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UXストーリー・ライティングの効用

ユーザーインタビューなどのUXリサーチに興味を持つきっかけがあったので、以下のオンライン研修に参加してみました。

講師はUX界隈で推薦図書として挙げられることが多い「ユーザビリティエンジニアリング」や「UXリサーチの道具箱」の著者である樽本徹也先生です。

研修内容

「シナリオ法」にフォーカスし、効果的なシナリオ作成のポイントを伺った後、あるユーザーインタビュー記録をもとにシナリオライティングをやってみるという内容でした。またリバースシナリオという、製品の価値を訴求するためのBefore/Afterのシナリオ作成も挑戦しました。

わかったこと

シナリオ自体は、あるサービスに関わるステークホルダーの理解を整える上で非常に有意義であることが再認識できました。

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実際効果的なシナリオを作成するためには、大きく以下の3点が重要だと理解しました。

①要約力
単に事実を羅列するだけではなく、ユーザーインタビューログのケバも取りながら、適切な情報量に要約整理する必要があること

②実話と創作のバランス
嘘にならない範囲で一定の創作をすることが効果的であること

③アウトラインから始める
いきなり文章を書き始めるのではなく、作成にはアウトライン作りから始めることが大切であること

UI/UXデザインというと、UIやビジュアルデザインに偏った印象をもちますが、プロダクトの利用シーンや文脈を理解しつつ、適切に文章にしたためるライティングのスキルも、今後非常に重要になってくることを痛感しました。

またこうしたシナリオを使ったユーザーストーリーの定義は、システム開発における従来の要件定義に一部置き換わることも多くなるでしょう。UI/UXデザイナーのみならずエンジニアにとっても、文章を書くスキルは、今後のプロダクト開発でますます重要になってくることは間違いありません。多くのシナリオ事例や文章に触れつつ、たくさんシナリオを書くことでしか身につかないのではないかとも思います。

次のアクション

弊社でもゼロベースでプロダクトの開発をご支援する機会が増えていますが、UXデザインの必要性も日に日に増しています。エンジニアやUI/UXデザインチームを対象に、こうしたシナリオライティングの勉強会を開催して、シナリオ法をプロダクト開発の上流工程に活かせる方法を検討してみたいと思います。



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