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全ての仕事は何かを「生産」している

まずやらなければならいことは、取りかかる作業の全体的な形を決める中心的なステップをはっきり突き止めることである。それを”制約的(リミッティング)ステップ”と呼ぼう。
「HIGH OUTPUT MANAGEMENT」 第1部 朝食工場-生産の基本原理 より

ミドルマネジメントのための不朽の教科書と言える「HIGH OUTPUT MANAGEMENT」を元に、リーダーシップを考えていく連続投稿シリーズ第1回目です。過去分は以下のマガジンをご覧ください。

今回は「第1部 朝食工場-生産の基本原理」からです。

全ての仕事は何かを「生産」している

あらゆる仕事は、原材料となるインプットに何らかの価値を付加してアウトプットします。それを著者は「生産」と呼びますが、この「生産」を効果的にマネジメントするには、「生産」の基本原則を知ることが必要です。

著者はレストランで朝食を提供するという仕事をテーマに、「生産」の基本原則を説明しています。

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・ボトルネックを突き止めること
・原則全ての生産は、1)加工、2)組立、3)検証の3つに分けられること
・費用対効果や制約を踏まえ各プロセスの間のトレードオフを調整すること
・できるだけ前段階で問題を発見して解決すること

これは「ザ・ゴール」でおなじみのゴールドラット博士の制約理論そのものでもあるので、馴染みのある方も多いかもしれません。

アウトプット&プロセス と 人&組織

ではなぜ著者は、この「生産」の考え方をミドルマネジャー達へのメッセージの冒頭に持ってきたのでしょうか?

それはチームのアウトプットの最大化こそがリーダーの仕事であり、アウトプットを生む仕組みに対して、リーダーが誰よりも真剣に向き合い、深く考えるべきだと、著者が考えているからだと推察します。

一方で、著者は本書のイントロダクションで、リーダーの最も大切な仕事は部下の士気を高め、育成することだとも述べています。現実的にもミドルマネジャーの悩みの大半は、人間関係やスキル育成や士気の向上といった「人」に関する事柄が多いのは事実です。

これはどう整理をすればよいのでしょうか?アウトプットやプロセスが大事なのでしょうか?それとも人や組織が大事なのでしょうか?

自分なりの答えですが、常に優先はアウトプットでなければなりません。チームのアウトプットを最大化するという絶対目標があるからこそ、その最重要資源である人をどう生かすか、が大事になってくるのです。この優先順位を間違ってはいけません。

また異なる背景を持つ人をチームとして束ね継続的に前進させるには、成果(アウトプット)と段取り(プロセス)といった具体的な課題にフォーカスすることが最も効果的です。

リーダーはどんな時も、チームの「生産」プロセスの問題から目をそらしてはいけません。常に移り動くボトルネックに目を配り、適切に問題に対処することが不可欠です。「人」に意識が行くあまり、実際に現場で起こっている「生産」の問題から目をそらさないように十分に注意しましょう。

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以上、書籍「HIGH OUTPUT MANAGEMENT」から、アウトプットやその生産プロセスにリーダーが深くコミットすることの大切さについて考えてみました。

このnoteが皆さまのリーダーシップ向上に貢献できれば幸いです。

(アイキャッチ画像:https://unsplash.com/)

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