見出し画像

本の棚 #108 『ダメなときほど「言葉」を磨こう』

『ダメなときほど「言葉」を磨こう』
萩本欽一

人類が他の生物と異なる発展を遂げてきた理由の一つに

「言葉」があると思う。

当たり前に使っている言葉だけど

生まれたときはまったく話せない、

後天的に身につく能力。

その力の本質的なところを

実はぼくたちは知らないんじゃないか。

人間を人間たらしめる言葉の力を。

−−−−−−−−−−−−−−

人生は言葉の積み重ねです。その都度、どんな言葉を話すかで、終着点も大きく変わると思います。

だれの言葉を一番たくさん聞くか?

母親だろうか?

父親だろうか?

兄弟?尊敬する人だろうか?

違う。

自分だ。

人は自分が発する言葉を

人生のなかで一番たくさん聞くのだ。

その影響ははかりしれない。

良い影響も悪い影響も。

子どもがいけないことをしたとき親はどんな言葉をかけるか、これだけで子どもの人格形成、方向性が決まることがあります。

子どもは素直だ。

だからこそ、苦しいときに

SOSを出しているときに

親がどんな言葉をかけるか。

ぼくは母親の「人生死ぬまで勉強」

父親の「意味のないことなんてない」

という言葉を今でも大切にしている。


人は辛いことがあればあるほど、言葉が優しくなるのですね。

被災地を訪問したときに

欽ちゃんが感じたことらしい。

辛い経験をしている人ほど

当たり前が当たり前ではないことを

自覚することができるからだろうか。

何事にも「感謝の心」をもつことが

言葉の優しさとなって出てくる

そんな気がする。


プロフェッショナルとは「勝ったときの喜びが短くて、負けたときの悲しみも短い人」

一喜一憂しないということ。

引きずらないこと。

常に次を見据えて行動し続ける。

プロフェッショナルの定義は

様々あると思うが、この定義は

とても納得できるものだ。


人を動かすのは厳しい叱責ではなく、こういう優しい言葉なのです。

「あんたも大変だね」

福島の原発事故のあとに

東電の社長が記者会見で謝罪する中

会場にいたおばさんがこの一言を放って

その場を去っていったらしい。

これを優しさと捉えられる欽ちゃんもすごい。

皮肉とも受けとれる。

しかし、間違いないのは

ただの叱責よりも心に響くということ。

そして心のなかに残り続ける言葉は

いつだって優しい。


「僕は間違っていた。七〇歳は人生のスタートだった!」

思考が言葉を変えるように

言葉もまた思考や行動を変えていくのだ。

発する言葉を大切にしよう。

やらない手はない。

今からすぐにできることだから。

−−−−−−−−−−−−−−

#読書 #推薦図書 #言葉 #伝える力

#磨く #きんちゃん #萩本欽一

この記事が参加している募集

#推薦図書

42,575件

サポート頂いた分は全て書籍代として本屋さんに還元します!