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FIREを目指すには

タイトルからすると、最近FIRE(Financial Independence, Retire Early、経済的自立と早期リタイア)という概念が広まっている中で、どうやったらFIREできるか?みたいな意味にとらるかもしれないが、そのつもりは正直ない。またFIREという概念は以前からあったが、少なくとも一年前のコロナウイルスの世界的な蔓延が始まった際には、そんなこと言ってらした方は多くはなかっただろう。やはり世界的な株高に後押しされた資産インフレに影響され出始めた考え方なんだろう、と感じる部分が多い。

そこで今回は人生の先輩でもあり運用の先輩でもある方々のFIREへの考え方を共有したいと思います。似ている点が多いな、と感じたので。

働きながら投資で資産をつくり、将来は悠々自適に暮らしたい。確かに夢があるし、憧れる気持ちは分かります。早期リタイアはともかく、経済的自立(以下、FI)を目指すことは、これからの日本を考えるとやはり必要だと思います。…株高に乗って資産を増やし、FIを成し遂げたつもりになっていたとしても、それは絵に描いた餅にすぎない。株価が下がれば、たちまち早期リタイアどころではなくなってしまう。…働き続けるか、リタイアするかは別にして、FI達成後も社会との接点を持ち続けることは大切です。ある意味で生き方が問われてくる。
サラリーマンなら、投資によって十分な資産をこしらえた後、早期に退職して自分の好きなことをやりたいという気持ちは誰にでもあるだろうし、実際に実現した人を見たらうらやましいと思うのではないだろうか。嫌な上司からやりたくない仕事を押しつけられることもなければ、好きなときに家族と旅行に行くこともできる。それらが実現できるだけの十分な資産を持っていれば「人生は勝ったも同然」と思う気持ちも、わからなくはない。…早期リタイアして苦行から逃れ、好きなことをして暮らしたいという気持ちは痛いほど理解できるが、いざそうなってみて何年も経つと一体どういうことになるのだろう? 現役時代のような仕事ではないにしても何らかの活動をしないと、結構つまらない生活になってしまうのではないかと思う。

両方ともその世界ではトップレベルの方々であろうし、FIREするには十分の経済的な資産も持っていることと勝手に想像する。特に足もとのFIRE自体は経済的自立の側面が強く押し出されており、これ自体が時間を味方につけた長期投資へ、という考え方であれば早期からの長期投資を促すことになるだろうが、短期大儲けへの道で、ドカンと稼いで後は引退、となると話は変わるようだ。

また資産寿命ももちろん大事だが、やはり人間は生きていてなんぼ、という側面は否めない。所謂、健康寿命をどれだけ伸ばせるか、である。また長くなっている健康寿命(従って平均寿命も長期化)のなかで、人間ぽくいろんな経験をしながら生きていく様を見つける、というのは、経済的自立が幸運にも達成できたとしても、人間として追い続ける課題なのだろう。


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