去とは。
またね。
私はいつも別れ際に無意識にこの言葉を使う。
旅が好きなことや、
ゲストハウスで働いていることもあり、
かなりの数の出会いと別れを今までに繰り返している。
別れは慣れない。
何度繰り返しても寂しくなる。
実家に帰った後、一人暮らしの家に戻るとき
電車の中で感傷に浸ったこともあるし、
一緒に旅した人との別れのとき
供に泣いたこともある。
数え切れない程たくさんの寂しさがあった。
でもたまに、寂しくない時もある。
しかも、
つまらなかったから寂しくならない
訳ではないから不思議だ。
私の中では、
楽しかった=寂しくなる
ではないようだ。
それは、
相手の人柄がそうさせるのかもしれないし、
すぐに会えるとわかっているからかもしれない。
でも、
次の予定が決まっていても寂しくなるときはあるし、
会えるかわからなくても寂しくないときもある。
昔は強がって、
寂しくないフリをしていたこともあったけれど、
友だちの素直な感情表現を見て、
名残惜しい別れをするのも悪くないなと思って、
自分も寂しいときは伝えることにした。
またね。と言った未来は不確定で、
いつ来るかもわからないし、
一生来ないかもしれない。
それでも私はこれからも
またね。
と言って別れたい。
そういえば、「またね。」を使い始めたのは、
「バイバイ」
は永遠の別れみたいで寂しいからだったと
ふと思い出した。
もしかしたら自分は、
実は結構な寂しがり屋なのかもしれない。
もうすぐここを去る。
その時私は何を思うのだろう。
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