それさく文庫書影

「三人孫市」夏に文庫化します

【PR】

 「某には策があり申す 島左近の野望」(ハルキ文庫)の売り出し中なのですが、あえて次回作の話題を話しますよ。

 2015年刊行小説に、『三人孫市』(中央公論新社)という本がありました。名前の通り、あの雑賀孫市は実は三人いた! というギミックで書いた小説(もっというと、アカデミズムの世界でも孫市の名は一人のものではなく、数名で語り継いだ一種の通り名であったろうとされているそうですが)なのです。こちら、夏に文庫化します(中公文庫)。
 なぜ『某には策があり申す』の売り出しと共にこの話をするかと言えば……。
 実は、二月に出た「曽呂利」、五月刊行の「某には策があり申す 島左近の野望」そして「三人孫市」の三作が、微妙につながっているからです。

 「某には策があり申す」には曽呂利新左衛門が少し登場しますし、「某には策があり申す」に登場する藤堂高虎や雑賀孫市も「三人孫市」に登場します。つまるところ、この三作は緩やかに関係しているのです。

 とはいっても大丈夫、独立しても読めますし面白いです(そもそもこの三作はシリーズというわけではないので、独立して読めないとまずい)。ただ、一作より二作、二作より三作読んでいただけると、面白さが倍加していく仕組みになっているだけです!
 もし「曽呂利」「某には策があり申す」がお気に召した方はぜひとも文庫版「三人孫市」も何卒!

 ちなみに、現在ゲラ作業中です……ぐふっ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?