景気下方局面でのM&A

こんなタイトルを出しているものの、大したことは書いておりませんが。少なくとも、平常時よりやはり変革時の動きが大きいな、と思ったので。景気のダウンサイクル時にこそ、手元現金や既存の成長戦略の見直し等の理由から、企業から一部門の売却や既存の交渉相手不成立による、次の交渉相手を模索等、最近M&Aの活動が多くみられ、本日だけでも数件見かけたので、まとめてみます。

まずは2200億円ほどの現金が見つからず、先日破綻申請を行ったワイヤーカードの続報で、ドイツ銀行が同社の銀行部門の一部や全部の買収を検討、だそうです。記事によると、ワイヤーカード銀行部門のクレジットカード会社(マスターやビザ)との関係を重要視した、買収検討だそうです。

ワイヤーカードの最近の動向は上記Noteでも確認できます。またNoteの最後に書かせて頂いた、監査法人の問題(というか、これ人材やシステム的なボトルネック、かもですが。。)について、FT先生も取り上げていらしたので、ご参考にしてください

次は、ソニーによる楽遊科技という中国のゲーム開発会社へのBidを検討という件。ソニーのゲーム部門のみならず、様々な既存部門を通じた、顧客へのタッチポイントもあるでしょうし、所謂シナジーが出ると買収による面白さも増すでしょう、と。この案件は上記ワイヤーカードに比べると、まだ明るい印象があるのは、私だけですかね。

最後は「いきなり!ステーキ」などで有名な、ペッパーフードサービス(3053)が、先月あたりから報道で出ていたように、主力のペッパーランチ事業を投資ファンド(J-STAR)に80億円相当で売却する、とのこと。J-STARがどう買収価格の設定をしたかは分かりませんが、ペッパーランチ事業は2019年12月期決算を見ると、営業利益で12億円程度稼ぎだしていた模様。一方でペッパーフードサービスで様々な費用も肩代わりしているように見えますが。。

いずれにせよ、コロナ禍でペッパーフードサービス社は2020年12月期の第1四半期決算(1-3月)の数字も発表延期中(もう7月ですけど。。)ですし、同社の株主で取引相手の方から20億円の2か月間の借り入れもされているようで。。。こちらも手元現金のために、ですよね。

#COMEMO #NIKKEI

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