、色々の定義がありますし、ルートが多様化した現代、一口に『小説でお金を稼ぐ』ことも多様化しておりますが、今のわたしは版元の代表者である編集者さんとあれこれ相談しつつ、ああでもない、こうでもないとこねくり回しながら小説を書いています。
 そんな立場だから思うことの一つに、「編集者さんとの高度な合意形成」の必要性に痛感しています。
 いえね、仕事である以上、仕事にはそれなりの大変さがついてまわるものです。そんな中、比較的やりやすかった仕事と手が止まってしまった仕事とがあって、その違いは奈辺にありやと考えていたんですよ。その結果、最近になって見えてきたものは、作家ー編集者間のイメージの共有、もっといえば合意の形成なんだなと。

 一般的な形態とは少し違うとはいえ、版元(編集者さん)と作家は発注者、受注者の関係にあります。一応建前としては作家の原稿に付与されている出版権を代行することで版元は利益を上げているわけですが、現代、とくに文芸、キャラクター文芸界隈においては、版元(編集者さん)が作家に仕事を依頼することによって企画がスタートすることはもはや常態化していると言ってもいいと思います。
 もちろん、編集者さんは大なり小なり作家側の発想を大事にしてくれますが、編集者さん側にも発注意図が存在するわけです。わたしに寄せて述べるなら、「谷津ならきっとこういうものが書けるはず!」みたいな編集者さんの期待がある(と信じたい)。
 結局のところ、企画段階で、その辺りを編集者さんとどれだけ詰めておけるかが、後の仕事のありかたにも影響を与えるのだなと気づいた次第です。

PS
 いえ、別に誰かをくさしているわけではなく、単に気づきを書いているだけです! だけです!(大事なことなので二回書いた)

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