谷津流本の読み方①専門を決める
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読書大好き人間を自称していると、よくこんな質問をいただきます。
「谷津さん、めちゃくちゃ本を読んでるみたいだけど、どうやって読んでるの?」
いや、別にフツーに読んでいるだけです。ちなみにわたしは速読はできません。たくさんなのかどうかは分かりませんが、現在、趣味の本や漫画などを含めて年間1000冊以上(去年実績だと1200冊くらい)読んでいるのですが、それは1日に6時間程度本を読む時間を設けているからであって、ある程度の読書スピードの方ならこれくらいはお読みになれるのではないかと思います。
個人的には、多読そのものにはあまり意味を見出していませんし、無理してやる必要は全くないという立場です。例えば、一生同じ本を何度も読み続け、生涯に一冊しか本を読まなかった人がいたとしても、その方は読書家だと思います。わたしが多読なのは、単にアウトプットの成果物(小説)を仕事にしているからです。
とはいえ、世の中にはわたしと同じようなお仕事の方もいらっしゃることでしょうから、谷津流の本の読み方をご紹介出来たらなあと思います。
まず今日は第一日目ということで、一番肝心なことを。
一番大事なことは、専門を決めること。
読書の専門? なんじゃらほい? というお話ですが、まあ簡単に言うと、自分が一番読む本のジャンルのことです。
あなたはどういう本を読まれますか? なんでもいいんです。小説でも漫画でも写真集でも。とにかく、あなたが一番お読みになられるジャンルを意識してみてください。それがあなたの「専門」です。できることなら、まずはこの「専門」を固めていただいて、一時間くらいはその「専門」について話すことができるくらいになってください。
ちなみに、作家になる前のわたしの専門は歴史でしたが、最近のわたしは小説にシフトチェンジしつつあります。
なぜ専門を意識した方がよいかというと、その専門があなたの読書の立脚点となるからです。
これはわたしの実感なのですが、どうやらどんな本も、ジャンルは違えど同じ法則に支配されているようなのです。こんな漠とした言い方で伝わるかわかりませんが、ある物事についてある程度習熟すると、他の道のことについてもある程度見通しが立つと言いますか……。あるジャンルの本の読書に慣れることで、他のジャンルの本の読書力も上がることはよくある話です。
まず、あなたの読書の専門を決めましょう。そこからがスタートです。というわけで、次回に続く。
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