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発売まで一週間ないわけだが
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シャレになっていないよね、というのが、わたしの肌感覚です。
いや、例年でもこの時期は力作、傑作が市場に出回るものですが、特にその傾向が顕著な今秋の文芸シーンのただ中にいるわたしこと谷津です。わたしの観測範囲でも、泡を吐きたくなるような傑作に出会っては悶絶しかかってます。
なんというか、力作くらいじゃ話題の波に押し潰されるぞこれ、という実感です。
実際問題、九月に出す『絵ことば又兵衛』は力作を謳っています。それもそのはず、定量的に見れば、2017年から着手し始め、完成までに三年を費やしています。没原稿は1000枚を下回らないはず。客観的に見ても「谷津のやろう、まあまあ頑張っているじゃねえか」な仕事となってます。その点、力作であることに偽りはないのですが、それくらいじゃ太刀打ちできないほど、分厚い壁がそびえている感触があるのが2020年文芸秋の陣なのです。
いつでもどこでも同じことを言っているのでわたしの言動を追ってくださっている方は耳たこかもしれませんが、作家たちが切磋琢磨せざるを得ない状況は、読者さんからすれば利益しかないことなので作家としては(苦しくとも)歓迎すべき出来事です。実際、読者としては「何を読んでも力作傑作しかないぜ!」と喜んでいるところです(笑)
結局のところ、わたしは「傑作」を書けたのか。そこに尽きるんじゃないかと思っています。
こればっかりは著者であるわたしには明確に判断の付かないところで、読者さんのジャッジに委ねるほかありません。
土壇場で首を伸ばす罪人の気持ちに近いですが……。
まあ、勝算があるからこそ作家をやっているわけで。
九月末発売の『絵ことば又兵衛』と十月頭刊行の『おもちゃ絵芳藤』が皆さんの手に届くであろうと確信しつつ、世の評価を待つ所存でございます。
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