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新規就農者必見!アスパラガス栽培1年目のポイント :研修Vol2

6月7日、JAアスパラガス部会の研修に同行しました。アスパラガス栽培は、僕が受講している農大の新規就農研修の対象外です。自身の技術不足を克服するために実践的な経験が必要だと考え、指導員の方に相談しました。その結果、今回の参加が実現しました!

今回の研修は、アスパラガス1年目の栽培管理に焦点を当てています。今年定植した農家さんのハウスを参加者で巡っていきました。専門家の指導のもと、定植後の管理、追肥、茎葉の管理、防除、夏場の高温対策など、アスパラガスの栽培における重要なポイントを学びました。

しかし、事前に撮影許可を取ることを忘れており写真がありません..笑
ということで今回は僕の下手くそなイラストで補足してきます..反省。

アスパラガス1年目の栽培管理について

1. 水管理

定植後の水管理は、アスパラガスの生育にとって非常に重要です。畝全体を湿らせるのではなく、株元(燐芽)への灌水を行います。

燐芽はアスパラガスの地下茎の先端に形成される芽で、ここから若茎が伸び出します。この灌水方法により、燐芽群の転回や萌芽促進が期待でき、根域を広げる効果があります。特に梅雨明けや高温期には、土壌水分を確認し、必要に応じて灌水量を増やすことが求められます。

注釈: 燐芽(りんが)はアスパラガスの地下茎の先端につくられる芽で、ここから若茎が伸び出します。

りんがのイメージ…伝われ..!!

2. 追肥

追肥は、アスパラガスの健全な成長を支えるために重要です。定植後30日程度で草丈が1m、茎数が10本以上になった段階で追肥を行います。土壌ECや硝酸態窒素の適正値を維持しながら施肥を行うことが求められます。

追肥には、袋物(固形肥料)としてセンサイオールを1.5〜2.0袋、月1〜2回施肥します。さらに、土壌環境の改善と発根促進のためにアミクエを月に2〜3回、10kg灌水します。また、液肥としてウルル10号を月1〜2回、30kg灌水します。

注釈: 土壌ECは土壌の塩分濃度を示す指標です。ECの値が高ければ、土壌中に塩類、つまり肥料分が多く入っていることを示します。ただし、ECの値が高すぎると肥料焼けを起こし、根が枯れてしまうため注意が必要です。

3. 茎葉の管理

茎葉の管理は、アスパラガスの光合成を効率的に行うために重要です。定植後30〜50日程度で、古枝を整理して受光代謝を促進します。これにより、次の若茎の成長促進と太く健全なきの発生が期待できます。

草丈が1.2m前後になったら摘心作業を行い、同化作用を活発化させます。また、必要に応じて整理を目的とした間引き収穫も行います。

注釈: 受光代謝の促進は光合成を効率よくすることを意味します。

1.2mで摘芯..伝われ!!(2回目)

4. 防除

病害虫の防除も重要です。斑点病などの病気や害虫が発生しないよう、適切な防除対策を実施します。また、異変や発生を初期段階で発見し、食い止められるかどうかは、日々どれだけ観察しているかにもかかっています。

5. 夏場の高温対策

アスパラガスの生育適温は25°C前後です。梅雨明け後はハウス内の温度管理と灌水の工夫が必要です。7月前半までに初期の茎数を確保し、後半の9月以降は秋太り時期に向けて品質を仕上げるための管理を行います。

6. その他のポイント

アスパラガスの本茎が確保できたら、地際あたりに低く生い茂っている茎や地面にべたっと倒れている茎を刈り取りますが、刈り取った後には防除を行います。また、追肥の固形肥料は1つ飛ばしで株間に配置し、効率的に施肥します。

刈り取った方がいい下葉

まとめ

JAアスパラガス部会の研修を通じて、アスパラガス1年目の栽培管理に関する具体的な知識を得ることができました。水管理、追肥、茎葉の管理、防除、高温対策といった各種の管理ポイントを実践することで、より健康で豊作なアスパラガスの栽培が可能になります。これからも得た知識を活かし、アスパラガスの栽培に取り組んでいきたいと思います。

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