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ゲラから手が離れた!

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 新刊を出しても花粉症になっても手を止めることができないのが作家業というもの、今日もいろいろと書き物の仕事をしていたわけですが、ようやく一つ、仕事が終わりました。
 長編ゲラです。
 少し前に騒いでいたので気づいている方もいらっしゃると思いますが……。

 この案件です。
 一応5月ゴールデンウィーク明け刊行で動いており、タイトルももう少ししたら発表できるタイミングになると思います(担当者さんからは「社内では特に反対がないのでこのままで行く可能性が高い」由)。
 はい、タイトルからお察しの通り、徳川吉宗が主人公です。
 えっ、吉宗というと、暴れん坊将軍の?
 あの名君の?
 はいそうです。
 書くことあるの?
 ええ、もちろんいくらでも。

 本作を書くに当たり、「実業之日本社さんで本を出すからには既刊と方向性が似ている方がいいだろうなあ」と勝手に考え(マジで勝手に)、過去の拙作『曽呂利』を眺めていたんですよ。でも、読んでくださった方はご存じかと思いますが、『曽呂利』はかなり大幅に歴史を読み替え、その原動力を曽呂利新左衛門の「語り」に求めた、若書きの頃にこそできる荒唐無稽な歴史小説でした。今、やってやれないことはないけれど、そのためにはネタが浮かばないと難しいなあと感じていたのですが……。
 ありがたいことに、思いついたんですよ。
 かくして、七転八倒の末に生まれたのが『吉宗(仮)』です。

 五月刊行、価格は未定。
 でもなにとぞ!

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