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11月新刊『北斗の邦へ翔べ』(角川春樹事務所)にまつわるエトセトラ

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 発売まで一週間に迫ってまいりました『北斗の邦へ翔べ』(角川春樹事務所)

もうそろそろ何か宣伝しなくちゃなあと思い立ち、しばらく放置しているnoteを起動させております。
 そんなわけで、本日は、新刊『北斗の邦へ翔べ』ってどんな話? みたいなところを書いていこうと思ってます。

Q,1 本作は何をモチーフにしているの?

 本作の舞台は、幕末の蝦夷地です。現代の北海道ですね。正確には、明治元年から明治二年の出来事を書いているので、正確には維新期の蝦夷地といったほうがいいでしょう。
 と、ここまで読んだ方の中には、「ははーん」となった方もいらっしゃるのではないでしょうか。そう、本作は箱館戦争を扱った歴史小説となっております。
 箱館戦争。一般には戊辰戦争最後の戦争として理解されている戦争です。実際、箱館戦争に勝利したことで明治政府は今の日本の領土をほぼ支配下に置くことに成功し、とりあえず単独の独立国として歩みを始めることになります。ところがこの戦争、蝦夷地に根ざしたものではなかったということなんですよ。
 新政府に従わなかった旧幕軍の一部が蝦夷地に上陸、この地を占領することで誕生した”箱館政府”と、薩長新政府との間の戦いだったのです。蝦夷地の人々にとっては「余所のケンカを持ち込まれた」感のある戦争なのです。

Q,2 主人公は誰?

 本作、事実上の主役はふたりいます。土方歳三(実在の人物)と、春山伸輔(非実在の人物)です。
 土方歳三はあえて説明することのない有名人ですね。『燃えよ剣』などでも取り上げられた、新選組副長です。彼は旧幕軍の一員として蝦夷地へとやってきて、この地で陸軍のナンバーツー(陸軍奉行並)に就任するのは、歴史に詳しい方なら耳にしたことのある話でしょう。
 一方、春山伸輔は、当時蝦夷地に存在した藩、松前藩藩士の息子として設定されています。明治元年時点で十五歳。
 平和な時代であれば出会うことのなかったふたりが、様々な事情で関わり合うことで、本作は大きくうねっていくことになります。

Q,3 本作はバディものなの?

 残念、バディものではありません。 
 ここのところ、バディものが立て続けに刊行された感があり、ちょっとそこから飛び出したいなあという野心があったのです。それどころか、土方歳三と春山伸輔は、立場上敵同士になります。
 ところが、ふたりの思惑、行動によって、もしかしたら……?

Q,4 ヒロインはいないの?

 土方歳三の周りには女性の影がありませんが(笑)、春山伸輔の周りには、ひとり、女性がいます。お雪です。
 とはいえ、トロフィーヒロイン的な人物ではありません。当初は伸輔憧れの女性として登場しますが……。
 結果的にこのお雪がこの小説において重要な意味を持つことになります。どういう風にテキストに関わってくるかは、是非ともお楽しみに!

Q,5 本作はハッピーエンドなの?

 著者はハッピーエンドだと思ってます。
 「ハッピー」とは何か、という議論にもなると思いますが、わたしにとってハッピーとは、「何らかの答えをえる」ことだと思ってます。うん、誰が何と言おうとハッピーエンドです!

 というわけで、著者がハッピーエンドと言い張って止まない『北斗の邦へ翔べ』、よろしくお願いいたします!

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