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良いリーダーは良い指標を持つ

この業務をうまく運営するには、良い”インディケーター(指標)”、つまり状況を”測定するもの”が必要になる。
~「HIGH OUTPUT MANAGEMENT」 2章 朝食工場を動かす より~

ミドルマネジメントのための不朽の教科書と言える「HIGH OUTPUT MANAGEMENT」を元に、リーダーシップを考えていく連続投稿シリーズ第2回目です。過去分は以下のマガジンをご覧ください。

今回は「第1部 朝食工場-生産の基本原理 /2章 朝食工場を動かす」です。

指標の重要性

この章ではマネジメントにおける指標設定の重要性を述べています。今では「KPI(Key Performance Indicators)」と略称で呼んだ方が伝わるかもしれませんが、ビジネス現場におけるその重要性は今や疑う余地はありません。

この指標設定ですが、大きく以下の3つの効用があります。

①目標の明確化(チームの目指す状態を全員で共有できる)
②客観性の注入(属人的な判断基準を排除し無用なトラブルをなくす)
③他チームとの比較(良質な競争意識を育む)

運用上の注意点としては以下が挙げられます。

①指標の組み合わせ
指標の効果はリーダーが思っている以上にパワフルなので、その指標にチームの行動が過剰に偏ることを想定しておく必要があります。例えば生産性と品質は常にそのトレードオフをバランスしなければならないので、その両方を指標化し、状況を確認しておくことが重要です。

②値に対するアクションの覚悟
その指標が閾値を超えた場合に対して厳格なアクションがないと、指標そのものが有名無実化する可能性があります。
また「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」というパーキンソンの法則が示す通り、アサインしたメンバーの数と与えられた期限の分だけ仕事は膨張します。踏み込んだチェックをしないと、避けられる無駄を生む可能性があります。

指標化で「コト(課題)」に焦点を当てる

良いリーダーはこの指標の使い方が上手です。人の好き嫌いや感情に起因するヒト的問題を封じ込め、全員の意識を指標によって明らかになる具体的な「課題」に向き合わせつつ、適切に競争意識や達成意欲を駆り立てます。

リーダーが問題設定をして解決策を提示するという構造から、全員が問題を発見し自ら問題を解くという流れを生み出すのです。全員が目標達成に向けてリーダーシップを発揮するために、有効な指標は不可欠です。

指標は部下を縛るためではありません。メンバー全員がリーダーシップを発揮できる状態をイメージして、より良い指標設計を目指しましょう。

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以上、書籍「HIGH OUTPUT MANAGEMENT」から、指標設定の大切さについて考えてみました。

このnoteが皆さまのリーダーシップ向上に貢献できれば幸いです。

(アイキャッチ画像:https://unsplash.com/)

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